更新日: 2019.01.10 その他資産運用

わたしのお金はいつ2倍になるの?単利と複利の違いを知って計画的に資産運用

わたしのお金はいつ2倍になるの?単利と複利の違いを知って計画的に資産運用
ひらり、ひらりと桜の花びらが舞い散る4月。新年度を迎え気持ちも新たにスタートされた人もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

株や投資信託などを始めてみようとお考えの人もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は資産運用や資金管理をするうえで知っていると役立つ「単利と複利の違い」や資産が2倍になる期間が簡単に計算できる「72の法則」について説明したいと思います。
橋本直樹

Text:橋本直樹(はしもとなおき)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士
橋本1級FP事務所 代表
総合保険代理店、証券会社勤務後、独立。独立後は保険や投資信託等の金融商品は取り扱わず、保険の見直しやライフプラン実現のための効率的ポートフォリオの提案等の相談業務のみのコンサルティングに特化。生活していくうえで付きまとうお金の問題をわかりやすく丁寧に説明するよう心がけています。

単利と複利の違い

わたしたちの暮らしにとってお金は欠かすことのできない存在です。「稼ぐ」「使う」「増やす」など、ほぼすべての取引においてお金が関係します。
 
せっかくなら効率よく有意義にお金とつきあっていきたいものです。そのためには単利と複利の違いを知って投資やライフプランニングのための資金計画等に活かすことが大切です。
 
わたしたちの暮らしのなかで単利と複利が大きく影響するケースは「借金をするとき」と「資産運用をするとき」です。
 
今回は資産運用を例にお伝えいたします。資産運用にあたっての単利と複利の違いは「利益を再投資するかどうか」となります。
 
(例)100万円の元本を年利5%で30年間運用した場合

・単利の場合
100万円に対する年利が5%ですので、年間5万円の利益になります。
30年間の運用では年間5万円の利益×30年=150万円の利益となり、投資元本100万円+150万円の利益で30年後の資産額合計は250万円となります。
 
・複利の場合
運用初年度は単利と同じ年間5万円の利益となりますが、利益を再投資する複利は2年目から単利との差がでてきます。
 
2年目は元本100万円に初年度の利益5万円をプラスした105万円に対して年利5%の運用をしますので、2年目は105万円×5%=110万2500円になります。この時点で単利と比べて2500円多く資産を築くことができています。
 
「たったの2500円か……」という見方をされた人もいらっしゃるかもしれませんが、3年、4年…10年、20年と利益を再投資していきますので30年後には大きな違いが発生します。
 
30年後の複利運用総額
100万円×{(1+0.05)30乗}=資産額合計432万1942円(端数切捨て)となります。
このうち100万円は元本ですので、運用益は332万1942円です。
 
運用開始から数年間は単利と比較して驚くほどの金額差はあらわれないかもしれませんが、運用期間が5年、10年、20年と長期になるにしたがって利益が利益を生むように雪だるま式に増えていきますので、30年間では単利の運用益150万円と比べて2倍以上の差がでました。
 
ただし複利で運用する場合もメリットばかりではありません。リスクとリターンは表裏一体の関係にあるように複利運用にもリスクが存在します。
 
複利運用によるリスク
・投資による利益を常に再投資にまわすので資金が拘束されてしまう。
・投資対象の値下がりにより再投資をした利益そのものを失ってしまうことがある。
 
また、例えば運用初年度に100万円を投資した場合に1年目の利益が20%出たとします。その場合2年目は100万円+利益20万円=120万円で運用しますが、2年目に20%の損失を出してしまった場合は120万円-損失24万円=96万円となりますので元本100万円を下回ってしまう可能性があります。
 
このように複利運用はメリットも大きいですがリスクも大きい点は運用開始前にしっかり把握しておくと不測の事態にも適切に対応することができると思います。
 
続いては複利運用する場合に、いつ資産が2倍になるのかを簡単に計算できる72の法則についてお伝えいたします。
 

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72の法則

投資したお金はいつになったら2倍になるのだろうか……と考えたことはありませんか。実は2倍になるためのおおよその期間を72の法則を使って簡単に計算することができます。
 
72の法則
72÷想定利回り=2倍までの期間
 
72を利回りで除することによって資産が2倍になるまでのおおよその期間が把握できます。仮に年利5%で複利運用する場合は、72÷5=14.4年ですので、おおよそ14年5カ月で2倍達成となります。
 
この72の法則は簡単かつ便利に活用できまして、○%で複利運用すると何年で2倍になるのか以外にも、○年で2倍にするには何%で運用しないといけないのかも求めることが可能です。ぜひご活用いただけたらと思います。
 
最後に普通預金は何年で2倍になるのかを計算してみたいと思います。
 
普通預金の金利はネット銀行や独自のキャンペーンなどを実施している銀行などによって金利に差がありますが2018年4月現在、3大メガバンクと呼ばれている銀行の普通預金の金利は0.001%ですので、その数字で計算します。
 
72÷0.001=7万2000年
 
いったい何世代受け継げば2倍になるのか……気が遠くなる数字ですね。
 

さいごに

この記事では単利と複利の違いを説明し、次いで複利運用するうえで資産が2倍になるまでのおおよその期間が計算できる72の法則についてお伝えしました。
 
短くまとめますと資産運用を計画、実施する際は、利益は再投資してできるだけ長期の運用をすることで資産の増大につながりやすくなります。
 
ですが、リスクも存在しますので事前にご自身のリスク許容度を把握して投資にあたることが大事ということです。
 
これから資産運用をされる人、また現在運用中の人も目標額達成にあたり複利による効果や長期にわたる投資期間の視点は大切だと思いますので、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
 
Text:橋本直樹(はしもとなおき)
1級ファイナンシャルプランニング技能士 宅地建物取引士
橋本1級FP事務所 代表

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