薬剤師転職をする際に注意しておきたいポイント
ポイント1 転職先への希望を文字にしよう
転職を希望している人は最初に、どんな薬局に転職したいのか、具体的に文字にしてみましょう。「いきなりそんなことを言われても困る」という人は、まずは「なぜ、今の職場を辞めたいのか?」と自問自答してみましょう。
- 仕事量と給料が見合わない
- サービス残業ばかりで、処方箋が300枚こえる日もある
- 同僚が働かず自分に仕事ばかり押し付ける
- 上司にクレームしても、まったく聞いてもらえない
- 患者さんともっと触れ合って指導したいのに、調薬ばかりさせられる
- 往復1時間30分以上もかけて通勤するのに疲れた
もしもこんな答えが出てきたら、裏を返せばそっくりそのまま転職先への希望へとなります。
- 正当に自分を評価してくれる職場で働きたい
- 処方箋枚数は最大でも1日200枚
- 同僚とは仲間として協力しあえる関係でありたい
- 上司は職場の人間関係にしっかりと対処してくれる人がいい
- 調薬ばかりではなく、服薬指導もできる職場がいい
- 通勤時間を往復1時間以内に短縮したい
ポイント2 希望に優先順位をつけよう
すべての希望にかなう転職先が見つかればいうことはありませんが、そうではなかった場合、何を優先すべきなのか、優先順位をつけておきましょう。
- 1.上司は職場の人間関係にしっかりと対処してくれる人がいい
- 2.同僚とは仲間として協力しあえる関係でありたい
- 3.調薬ばかりではなく、服薬指導もできる職場がいい
- 4.正当に自分を評価してくれる職場で働きたい
- 5.通勤時間を往復1時間以内に短縮したい
- 6.処方箋枚数は最多でも1日200枚
ポイント3 転職先を調査しよう
転職先への希望優先順位が決まったら、1番から順に条件に合う転職先をピックアップしていきます。ただ、なかなか「上司は職場の人間関係にしっかりと対処してくれる人がいい」といった内部情報は知り合いの同業者でもいなければ入手できないもの。そこでおすすめなのが、次のポイントです。
ポイント4 転職エージェントに登録しよう
内部情報を知る人物は、同業の薬剤師のほかにも存在します。たとえば、転職エージェントに在籍するコンサルタントです。コンサルタントは担当の薬局やドラッグストアをまわり、日々情報の収集に努めています。
例えば、このドラッグストアの部長は部下の人間関係にしっかり対処している。あの調剤薬局は同僚同士でよくコミュニケーションがとれていて職場の雰囲気が和やか。各薬局の内情を知り、転職希望者の会社研究へと活かすのも仕事の一つです。
薬剤師が転職する最適な時期っていつなの?
薬剤師の人手不足は慢性的で売り手市場のため、各転職サイトには常に豊富な求人が寄せられています。薬剤師が転職する最適な時期は、あなたが転職したいと思ったとき、といっても過言ではありません。
ただ、年間サイクルで薬局や病院、ドラッグストアは動いているため、確かにベストな時期は存在します。ベテランなのか第二新卒なのかでも時期が違ってくるため、具体的にご紹介していきましょう。
新卒時期
4月に新卒者を採用するにあたり、各薬局では研修が行われます。特に第二新卒に近く薬剤師業務がまだベテランという薬剤師転職では、研修を受けるようすすめられることも多いでしょう。
一緒に研修を受けられる4月転職なら、転職先も受け入れ態勢を整えやすくなります。年末や1月くらいから転職活動をはじめ、3月には内定をもらっておくという流れがおすすめです。
ボーナス直後
薬剤師の業界では、夏と冬のボーナスをもらってすぐに退職する人が多くいます。そのため、7月~10月、11月~2月は欠員補充のため求人が増えるタイミングです。
この時期に即戦力となるベテラン薬剤師が転職して来てくれたら、助かる薬局は多いでしょう。あなたが経験を積んだ薬剤師なら、この時期に転職すると株がグンと上がること間違いなしです。
薬剤師転職を実現する為の簡単な流れ解説
STEP1 転職エージェントに登録しよう
薬剤師転職に最適な時期についてさきほどご紹介したとおり、もしも4月に転職するとなると年末頃、遅くとも1月には転職活動をはじめる必要があります。
しかし、薬局にとって冬はインフルエンザなどが流行しやすい繁忙期でもあり、忙しい業務の合間をぬって転職活動を行うのは大変です。そこで、活用したいのが転職エージェントです。
STEP2 転職先の紹介
転職エージェントのコンサルタントはあなたの希望に合わせ、忙しいあなたの代わりに転職先を見つけてきてくれます。
STEP3 面接
コンサルタントと面接対策したのち、面接へとすすみます。転職エージェントによっては、コンサルタントが付き添ってくれるところもあります。
STEP4 内定
内定後の給与や休日などの待遇面の調節も、あなたの希望に合わせてコンサルタントが代行してくれます。
STEP5 円満退職
退職の際にも、円満退職の方法などコンサルタントがアドバイスしてくれます。
STEP6 アフターフォロー
転職後も問題なくあなたが業務を行うことができているか、心配事や悩みはないか、コンサルタントがフォローしてくれます。
薬剤師転職する際のおすすめサイト
おすすめ1 マイナビ薬剤師
アルバイトや就職サイトで有名なマイナビグループが運営する、薬剤師専門の転職エージェントです。マイナビ薬剤師は「キャリア面談」を行っているのが魅力の1つ。まだ希望が明確になっていない方でも、アドバイザーによるキャリア面談を受けながら具体的な条件を考えていくことができます。
おすすめ2 薬キャリAGENT
薬キャリAGENTは薬剤師会員10万人を有するエムスリーグループが運営する、薬剤師登録者数No.1の薬剤師専門転職エージェントです。
コンサルタント業務のほかに、薬剤師派遣業務も行っています。派遣薬剤師としての働き方を考えている人にも、おすすめです。コンサルタントが求人票の裏側の内情までリサーチしてくれるのも魅力の一つといえます。
おすすめ3 ファルマスタッフ
ファルマスタッフは20年以上の実績を誇る薬剤師専門転職エージェントです。Web転職相談を積極的に行っているのが特徴で、来社の必要はなく平日、土日どちらでも、自宅から気軽に無料で相談できます。業界や薬局の最新情報についても聞くことができるため、おすすめです。
薬剤師転職サイトに登録する前に知っておきたい注意点
注意点1 非公開求人が多いことに注意 |
転職エージェントには掲載されている公開求人のほかにも、サイトには掲載できない非公開求人があります。例えば、薬剤師転職エージェントのマイナビ薬剤師では、非公開求人は全体の40%にものぼります。非公開求人は、登録しなければ紹介されることはありません。
注意点2 求人を非公開にする理由に注意 |
非公開にする理由は「応募が殺到し、すぐに登録者だけで埋まってしまう可能性がある」と判断された案件だから。それだけ魅力的な案件ということでしょう。人気案件の薬局が知るためにも、転職エージェントへの登録をおすすめします。
注意点3 1社だけの登録には注意 |
転職エージェントやコンサルタントには地域やジャンルによって得手、不得手があります。また、コンサルタントは薬剤師の転職という道のりを共に歩んでくれるパートナー的な存在ですから、あなたとの相性もあります。
自身の転職希望分野に精通している会社なのかどうか。自身の希望をしっかりと汲み取ってくれ、希望通りの転職をかなえるために率先して行動してくれるコンサルタントなのかどうか。
そんな疑問を解消するためにも、おすすめなのが複数の転職エージェントに登録する方法です。転職エージェントが自分の希望に沿ってサポートをしてくれるか、しっかりと自身の目で判断するためにも複数比較は必要といえます。