更新日: 2022.10.18 資産運用

株主総会資料が原則ウェブ化。これまでとの違いは?

執筆者 : 田久保誠

株主総会資料が原則ウェブ化。これまでとの違いは?
2019年、会社法改正によって創設された、株主総会資料の電子提供制度がスタートします。この制度は、自社のホームページ等に株主総会資料を掲載し、株主に対し、そのウェブサイトのアドレス等を書面により通知することで、株主総会資料の提供を可能にする制度です
 
振替株式を発行している会社(上場会社等)においては、電子提供制度を利用しなければならないこととされており、2023年3月1日以降に開催される株主総会から、株主総会資料の電子提供制度が使われます。
 
今回は、今株主である皆さんにどのような影響があるのか見ていきましょう。
 
田久保誠

執筆者:田久保誠(たくぼ まこと)

田久保誠行政書士事務所代表

CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、特定行政書士、認定経営革新等支援機関、宅地建物取引士、2級知的財産管理技能士、著作権相談員

行政書士生活相談センター等の相談員として、相続などの相談業務や会社設立、許認可・補助金申請業務を中心に活動している。「クライアントと同じ目線で一歩先を行く提案」をモットーにしている。

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株主総会資料の電子提供制度って何?

上記でも少し触れましたが、株主総会資料の電子提供制度というのは、株主総会の資料を自社のホームページ等に掲載し、株主に対してそのウェブサイトのアドレス等を書面によって通知することで、株主総会資料(株主総会参考資料、事業報告、監査報告、計算書類、連結計算書類)を提供することができる制度です。上場会社については、電子提供制度の導入が法令上義務付けられています(電子提供制度にかかる改正会社法の施行日は、2022年9月1日)。
 
非上場会社は、発行会社の判断により所定の手続きを経た場合は、2022年9月1日以降、別途発行会社が定めた日から電子提供制度の対象となります。
 
余談ですが、株主総会資料を動画でアップしたものは、電磁的方法に該当しないとしています。つまり、動画をアップしただけでは電子提供措置をとっているとはいえないのです。
 

株主であるわれわれにはどんなメリットがあるの?

株主総会資料の電子提供制度において、これまでは、株主総会資料は株主総会の2週間前までに招集通知とともに発送もされていました。
 
しかし、株主総会資料のウェブサイトへの掲載を開始する日は、株主総会の日より3週間前の日、または招集の通知を発した日のいずれか早い日とされていますので、遅くとも株主総会の日より3週間前の日までに、ウェブサイト上で株主総会資料を閲覧することができるようになります。
 
また、使用する紙や印刷・郵送の手間暇が減ることによって、会社の事務費用が減ります。これは株主だけの直接のメリットではありませんが、これまで印刷されていた株主総会資料の印刷する紙がなくなる分、環境に優しくなるといったメリットもあります。
 

何も送られてこなくなるの? どうしても紙で株主総会資料が欲しい場合は?

この制度により、資料がまったく送られてこなくなるわけではなく、原則として、総会日時・場所・議案内容・株主総会資料の掲載されているURL等が記載されている通知書面は郵送されてきます。また、議決権行使書面の電子提供措置は不要とされていますので、議決権行使書面も郵送されてくる可能性は高いです。
 
どうしても株主総会資料が紙でほしい株主は、会社に対して株主総会資料等に記載すべき事項を記載した書面の交付を請求できます(この制度を「書面交付請求」といいます)。書面交付請求は、令和4年9月1日以降に行うことができます。
  

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「書面交付請求」の手続き方法は? 費用は掛かるの? 注意点は?

書面交付請求を行使するためには、取引している証券会社または所有銘柄ごとに株主名簿管理人へ申出をします。受付期限は、所有銘柄の株主総会の議決権行使基準日までに手続きをする必要があります。もし、基準日を過ぎた場合は、次の株主総会から書面で送られてきます。
 
また、書面交付請求は一定期間経過後に失効する場合がありますので、継続的に書面を希望される場合は注意が必要です。
 
費用(手数料)がかかる場合もありますので、証券会社等にお尋ねください。
 
総会時期が近づいてきたときに「今年は資料が薄いな」と思ったら、ウェブ化されたことを思い出すかもしれません。
 

出典

法務省 上場会社の株主総会資料は、ウェブサイトへの掲載等の方法によって提供されることになります
 
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表
 

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