更新日: 2022.07.01 不動産投資
憧れの不労所得「アパート経営」。維持費と収益の差は? 結局どのくらいもうかるの?
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
アパート経営ってどんなもの?
アパート経営とは、所有するアパートを貸し出して入居者から家賃収入を得る事業の1つです。不動産を貸し出してしまえば、自身が働かなくとも定期的に収益が発生するため、不労所得とみなされることもあります。
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アパート経営における維持費と収益の差は?
アパート経営について気になることといえば、やはり維持費と収益との差、つまりはもうけの部分でしょう。この点、一般的には15%程度から20%程度が手元に残る利益となります。
もちろん、築年数や立地、ローンの有無、空室状況などにもよりますが、年間で700万円程度の収益があれば、おおよそ595万円から560万円くらいが維持費となり、105万円から140万円程度が最終的な利益となります。
アパート経営における収益にはどんなものがある?
アパート経営における収益の大部分を占めるのが賃料です。例えば8部屋のアパートを毎月6万円で貸し出す場合、1ヶ月の収益は48万円になります。
賃料のほかには礼金や更新料などがありますが、これらは毎月定期的に得られるというものではないことから、大きな収入源として期待することができません。
礼金は入居時の1回きりですし、そもそも入居者確保のため、礼金を取らないということも最近は多々あります。更新料も大抵の場合、2年に1回の契約更新時のみとなる上、そのタイミングで引っ越す方もいらっしゃるため、収入源として過度な期待はできません。
アパート経営における維持費にはどんなものがある?
アパート経営における維持費にはローン返済のほか、固定資産税をはじめとする各種税、建物の修繕費などがあります。
そのほか、アパートに保険をかける場合はその保険料、管理会社に管理を委託する場合は委託管理料などもかかります。一般的には、収入のうち80~85%程度が維持費の総額になります。
アパート経営に潜むリスク
15%から20%も利益を出せるのであればアパート経営は楽そうだと、思ってしまってはいけません。アパート経営は、常に空室リスクや築年数の経過によるリスクと向き合わなければなりません。
都市部の、人口増加が続いていくと想定される地域ならともかく、地方をはじめ、人口減少していくことが想定されている地域でアパート経営を始めてしまうと、空室が目立ち、想定しているほど収益が上がらず、苦しい経営状態が続きます。
また、近くにおしゃれで新しいアパートやマンションができてしまうなど、周辺環境が変化すると、それだけで入居者が減ってしまうこともあります。
さらに、5年10年、20年と築年数が経過すると、外観や水回りなど、建物の設備の修繕などをしていかなければなりませんし、30年、40年たつころにはリフォームも必要で、年々維持にかかるお金が高額になっていきます。
お金がかかるからと、そういった修繕を放置していると、外観や設備の古さなどが目立ってしまい、入居者が減っていくことにもつながります。
アパート経営は簡単にもうけられるほど甘くはない
不労所得を得るために安易にアパート経営を行っても、そう簡単に満足いく利益を上げられるとは限りません。空室リスクや年々高くなる修繕費、周辺環境の変化という不確定要素を含んだもろもろの問題と向き合いながら、収益のうち、15~20%の利益を得ていくことになります。
アパート経営を考えられているのであれば、それらを踏まえて十分に事業計画を立て、収支をシミュレーションした上で経営を開始するようにしてください。
執筆者:柘植輝
行政書士