薬剤師の仕事内容をご紹介!【全18種類】あなたのやりたい仕事はどれ? |ファイナンシャルフィールド

薬剤師の仕事内容をご紹介!【全18種類】あなたのやりたい仕事はどれ?

隈本稔

執筆者: 隈本稔

キャリアコンサルタント
長崎大学大学院生産科学研究科を修了後、大日本印刷(株)と東レ(株)にて製品開発職に従事。 現在はフリーのキャリアコンサルタントして、キャリア設計支援や求職者の就職・転職支援、チームマネジメントの支援を行っている。 特に理系職種のキャリア支援に強い。 運営サイト:職りんく(https://syokulink.com/
薬剤師の仕事内容は、職場によってさまざまです、また、薬剤師としての働き方は種類が豊富で、同じ薬剤師でも全く違う仕事をしているケースも多いです。

そこで今回は、薬剤師の仕事を18種類紹介します。一般的な仕事や、研究や開発の仕事、公務員の仕事など大きく分けて3つの働き方と、詳しい仕事内容をご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

【仕事内容別】薬剤師の働き方3つと17の種類!

薬剤師としての働き方は大きく分けて、一般的な仕事、研究や開発の仕事、公務員の仕事の3つです。それぞれ、どんな仕事があるのか17の仕事と仕事内容をご紹介します。

薬剤師の仕事内容①一般的な仕事



一般的な仕事
  • 調剤
  • 服薬指導
  • 薬歴管理
  • 販売
  • レジ対応
  • など…


①調剤薬局の薬剤師

医師から発行された処方箋の調剤業務や服薬指導が主な仕事内容となります。薬学部卒業者の多くが就職先として選ぶのが調剤薬局なので、薬剤師の仕事としてよく知られている職場と言えるでしょう。

処方箋には期限や保険番号などがありますので、確認を行って間違いがないかチェックします。他にも、現在服用している処方薬の重複投与や相互作用などの危険性がないかの確認も必要です。また、薬の正しい服用の仕方や、注意点、副作用などの説明も行います。



②ドラッグストアの薬剤師

服薬指導、接客、レジ打ち、商品発注、陳列など、直接薬に関わること以外の業務も仕事内容となります。ドラッグストアには調剤ありと調剤なしの店舗があり、処方箋を扱う店舗ならより多くの知識を身に付けることができます。

ドラッグストアではOTC(一般用薬品)を扱っているので、お客さんの症状や希望などを確認しながら商品を選ぶことも仕事です。そのため、処方箋も扱うところでは処方箋薬やOTC、漢方やサプリメントなど多くの知識を習得できます。



③診療所の薬剤師

調剤や服薬指導など、基本的な仕事内容は調剤薬局の薬剤師と同じです。ただし、診療所やクリニック、医院などは専門科なので取り扱う医薬品は限られています。少ない医薬品を扱うことに関して、メリットと考える薬剤師も、デメリットと考える薬剤師もいます。

また、診療所の薬剤師は仕事を一人で任されることが多く、責任があると同時に相談相手がいない孤独感もあるようです。



④病院の薬剤師

調剤業務や服薬指導に加え、注射薬や輸液の取り扱い、TDM(薬物治療モニタリング)なども仕事内容に含まれます。調剤薬局や診療所では外来の患者に対しての業務ですが、病院薬剤師は外来だけではなく入院患者への業務も加わります。

TDMは、薬物の効果を最大限に発揮させるための薬物療法を組み立てる業務です。こちらは、医師と一緒に患者さん個人に合わせて行う他、薬を正しく服用しているか、副作用は出ていないかなどの確認も行います。



⑤在宅医療の薬剤師

薬局に通うことのできない患者に、調剤処方箋薬を自宅に届けるのが主な仕事内容です。通院ができない体の不自由な方などの家に、医師や看護師が伺って行う医療サービスを在宅医療と言います。

在宅医療の薬剤師は、その医療サービスのチームの一員と考えましょう。医師や看護師に同行する場合もあれば、医師からの処方箋を元に調剤した医薬品を患者宅に単独で届けることもあります。



薬剤師の仕事内容②研究や開発

研究や開発
  • 研究
  • 開発
  • 品質管理
  • 情報収集
  • サポートケア
  • 指導
  • など…


①製薬会社の薬剤師

研究、開発、MR、DIなどが主な仕事内容です。製薬会社の中でも薬剤師の働き方はさまざま。研究や開発に加え、MRという医療情報担当者は医師や薬剤師に自社製品の説明、DI(Drug Information:医薬品情報管理業務)という治験や臨床試験のデータを扱う仕事などがあります。

医薬品に詳しくならなければならない他、特に外資系など、企業によっては英語力も必要となります。



②医薬品卸会社の薬剤師

品質管理やDI、資料作成などが主な仕事内容です。医薬品卸会社には管理薬剤師が必要となり、薬剤師は卸セールススタッフのサポートや医師からの問い合わせの対応などを行います。

DIや教育資料の作成など、情報収集や情報提供を行う他、薬事法にも詳しくなければならないため、学ぶことも仕事のひとつでしょう。



③研究機関の薬剤師

新たな医薬品の研究開発が主な仕事内容です。製薬会社などで薬の開発をする仕事なので、「いつか自分が開発した薬が世に出る可能性がある」と考えたら夢とやりがいがある仕事でしょう。

ただし、研究職は薬剤師であれば誰でもなれるわけではなく、開発アシスタントから研究職を目指す薬剤師もいます。



④化粧品メーカーの薬剤師

研究、品質管理、薬事法申請などが主な仕事内容です。最近は、医師や薬剤師が協力して化粧品を共同開発することが増えています。化粧品メーカーですので、特に女性の薬剤師から人気の高い仕事で、薬事法とも関わるため化粧品メーカーで働く薬剤師は大きな役割を担っています。



⑤食品メーカーの薬剤師

栄養補助食品などの商品開発が主な仕事内容です。健康食品などの開発チームの中で、薬剤師は効果の調査や薬効の詳しいデータ、安全性について分析、調査などを行います。また、品質管理も仕事のひとつです。



⑥大学院の薬剤師

研究、教育が主な仕事内容です。薬学部を卒業後、大学院で博士課程を修了した者が大学院に残る選択をする場合もあります。大学院に残ると研究を続けることができ、博士研究員(ポスドク)、助教、講師、准教授、教授とステップアップすることもできます。



薬剤師の仕事内容③公務員

公務員
  • 検査・指導
  • 調剤
  • 災害医療
  • 捜査・取り締まり
  • 健康管理
  • など…


①地方公務員の薬剤師

保健所、衛生研究所、県立病院、消費生活センターなどに所属して業務に従事します。環境や食品の衛生関係や、研究や試験検査、薬局などの立ち入り検査や、苦情処理などの業務があります。

薬剤師として公務員になるには公務員試験を通過しなければならず、その後は配属先で業務をこなし、約3年サイクルで各部署を移動します。行政の仕事も行いますので、幅広い経験を積むことができるでしょう。



②保健所の薬剤師

薬事衛生、食品衛生、生活衛生などに関する監視や指導、管理や届出などが主な仕事内容です。保健所の薬剤師は配属先によって仕事内容が異なります。例えば、製造施設や薬局、食品製造業者や飲食店、旅館や銭湯など、相手とする企業もさまざまです。



⑥学校の薬剤師

大学以外の学校で安全衛生のための調査や検査などを行うのが主な仕事内容です。具体的には教室の空気検査やプールの水質検査、衛生管理や水道水の検査、給食施設の管理などを行い、必要であれば学校長や教職員に指導助言を行います。

あまり知られていませんが、現在は全ての小中学校、高等学校、幼稚園やこども園など、国立や公立、私立を問わずに学校薬剤師を置かなければいけません。公立学校は地方公務員特別職、国立学校は非常勤の国家公務員となります。



③自衛隊の薬剤師

管理や調剤、医療費の管理などが主な仕事内容です。自衛隊の薬剤官として働くため、国家公務員に該当します。自衛隊病院で働き、薬品の管理や提供、調剤、医療費の管理が一般的な仕事となりますが、災害発生時には被災地で薬剤師としての医療活動を行うこともあります。



④麻薬取締官の薬剤師

麻薬の捜査、情報収集、取り締まり、分析、鑑定などが主な仕事内容です。厚生労働省の職員として、麻薬の捜査や取り締まりを行います。薬物犯罪の現場捜査や情報収集、不正薬物使用の防止活動なども行います。また、逮捕術や拳銃射撃訓練なども行う極めて特殊な仕事です。



⑤刑務所の薬剤師

刑務所における調剤が主な仕事内容です。受刑者が服薬する薬の調剤を行うのが仕事で、服薬指導はなく受刑者と会うこともありません。刑務所の薬剤師は人数が少ないのに反し、受刑者の中には高齢者や精神疾患が多いので仕事量は多い傾向にあります。



薬剤師の仕事内容は豊富!あなたに合った仕事探し

薬剤師の職場は豊富で、仕事内容もさまざまです。調剤薬局やドラッグストアなど、一般的な薬剤師の仕事は、調剤や服薬指導など直接薬品と関わる仕事が多くなります。また、研究や開発の仕事も、豊富な知識が必要な仕事が多く、ずっと薬品と関わっていけるでしょう。

一方で公務員は、薬品とはあまり関わらない仕事もあり、働き方が特殊と言えます。働き方によって薬剤師としての知識の生かし方や、習得できる経験やスキルもさまざまで、将来のステップアップも含めて仕事選びをすると良い職場に巡りあえるでしょう。

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