更新日: 2022.11.08 NISA

【FP相談】つみたてNISAを始めたいけど、株価が乱高下したらと思うと不安です。安い時に一般NISAを利用して証券投資をしたほうがいいですか?

執筆者 : 田久保誠

【FP相談】つみたてNISAを始めたいけど、株価が乱高下したらと思うと不安です。安い時に一般NISAを利用して証券投資をしたほうがいいですか?
NISAを利用したことのない方から、証券投資を始めたいがどうしたらよいのか、というご相談です。確かに、株価が下がり続けると資産が目減りし続けますし、それであればつみたてNISAではなく、一般NISAで安い時に買うほうが良いと思う方もいらっしゃるかもしれません。
 
しかし、本当に「安い時」に買えるかどうか、それはあくまでも結果論です。将来の株価なんて神のみぞ知るといった状況です。
 
逆に、株価が高くなり続ける場面であれば資産が減りませんので、上昇局面になってからつみたてNISAを始めたいという方もいらっしゃいますが、それは正しい判断なのでしょうか。
 
今回は、いつ・どのタイミングでつみたてNISAを始めるのがより良いのかを見ていきます。

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田久保誠

執筆者:田久保誠(たくぼ まこと)

田久保誠行政書士事務所代表

CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、特定行政書士、認定経営革新等支援機関、宅地建物取引士、2級知的財産管理技能士、著作権相談員

行政書士生活相談センター等の相談員として、相続などの相談業務や会社設立、許認可・補助金申請業務を中心に活動している。「クライアントと同じ目線で一歩先を行く提案」をモットーにしている。

積立投資は開始時期より積立期間

結論から申し上げますと、投資のタイミングは早ければ早いほどよいのです。つまり、相場が上昇していても下落していても構いません。大切なのは「いつ始めるか」ではなく、「どれだけ長く積み立てられるか」です。これは、ドルコスト平均法に関連してきます。
 
ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を一定期間、一定額を継続的に購入する方法のことで、価格が高い時は口数を少なく、価格が低い時は口数を多く買うことで、平均購入単価を下げることができる方法です。
 
例えば、相場の下落時に先行きが不安になって、積み立てを中断したり減額したりしたいと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には継続したほうが、相場が回復したときにリターンが大きくなるというメリットがあります。
 

ドルコスト平均法のメリットは?

ドルコスト平均法のメリットは、
 

(1) 継続的な投資が手間なくできる
(2) 高値つかみのリスクを軽減しやすい
(3) 長期の運用であれば利益が出やすい

 
の3点があげられます。
 
(1)は、継続的な投資が手間なくできる要因として、多くの方は相場に一喜一憂し、特に値下がりするとそれが頭から離れなくなることによって精神衛生上も良くなく、投資したいという意欲が下がってしまう可能性があります。しかし、継続的に自動積立をすることによって自然に運用していけるので、ストレスがより少なく投資ができるというメリットがあります。
 
(2)は、定量購入と違い、定額購入には価格が高いときは少しの量、価格が低いときは多くの量を購入するので、高値つかみするリスクを軽減できます。
 
(3)は、図表1のとおりです。100万円を「5年間で積立投資したとき」と「20年間で積立投資したとき」の収益率を比較したものです。
 
【図表1】
 

 
保有期間が5年間の場合を見ると、高い収益率を出している運用もありますが、その一方で元本割れになっているケースもあります。しかし一方で、保有期間が20年間の場合は、元本割れがなくなり、運用益の範囲が年率2~8%の間に収まっています。
 
もちろんこれは、過去の実績からの算出結果であり、将来にわたってこの実績どおりの成果が出るとは限りませんが、投資期間を長くすることによって利益が出やすくなるということが読み取れます。
 
また上図のとおり、20年の運用より5年の運用のほうが高い運用益を得ることができる可能性があります。短期的な視点だけで見ると、ドルコスト平均法の運用成績は短期より長期のほうが劣る確率が高いです。つまり、長期運用に向いている投資方法です。もちろん投資を行う際は、「長期」だけでなく、「分散」と「積立」も大切です。
 

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“今”始めるのがベター

冒頭のご相談ですが、長期の積立期間を設けることができるのであれば、少しでも早く積立を始めると良いでしょう。よって「つみたてNISAはいつから始めれば良いのか?」という問いの答えに対して、「今から」というのが回答となります。
 
ただし、投資信託の場合は、信託報酬(保有中にかかる手数料)が高いものもありますので、購入の際はそれも加味するようにしましょう
 

出典

金融庁 つみたてNISA 早わかりガイドブック

 
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表