更新日: 2023.03.27 NISA

2024年から始まる「新NISA」! 来年を待たずに現行NISAでもコツコツ資産を増やそう

2024年から始まる「新NISA」! 来年を待たずに現行NISAでもコツコツ資産を増やそう
2022年末に発表された新NISAは、生涯1800万円の投資が実質非課税になる制度です。2024年から制度開始だからといってのんびりしていると、他の人と比べて将来の資産形成額に差がつく場合があります。今年から現行のNISA制度をフル活用すれば、来年開始の新NISAとの併用で相乗効果が期待できます。
 
この記事では新旧NISAのおすすめ併用法について解説します。

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二角貴博

執筆者:二角貴博(ふたかど たかひろ)

2級ファイナンシャルプランナー

新NISAのメリット

2024年からはじまる新NISA制度の概要は、図表1のとおりです。
 
【図表1】


 
金融庁 NISA特設ウェブサイト NISAとは?
 
新NISAには、次の特徴があります。

・年間360万円までの年間投資枠
・つみたて投資枠120万円と、成長投資枠240万円の併用が可能
・いったん非課税枠に達しても、投資商品を売却すれば再利用が可能
・生涯1800万円まで元本が非課税(成長投資枠は1200万円まで)

いままでのNISAと比べて、非課税限度額が大幅に拡充されました。若いうちからこれを活用すれば、老後2000万円問題も心配不要かもしれません。
 

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現行NISAの特徴

現行のNISAは2023年で終了する制度です。図表2のとおり、制度の中身は3つに分かれています。
 
【図表2】


 
金融庁 NISA特設ウェブサイト NISAとは?
 
現行NISA制度の非課税限度額と非課税期間は次のとおりです。

1.一般NISA(年間120万円、5年間)
2.つみたてNISA(年間40万円、20年間)
3.ジュニアNISA(年間80万円、原則5年間)

なお、一般NISAとつみたてNISAは併用不可です。2024年から新NISAが始まると、現行NISA制度を利用しての新規投資はできなくなります。
 

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新NISAと現行のNISAは併用できる


 
新NISAと現行NISAが併用できることはあまり知られていません。2024年から新規に投資できるのは新NISAのみですが、現行のNISAも一部は非課税のまま残ります。現行のNISAの「つみたてNISA」と「ジュニアNISA」は、非課税保有期限が来るまで利用可能です。
 
2023年中に現行NISAを利用しておくメリットは次のとおりとなります。

・一般NISA(2024年までは非課税)
・つみたてNISA(2023年つみたて分は、今後20年間利用可能)

※なお、2022年以前に制度内で積み立てていた資産は、20年間の期限を過ぎるまで非課税となります。
・ジュニアNISA(2023年利用分は、20歳までの5年間利用可能。ただし18歳まで払出不可)

新旧の非課税枠を併用すれば、来年から新たにNISAのみを始めるよりも枠が広がって有利になります。
 

新NISAを最大限活用するなら今年から始めよう

新NISAの非課税投資枠は年間で360万円、生涯1800万円と大変魅力的です。これだけの枠があれば、一般の人が資産運用するときに困ることはないでしょう。夫婦なら2600万円までが非課税です。
 
NISAの非課税制度をさらに拡大利用したい場合は、2023年中に現行NISAをフル活用しましょう。新NISAで確保された1800万円に加え、今年のうちに現行のつみたてNISA(限度額40万円)と現行のジュニアNISA(限度額80万円)を上乗せ可能です。来年から初めてNISAを始める人とは、将来の資産形成額に差ができます。
 
最後に、2023年にできることを具体例で示します。
 
夫婦と子どもが3人いる家庭で、限度額ギリギリまで利用すると仮定しましょう。新NISAの非課税枠に加えて、現行のNISAによって次のような非課税効果が得られます。

・夫婦なら、つみたてNISAを2人分で80万円まで非課税
・子どもが3人いれば、ジュニアNISA3人分で240万円まで非課税

たとえ限度額まで利用しなくても、長期的に使える手元資金があれば、少額でも現行NISAの利用をおすすめします。もちろん、2023年に現行の一般NISAを利用していれば、その元本120万円と運用益を、来年の新NISA360万円枠の原資にするのもよいです。
 
新NISAの利用は来年からと考える前に、2023年のうちに資産形成を始めましょう。
 
※ 2023/3/27 記事を一部、修正いたしました。
 

出典

金融庁 NISAとは?
 
執筆者:二角貴博
2級ファイナンシャルプランナー

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