更新日: 2021.07.12 年金

65歳より前に年金請求書が届いた場合、「特別支給の老齢厚生年金」がもらえるってホント?

少子化や高齢化などで、将来の年金財政がひっ迫することが想定され、昭和61年の年金制度改正で、老齢厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳へ引き上げられました。今回は、このときの年金制度改正でできた「特別支給の老齢厚生年金」の内容について説明します。
 
小久保輝司

執筆者:

執筆者:小久保輝司(こくぼ てるし)

幸プランナー 代表

30数年の営業経験と金融・経済の知識をマッチング納得いくまでお話しさせていただきます。

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老齢基礎年金と老齢厚生年金とは

一口に年金といっても、年金には「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」があります。「老齢基礎年金」は、10年以上の受給資格期間がある方が、65歳から受給できます。
 
また「老齢厚生年金」は、老齢基礎年金の受給資格期間が10年以上あり、厚生年金保険の被保険者期間のある方が65歳から受給できます。
 

特別支給の老齢厚生年金とは

「特別支給の老齢厚生年金」は、老齢厚生年金の受給開始年齢が引き上げられたことによる無受給期間を緩和し、段階的かつスムーズに受給開始年齢を引き上げるために設けられた制度で、60歳から65歳になるまで受給できる仕組みになっています。
 
特別支給の老齢厚生年金は、老齢基礎年金にあたる「定額部分」と老齢厚生年金にあたる「報酬比例部分」からなります。
 
定額部分の支給は平成24年度までで終了しており、男性は昭和36年4月2日以降生まれ、女性は昭和41年4月2日以降生まれの方は、報酬比例部分の支給も令和6年度で終了する見込みです。その後は、65歳からの老齢厚生年金に移行します。
 

特別支給の老齢厚生年金を受給できる対象者は

「特別支給の老齢厚生年金」を受給できる対象者は

(1)男性の場合は昭和36年4月1日以前、女性の場合は昭和41年4月1日以前に生まれた方
(2)老齢基礎年金の受給資格期間が10年以上あること
(3)厚生年金保険に1年以上加入していたこと
(4)60歳以上であること

の要件を満たした方となります。
 

特別支給の老齢厚生年金を受け取るには

特別支給の老齢厚生年金の受け取りには、「年金の請求手続き」が必要となります。
 
(1)年金請求書の送付
 
老齢年金の受給権が発生すると、日本年金機構より年金受給年齢に達する3ヶ月前に、年金加入記録が記載された「年金請求書」が送られてきます。
 
この「年金請求書」に記載されている基礎年金番号、氏名、生年月日、性別、住所および年金加入記録などをチェックします。
 
(2)年金請求書の提出
 
送られた年金請求書に必要事項を記入し、誕生日の前日以降に以下の必要書類とともに年金事務所に提出します。
 
すべての方が対象となる必要書類は、以下の2点です。
 

●戸籍謄本や住民票などの本人の生年月日が確認できる書類(マイナンバーを登録している方は不要)
 
●受取先金融機関の通帳など(本人名義の預金通帳またはキャッシュカード(コピー可))

 
これ以外に、本人の状況により、年金手帳や年金証書などが必要な場合がありますので、詳しくは年金事務所で確認してください。
 
(3)年金の受け取り
 
年金請求書の提出後、1ヶ月から2ヶ月後に「年金証書・年金決定通知書」が送られてきます。
 
そのあと「年金のお支払いの案内」が送られ、年金の受け取りが開始されます。
 
年金は原則偶数月の15日に振り込まれます。
 

まとめ

「特別支給の老齢厚生年金」の受給は、男女で5年の年齢差があり、男性の場合は昭和36年4月2日、女性の場合は昭和41年4月2日以降に生まれた方は対象になりません。
 
対象になる方は、受給前に、年金定期便(特に節目の59歳の誕生月に封書で送られてくるもの)の年金加入記録などを詳細にチェックしておきましょう。
 
[出典]
※日本年金機構「た行 特別支給の老齢厚生年金」
※日本年金機構「特別支給の老齢厚生年金」
 
執筆者:小久保輝司
幸プランナー 代表