更新日: 2024.03.15 その他暮らし

車は「5年」で買い替えるべき? 故障するまで乗り続けるほうが「コスパ」はいいの? 買い替えタイミングごとの総額を比較

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

車は「5年」で買い替えるべき? 故障するまで乗り続けるほうが「コスパ」はいいの? 買い替えタイミングごとの総額を比較
車に関して、結婚や出産といったライフステージの変化や、故障などの明らかなきっかけがない場合、同じ車に何年も乗り続けることは可能です。一方で、5年程度で車を乗り換えたほうがお得だという声も耳にします。故障するまで乗り続けるのと、5年で乗り換えるのとでは、コスパが良いのはどちらなのでしょうか。
 
40年間車に乗ると仮定し、買い替えのタイミングを5年ごと、20年ごと、1度も乗り換えないの3つで想定して考えてみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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買い替えをお得にするポイントは「車検費用」と「下取り価格」

車を買い替える際にポイントになるのは「車検」と「下取り金額」です。車検を通して長く乗るか、車検の前に買い替えるかで悩んだ経験がある人もいるでしょう。自家用乗用車の車検の有効期限は新車登録から3年間(8ナンバー車は新車登録から2年間)で、その後の検査は2年ごとに受けることになっています。
 
5年間で車を乗り換える人は、新車で購入して1度車検を通し、2度目の車検の前に次の車に乗り換えることになります。一方で、その後も乗り続ける場合は、乗っている期間に応じて車検費用がかかります。
 
車検の料金は、法律によって定められた「法定費用」(自動車重量税、自賠責保険料、印紙代)と、依頼する会社によって異なる車検基本料金に大きく分けられます。自賠責保険料、印紙代は乗車年数によって変化しませんが、自動車重量税は乗車年数やエコカーかどうかによって金額が異なります。
 
例えば、車両重量が1トンを超え1.5トン以下の場合、エコカーは1万5000円、エコカー以外で乗車年数が13年に満たない場合は2万4600円、13年経過した場合は3万4200円、18年経過した場合は3万7800円となります。車検料自体も乗車年数が長くなるほど高額になると考えられます。また、一般的に車は、走行距離や乗車年数が増えれば増えるほど下取り価格は下がります。
 

40年間乗り続ける場合、買い替えのタイミングが5年ごと、20年ごと、1度も乗り換えない場合の総額を比較

新車を購入して30歳から70歳までの40年間乗り続ける場合、5年ごとに乗り換える場合、20年ごとに乗り換える場合、1度も乗り換えない場合を比較してみます。
 
車検の料金は5年の場合は15万円、18年以降の場合は自動車重量税の増加を踏まえて16万5000円、車の価格は毎回250万円と仮定し、5年ごとに乗り換える場合の下取り価格は100万円、20年ごとの場合は0円とします。
 
1度も乗り換えずに40年間乗り続ける場合、車検は19回必要です。よって車にかかる費用の総額は250万円+15万円×8回+16万5000円×11回=551万5000円となります。
 
20年単位で乗り換える場合、車検は17回必要です。車にかかる費用の総額は、250万円×2回+15万円×16回+16万5000円×1回=756万5000円となります。
 
5年ごとに乗り換える場合、8台の車に乗ることになり、車検は8回必要です。100万円で下取りできるので、車にかかる費用の総額は、(250万円-100万円)×7台+250万円+15万円×8回=1420万円です。
 
1度も乗り換えない場合は総額551万5000円、20年ごとに乗り換える場合は総額756万5000円、5年ごとに乗り換える場合は総額1420万円かかることが分かりました。
 

買い替えなしが圧倒的にお得!一方で故障回数・代金の増加を考慮する必要あり

故障せずに40年間乗り続けたと仮定すると、5年おきに乗り換えた場合との総額の差は868万5000円、20年おきに乗り換えた場合との差は205万円となり、乗り続けたほうが圧倒的に費用を抑えられるという結果になりました。
 
しかし、長く乗り続けた場合、13年を経過すると自動車税が増えるほか、修理回数や修理代金もかさむことが予想されるので、この差は狭まると考えられます。逆に、5年ごとにローンで買い続けた場合は利息がかかり、車に必要な総額は増えるでしょう。正確に算出するには車種なども考慮し、自分の購入したい車のケースで考える必要があります。
 

出典

JAF クルマ何でも質問箱[Q]車検の有効期間は何年ですか?
国土交通省 自動車重量税額について フローチャート・税額表【継続車検を受ける場合】
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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