更新日: 2021.08.20 資産運用

最近よく耳にする「不動産小口化商品」とは?

執筆者 : 高橋庸夫

最近よく耳にする「不動産小口化商品」とは?
将来、安定した不労所得を得たいなどの理由から人気のある不動産投資ですが、投資を始める際には、ある程度まとまった資金が必要なイメージを持っている方も多いと思います。
 
また、自力で高額な不動産を購入し、収入を得ていくため、それ相応の知識が必要であるとのイメージも強いのではないでしょうか。
 
こうした中で、最近人気があるのが「不動産小口化商品」と呼ばれるものです。ここでは、その特徴などについて確認してみたいと思います。
 
高橋庸夫

執筆者:

執筆者:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

高橋庸夫

執筆者:

執筆者:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

不動産小口化商品とは?

現物の不動産を購入することで不動産投資を始める場合には、前述のとおり、購入費用や初期費用などのある程度まとまった資金が必要となります。これはローンを使った場合でも同様で、投資家個人が一定規模の借金(ローン)によるリスクを負担することを意味します。
 
不動産投資を始めてみたいがちゅうちょしている方の多くは、これらの資金面でのハードルが最初の大きな障壁となっているケースが多いでしょう。
 
このような背景から昨今人気が高まっている不動産投資の手法として、「不動産小口化商品」があります。きっかけは、平成29年の不動産特定共同事業法の改正により、一般投資家が事業に参加できるようになったことが挙げられます。
 
不動産小口化商品は、1つの不動産を小口に分けて複数の投資家がそれぞれ資金を出資することで投資し、それで得られた運用益を投資家に還元する形式となります。
 
個々の投資家は、元手となる大きな資金を用意しなくても不動産投資を始めることができるため、最大のハードルである資金面での障壁をクリアすることで取り組みやすい商品となっています。
 

不動産小口化商品の種類

不動産小口化商品には、その契約形態の違いなどから以下の3種類があります。
 

(1)匿名組合型

不動産小口化商品の契約形態で最も多いのが「匿名組合型」といわれる商品です。比較的短期で運用され、長くても10年程度の商品が多いのが特徴です。
 
名称のとおり、投資家が直接不動産を所有することがないため、登記名義人とはならず、投資者間でも匿名性が保たれることとなります。
 
匿名組合型は、投資家と不動産特定共同事業者(以下、事業者)が匿名組合契約を締結します。事業者が所有する不動産を自らが運用、管理することで得られた運用益を、出資した投資家に還元(分配)する形式となります。
 

(2)任意組合型

投資家が不動産の共有持分を購入し、所有するのが「任意組合型」の商品です。上記の匿名組合型と違い、共有持分の所有権を取得することとなるため、登記簿には登記名義人として投資家が記載されることになります。
 
投資家は、不動産の共有持分を事業者と任意組合契約を締結した上で現物出資します。事業者は任意組合の代表として不動産を運用、管理し、得られた運用益などは投資家に還元されます。
 
他に匿名組合型と任意組合型の違いとして、任意組合型は共有持分を取得するため登記費用や不動産取得税、印紙税などの税金の負担が発生する点があります。
 
また、投資家に還元された所得の取り扱いの違いとして、匿名組合型の場合は「雑所得」、任意組合型の場合には「不動産所得」に分類されることになります。
 

(3)賃貸型

複数の投資家が不動産の共有持分を取得し、共有者の同意の下に事業者に貸し出すことで、投資家に代わって運用、管理してもらう形式となります。この場合の所得は、不動産所得に分類されます。
 
現物の不動産投資でもよく利用される不動産会社などによる一括借り上げ(サブリース契約)方式がありますが、仕組みは似ていても、法律上では不動産特定事業には当たらないこととされています。
 

まとめ

不動産小口化商品の直接的なメリットとしては、
 

(1)少額の資金でも不動産投資を始められること
(2)個人では困難な優良物件への投資が可能となる場合があること
(3) 不動産の運用、管理などを専門家に任せられること

 
などが挙げられます。特に(2)では、個人の投資家では手が出ない都心の一等地や駅近の物件、極めて高額な物件などへの投資ができる場合もあります。
 
不動産小口化商品は、少額でも始められる投資手法の1つとして、比較的初心者の方でも取り組みやすい不動産投資の商品といえるでしょう。ただし、商品ごとの特徴や手数料などの契約内容をしっかりと理解した上で始めることが大前提となります。
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

auじぶん銀行