更新日: 2022.10.02 その他資産運用
約30%の人が資産として金を保有してみたいと回答! FPの観点による現物資産のメリット・デメリットとは?
不動産・金融領域におけるマッチングサービスを提供するFANTAS technology株式会社が、2021年2月に実施した「資産運用に関する意識調査」(調査対象:20代~60代の年収500万以上の会社員・公務員の男女536人)によると、資産形成において金を利用してみたいと考えている人が、全体の28.2%であることが分かりました。
そこで今回は、金をはじめとした現物資産(実物資産)について解説していきます。現金など金融資産との違いについても紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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現物資産には何がある?現物資産の特徴とは
現物資産とは、現金や債券など金融資産とは違う特徴があります。現物資産には、主に次の資産があります。
●金・銀・プラチナなど鉱物資産
●不動産(土地・建物)
●貴金属
●骨董(こっとう)品や絵画などの美術品
これらを購入後は保有し続け、値上がりのタイミングで手放すことで、差額を利益とします。
現物資産は、金融資産と違い銀行や証券会社などの金融機関では購入できません。貴金属店や不動産会社、骨とう品店などが窓口となります。
現物資産への投資方法は多様化している
前述したように、現物資産は購入後保有しておく必要があります。金や貴金属を自宅保管する際には、防犯上の対策も必要となります。金融機関の貸金庫を利用する方法や、自宅に金庫を購入するなど何らかの対策が必要です。
そこで近年、新たな投資方法として、現物資産の投資信託や積立が注目されています。純金積立や、不動産投資信託(REIT)がその代表です。
これらの投資対象は現物資産ですが、実際に現物資産を保有しません。そのため、防犯上の対策も必要なく、金融資産への投資と同じく運用していきます。現物資産を保有することなく、その価格変動に伴う損益が発生するという仕組みです。
資金面や防犯対策上の理由から現物資産の購入が難しい場合、このような投資方法を検討してもよいでしょう。
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現物資産のメリットと注意したいポイント
ここからは現物資産のメリットや、注意したいポイントについて解説します。
現物資産のメリットは、為替や株式の影響を受けにくい点です。金の価格は世界共通であり、株価や為替にかかわらず取引できます。
また、現物資産への投資は分散投資としても最適で、長期的かつ安定した収入につながることもあります。不動産投資における家賃収入がこの代表です。このため、資産運用におけるポートフォリオのうち、一つは現物資産を組み込むとより安定運用につながります。
現物資産は流動性が低くいつでも換金できるわけではない
現物資産を保有する際に、注意したい点があります。それは、現物資産はいつでも自由に換金できないという点です。
例えば不動産の場合、すぐに買い手がつけばよいですが、確実にいつまでに売れるという見通しは不明瞭です。売れない間に資産価値が下がることも考えられます。金など貴金属も同様で、貴金属店など店舗に実際に出向いて売却する手続きが主流です。
このため、いますぐお金が必要な場合でも、銀行ATMのようにいつでも引き出せるわけではありません。現物資産を保有する場合には、別途預貯金や換金性の高い金融商品も、あわせて保有しておくと安心です。
まとめ
金は、銀やプラチナなどほかの現物資産よりも、価格が高く推移しています。現物として購入してもよいですし、純金積立や金ETFなどを利用して金の価格に基づいた利益を期待してもよいでしょう。
金以外にも不動産や骨とう品など、現物資産には多くの種類があります。自身のポートフォリオ全体のバランスを考え、組み込んでみることもよいのではないでしょうか。
出典
FANTAS technology株式会社 資産運用に関する意識調査(2021年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部