更新日: 2023.03.02 その他資産運用
「バイナリーオプション」にはどんなリスクがある? 金融庁が問題視する高リスクの理由とは?
自分の予測した価格より上がるか下がるかの二者択一で選ぶ投資ですが、射幸心をあおるリスクがあります。それ以外の理由でも金融庁では問題視していますが、一体何が問題なのでしょうか?
バイナリーオプションの概要、特徴、リスク、リスク回避法について解説します。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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バイナリーオプションとは
バイナリーオプション(BO)とは、あらかじめ決められた時点の騰落を予測し、ある値よりも高いか低いかを二者択一で選ぶ取引です。バイナリーオプションの「バイナリー(binary)」とは二進法のことです。二進法では物事を「0」または「1」のどちらかで表します。
「オプション(option)」とは、オプション取引のことです。「あらかじめ決めた日時に、あらかじめ決めた値段で購入する」または「売却する」権利を売買することを意味します。
バイナリーオプションを購入する際にオプション料を支払い、判定時刻まで待つと判定結果が出ます。予測が当たると一定の金額の払い戻し(ペイアウト)を受け取れ、払戻額とオプション料の差額が利益となります。
結果が予測と異なった場合、ペイアウトが0円となり、支払ったオプション料は全額損失となるのです。
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バイナリーオプションのメリット・デメリット
二者択一の取引ということですが、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
メリット
・「上」か「下」を予想するルールがシンプルなので、誰でも始めやすい
・損失は自分で決めた投資金額以上にはならないため、資金管理がしやすい
・少額から始められるので、初心者でも始めやすい
デメリット
・短時間で勝ち負けが判明し、少額から取引ができるため、射幸心があおられギャンブル化する
・投資に関する知識が少ないと予測をするのが難しい
・一度に大金を稼げない
バイナリーオプションが抱えるリスク
バイナリーオプションのリスクを解説します。
投機性が高い
バイナリーオプションは、一定時点の投資対象商品の価格が「上がるか」「下がるか」を予測する二者択一のため、予測が外れると、購入金額は全額没収になってしまいます。このような特徴から投機性が高いのがリスクです。
海外業者とのトラブル
バイナリーオプションを扱う業者は、国内・海外のどちらにもあります。
国内の業者は金融庁からの認可を受けて営業をしていますが、一部の海外業者の中には無登録で営業をしているところもあるので注意が必要です。
一部の海外業者には、
・日本語のサポートがない
・連絡先がメールアドレスのみ
といったことがあります。
トラブルが起こっても海外の無登録業者へ連絡することは難しく、最悪の場合、投資で得た利益を出金できずに泣き寝入りする恐れもあります。海外の業者はなるべく使わないようにしましょう。
詐欺に遭う可能性がある
初心者は「レクチャー詐欺」に遭う可能性がある点にも注意しなければなりません。
バイナリーオプションのレクチャー詐欺の手口の1つは、SNSのDMなどでメッセージを送りつけ、「バイナリーオプションで絶対勝てる方法を教える」などとして、高額な取引ツールや情報教材を売りつける、というものです。
海外無登録業者との取引に誘導されることもあり、「絶対もうかる」のような甘い言葉には乗らないことが大切です。バイナリーオプションは、簡単に稼げる投資方法ではないことを頭に入れておきましょう。
詐欺の事例としては、
・「必勝法、勝率○○%、投資額の○○%の利益」とうたい、バイナリーオプション取引の投資用USBメモリーを高額で販売する
・ブログで発信している「簡単に稼げる」の甘い言葉を信じて海外業者で口座を開設してしたものの、全くもうからない
などがあります。
バイナリーオプションのリスクを抑える方法
バイナリーオプションについて解説しました。金融庁からもバイナリーオプションの取引に注意を呼びかけるほど、リスクが問題視されていますが、以下のことを心がけるとリスクは回避できるでしょう。
・金融庁認可されている国内業者と取引をする
・資金管理により1回で投資する金額を決めておく
・業者と取引をするときは、国税庁の法人番号公表サイトから法人番号を調べる
バイナリーオプションはやり方を間違えなければ、初心者でも少額で始めやすい投資です。徹底した自己管理を心がけ、詐欺業者にだまされないようにしましょう。
困ったときは、1人で抱え込まず、周りの人に相談したり、消費者ホットラインを利用したりしましょう。
出典
独立行政法人国民生活センター バイナリーオプション取引 海外業者とのトラブルが急増
新潟県 【相談事例】バイナリーオプション取引のトラブル
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部