
本記事では、なぜ99で始まる番号を持つ人は注意が必要なのか解説していきます。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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そもそも基礎年金番号とは何か?
基礎年金番号が割り当てられるようになったのは、1997年(平成9年)1月からです。基礎年金番号を実施した目的は「すべての年金制度を1つの番号で管理する」ためで、それまでは「国民年金」「厚生年金保険」「共済組合」のそれぞれが個別の番号で管理されていました。
しかし、転職などで違う年金制度に変更することがあると正確な管理が難しくなることから、すべての制度を管理できる共通した番号が必要になりました。それが基礎年金番号です。基礎年金番号は、1人に対して1つ割り当てられており、複数の番号を持っていると支払いの重複などが起こる可能性が出てきます。
99で始まる基礎年金番号の意味は?
99で始まる基礎年金番号は「仮基礎年金番号」と呼ばれるもので、本来の基礎年金番号とは異なります。99の「仮基礎年金番号」が割り当てられるのは、年金に加入する時点ですでに基礎年金番号を持っている可能性が高い人です。
例えば、転職で新たな年金に加入する際、会社に年金手帳を提出しなかったなどの理由で、基礎年金番号が確認できないまま手続きを行うことがあります。その場合、新たな番号を発行してしまうと基礎年金番号が複数になる可能性が出てきます。それを防ぐために、加入時に基礎年金番号が確認できなかった人は99で始まる「仮基礎年金番号」で管理されているのです。
99で始まる基礎年金番号を持つ人の適切な対処
上で説明したように、99で始まる基礎年金番号の人は他にも番号を持っている可能性がある人です。そのために、年金の支払書が重複して届く可能性があります。基礎年金番号が複数になることを回避して正しく年金を管理するために、日本年金機構は「基礎年金番号確認のお願い」という確認書を送っています。
もしも「基礎年金番号確認のお願い」が届いたときは、必要事項を記入して速やかに返送しておきましょう。
なお、基礎年金番号は「基礎年金番号通知書」「青色の年金手帳」「国民年金保険料の口座振替額通知書」「国民年金保険料の納付書、領収書」「年金証書」「年金額改定通知書、年金振込通知書等の各種通知書」「平成28年度ねんきん定期便」のいずれかで確認できます。
自分の基礎年金番号が99で始まっているにもかかわらず「基礎年金番号確認のお願い」が届いていないときは、最寄りの年金事務所に早めの問い合わせが必要です。
99の仮基礎年金番号を持つ人は早めに年金事務所へ相談を
99で始まるのは仮基礎年金番号で、他にも番号を持っている可能性が高い人に割り当てられています。自分の番号がわからないときは、ここで紹介したいずれかの方法で確認し、もしも該当していたら最寄りの年金事務所に相談しましょう。日本年金機構から「基礎年金番号確認のお願い」が届いたときは、そのままにせず早めに返送しておくことが求められます。
出典
厚生労働省 基礎年金番号の基礎知識
日本年金機構 基礎年金番号・年金手帳について
日本年金機構 自分の基礎年金番号の確認方法を教えてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部