拡大三角形が直角になる4つのパターン。
配信日: 2021.10.29
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。
子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。
2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai
拡大三角形が直角になる4つのパターン
拡大三角形が直角になるパターンとしては、次の4とおりがあります。
※筆者作成
見方としては、左側と右側に分けると、(1)と(3)が上辺を水平にして直角三角形になるパターン、(2)と(4)が底辺を水平にして直角三角形になるパターンです。
また、上段と下段に分けて見ると、(1)と(2)が上昇相場から拡大三角形が形成されているパターン、(3)と(4)が下落相場から拡大三角形が形成されているパターンとなります。
(1)から(4)を個別に見ていくと、まず(1)ですが、このパターンはそれまでの上昇相場がいったん天井をつけ、2回、3回と同水準の天井を試した後、はね返され、下値のトレンドライン(青色のライン)で反発し、上値のトレンドライン(赤色のライン)を突破していくというケースです。
(2)は、考え方としては(1)と似ていますが、異なるのは下値が同水準で水平になっている点です。3回目の下値で踏ん張った後、上値のトレンドラインを突破していきます。
(1)と(2)については、上昇相場からのもみ合いでしたが、(3)と(4)については下落相場からのもみ合い局面です。
(3)のケースでは、それまでの下落相場からいったん下値をつけて反発するものの、2回、3回と同水準で上値を抑えられ、結果的に下値のトレンドラインを割り込んでいきます。
(4)についても同じく、下落相場からいったん下値をつけて反発していますが、2回、3回と同水準の下値で踏ん張った後、上値のトレンドラインを突破できずに下値のトレンドラインを割り込んでしまうケースです。
(1)から(4)について傾向をまとめると、(1)と(2)は拡大三角形が直角になるようなもみ合い局面の後、再び上昇している、(3)と(4)は拡大三角形が直角になるようなもみ合い局面の後、再び下落している点が挙げられるでしょう。
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拡大三角形が直角になるパターンが失敗する4つのケース
ところが、これらの拡大三角形が不成立に終わることもあります。それを表すのが次のようなイメージですが、先ほどの4つのパターンに照らし合わせて見ていきましょう。
※筆者作成
(1)は、最後に下値をつけたものの、その後、下値のトレンドラインを割り込んでしまうケースです。(2)についても同じです。一方、(3)と(4)については、最後に上値のトレンドラインを突破していくケースです。
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まとめ
拡大三角形は、単なる三角形であろうとも、直角三角形であろうとも、共通するのはもみ合い局面でそれらの波が構成されるという点です。
いわゆる三角保ち合いパターンというフォーメーションの1つであるため、これらの形状が出現してくると、その出口、つまり、どのようなパターンで終わりを迎えるかをイメージする必要があります。
これまで多くの三角保ち合いパターンを見てきましたが、通常の成立パターンと不成立パターンを知っておくと、その出口でどのような対応をすれば良いかが、ある程度は判断しやすくなるのではないでしょうか。
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)