更新日: 2019.01.10 不動産投資

不動産価格が上昇 不動産投資信託に失敗する人が見落としがちな4つのリスクとは

不動産価格が上昇 不動産投資信託に失敗する人が見落としがちな4つのリスクとは
2020年の東京オリンピック開催や2018年6月に施行される住宅宿泊事業法による一般住宅地での民泊解禁等を要因として平成29年度の地価公示は全国平均でみると2年連続の上昇となっております。(平成30年度分は執筆3月13日時点未発表)

不動産価格の上昇を背景にこれから不動産投資を始めてみたいと考えていらっしゃる人も多いのではないでしょうか。

しかし不動産投資と一口に言っても投資対象としてワンルームマンションや一戸建て、マンション丸々一棟に駐車場経営、近年は空き家を格安で購入しリフォームして賃貸に出す方法などがあり、初めて不動産投資をされる人にとっては投資対象の判断が難しく、また購入資金も高額となります。

そこで手始めにREITを検討される人もいらっしゃると思いますが、REITに投資したもののうまくいかない人もいます。失敗してしまう人の共通点としてREITの内容や仕組み、リスクを知らずに投資を始めてしまうことがあげられます。

この記事ではREITについての特徴や知っておくべき4つのリスクを説明します。
橋本直樹

Text:橋本直樹(はしもとなおき)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士
橋本1級FP事務所 代表
総合保険代理店、証券会社勤務後、独立。独立後は保険や投資信託等の金融商品は取り扱わず、保険の見直しやライフプラン実現のための効率的ポートフォリオの提案等の相談業務のみのコンサルティングに特化。生活していくうえで付きまとうお金の問題をわかりやすく丁寧に説明するよう心がけています。

REIT(リート)とは

REITとは1960年代にアメリカで生まれた不動産投資信託のことで日本では2000年に法律の改正により導入されました。日本版REITでJ-REITと呼ばれています。
 
REITの投資対象は不動産ですので投資家から集めた資金を賃貸住宅や商業施設、オフィスビル等に投資して、そこから発生した賃料や売却益を投資家に分配します。
 
投資家から集めた資金で運用する投資信託の形態ですので10万円以内で投資できる不動産投資法人もあり少額から投資可能ですが、証券取引所を通して購入するため証券会社の口座が必要になります。
 
REITの特徴やメリットとして、取引所を通して売買できるため実物資産の土地や建物よりも売却がしやすいこと、投資対象が不動産ですので比較的インフレに強いこと、収益から経費を差し引いた当期利益の90%超を投資家に分配することで運営している投資法人の法人税が免除になるなどの仕組みがありますので利回りが6%超え(3月13日現在)のREITもあり分配金が比較的高いこと、また不動産投資法人は投資家から集めた資金や借り入れによって多額の資金で運用をしますので投資対象は1つの不動産ではなく複数の不動産への分散投資が可能なことがあげられます。
 
ですがREITも投資ですのでメリットばかりではなくリスクも存在します。続いてはREITのリスクについて説明します。
 

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REITの4つのリスク

REITは証券取引所を通して売買できる投資商品ですので当然リスクが存在します。ここでは投資する前に知っておくべきREITのリスクを4つにわけて説明します。
 
・価格変動のリスク
証券取引所に上場しているREITは預貯金のように元本が保証されておらず、上場株式のように売り買いの需要と供給によって価格が変動します。ですから市場全体が混乱しているときなど、思わぬ価格下落に見舞われてしまう可能性もあります。
 
・金利変動のリスク
不動産に投資するREITですが運用の際、投資家から集めた資金だけでなく金融機関からお金を借りて不動産の取得に充てる場合が多いです。
 
借金をすると利子を支払わなければなりませんから、経済情勢等の要因で金利が上昇してしまうと金利負担が増えて、その分収益が減り分配金も減ってしまう可能性があります。
 
・収益変動のリスク
REITが投資している不動産に空室や賃料の未納、テナントの退去、物件の瑕疵(かし)や毀損(きそん)による修繕などが発生した場合、収益が圧迫され、その結果分配金が減ってしまう可能性があります。
 
・運用体制のリスク
REITは不動産投資法人、運用会社、資産保管会社、事務受託会社など複数の会社が連携して運営しています。これらの会社は法人ですので倒産や債務不履行等による信用力低下のリスクがあります。
 

さいごに

不動産投資信託であるREITは少額から投資可能で、なおかつ分散投資もできるため不動産投資に興味はあるが投資経験が少ない人にとって始めやすい投資と言えますが、記載している通りリスクが存在します。
 
投資を始められる際にはご自身の投資の目的や期待するリターン、許容できるリスクをしっかり検討し投資の勉強等で知識を深めてから実践していただけたらと思います。
 
Text:橋本直樹(はしもとなおき)
1級ファイナンシャルプランニング技能士 宅地建物取引士
橋本1級FP事務所 代表

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