更新日: 2023.01.13 資産運用

職場つみたてNISAの仕組みと利用までの流れは? 企業型DCとどう違う?

職場つみたてNISAの仕組みと利用までの流れは? 企業型DCとどう違う?
「職場つみたてNISA」という言葉に、まだなじみのない人は多いでしょう。普通のNISAとは何が違うの? と疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。
 
職場つみたてNISAとは、職場が福利厚生の一環として従業員の資産形成を支援する制度のひとつです。本記事では、職場つみたてNISAの概要や利用の流れ、企業型DCとの違いを解説します。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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SBI証券のNISA(ニーサ)

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おすすめポイント

【NISA】
・投資できる商品が多い
・NISA口座での国内株式 売買手数料0円
【つみたてNISA】
・幅広い投資信託ラインナップ
・100円から積立がスタートできる

職場つみたてNISAの仕組み

NISAとは「NISA口座」内で購入した株式や投資信託などの金融商品の運用益が、毎年一定範囲の購入額まで非課税になる制度です。職場つみたてNISAは、従業員(役職員など)を対象に、職場(事業主)がNISA制度(つみたてNISA)を利用した資産形成を支援する仕組みです。
 
NISAやつみたてNISAでは、NISA取扱業者の選定や運用商品の決定まで、すべて利用者自身が行います。しかし、職場つみたてNISAでは、NISA取扱業者とNISAの契約を結ぶのは事業主です。利用者である役職員などは、職場が契約したNISA取扱業者が選定した商品から投資先を選択し、積立金額を決めて運用します。
 

職場つみたてNISA利用の流れ

職場つみたてNISAの積立金の支払い方式には、給与やボーナスからあらかじめ差し引かれる「天引き方式」と、利用者の口座から引き落とされる「口座振替方式」があります。いずれも職場を介してつみたてNISAを利用する仕組みは同じですが、手続きの細かい流れが異なります。
 
それぞれのおおまかな利用の流れを、以下にまとめました。
 

天引き方式の流れ

天引き方式で職場つみたてNISAを利用する場合、手続きは以下のように進みます。
 

1.【事業主⇔NISA取扱業者】職場つみたてNISAの導入決定、NISA取扱業者との契約締結
2.【事業主⇔利用者】利用規約などの整備
3.【NISA取扱業者⇒利用者】説明会などの開催
4.【利用者⇒事業主⇒NISA取扱業者】NISA口座開設手続き書類の提出
5.【NISA取扱業者⇒事業主⇒利用者】NISA口座開設完了通知
6.【利用者⇒事業主⇒NISA取扱業者】運用商品、金額決定、職場つみたてNISA拠出申込書の提出
7.【NISA取扱業者⇒事業主⇒利用者】目論見書などの交付
8.【事業主⇒NISA取扱業者】給与天引きによる積立金の送金
9.【利用者⇔NISA取扱業者】金融商品の買い付け

 
天引き方式では、金融商品の買い付け以外はほとんどの手続きにおいて事業主を介して行われるのが特徴です。
 

口座振替方式の流れ

口座振替方式の一般的なフローは、以下のとおりです。
 

1.【事業主⇔NISA取扱業者】職場つみたてNISAの導入決定、NISA取扱業者との契約締結
2.【事業主⇔利用者】利用規約などの整備
3.【NISA取扱業者⇒利用者】説明会などの開催
4.【利用者⇒NISA取扱業者】NISA口座開設手続き書類の提出
5.【NISA取扱業者⇒利用者】NISA口座開設完了通知
6.【利用者⇒NISA取扱業者】運用商品、金額決定、職場つみたてNISA拠出申込書・口座振替申込書の提出
7.【NISA取扱業者⇒利用者】目論見書などの交付
8.【利用者⇒NISA取扱業者】口座引き落としによる積立金の送金
9.【利用者⇔NISA取扱業者】金融商品の買い付け

 
口座振替方式では、NISA取扱業者との職場つみたてNISAの契約締結以外は、ほとんど職場を介さずに利用者が直接NISA取扱業者とやり取りします。

 

職場つみたてNISAと企業型DCの違い

企業型DCとは企業が掛金を毎月負担して、加入者(従業員)が金融商品の選択や資産の配分などを行う制度です。積み立てた年金資産は、60歳以降に退職金、または年金として給付されます。つみたてNISAと同じく運用益が非課税になるほか、給付金に対して控除が受けられる税制優遇があります。
 
職場つみたてNISAと企業型DCの主な違いは、図表1のとおりです。
 
【図表1】

職場つみたてNISA 企業型DC
利用対象者 20歳以上の役職員等 従業員
対象商品 上場株式、株式投資信託等 預貯金、保険、株式投資信託等
拠出限度額 つみたてNISA:年間40万円 月額5万5000円(ほかに企業年金がある場合月額2万7500円)
資産の引き出し いつでも可能 原則60歳以降
税制メリット 運用益が非課税 運用益が非課税
給付時に控除あり

筆者作成
 
各項目を比較すると、職場つみたてNISAと企業型DCは、企業内の制度として実施される点、運用益が非課税になる点を除いて、大きく異なる制度であることが分かるでしょう。
 

SBI証券のNISA(ニーサ)

SBI証券のNISA(ニーサ)

おすすめポイント

【NISA】
・投資できる商品が多い
・NISA口座での国内株式 売買手数料0円
【つみたてNISA】
・幅広い投資信託ラインナップ
・100円から積立がスタートできる

職場つみたてNISAと企業型DCは全く異なる制度

職場つみたてNISAは、NISA取扱業者と利用者の間に利用者の職場が立って、従業員の資産形成を支援する制度です。基本的な制度の内容は、つみたてNISAと変わりありません。職場で説明会などを受けられるため、個人でNISAを始めるのと比べて利用のハードルが下がることが期待できます。
 
職場が支援する資産形成のための制度に企業型DCがありますが、退職金・年金の性質をもつ点で職場つみたてNISAとは大きく違います。自分の職場で導入されているのはどの制度なのかを確認し、特徴を理解したうえで活用しましょう。
 

出典

金融庁 NISAとは?
日本証券業協会「職場つみたてNISA」について
日本証券業協会 職場積立NISAのご案内
一般社団法人投資信託協会 企業型DC(企業型確定拠出年金)ってなあに?-制度の概要-
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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