「貯金よりも投資をしろ!」って正しいの? その効果とリスクについて把握しよう

配信日: 2023.09.01

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「貯金よりも投資をしろ!」って正しいの? その効果とリスクについて把握しよう
近年は円安などによる物価上昇の影響もあり、貯金することの重要性を感じている方も多いのではないでしょうか。
 
しかし、近年は政府が「貯蓄から投資へ」という動きを加速させるために、NISAの拡充など投資を促進しています。投資家のなかには「貯金より投資のほうが大事」という人もいることから、貯金と投資の向き合い方について悩んでいる方も多いでしょう。
 
本記事では、貯金せずに投資を行う効果やリスクなどを、詳しく解説していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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貯金よりも投資を行うメリット

貯金として銀行預金にお金を置いても、すずめの涙程度の利息しか受け取れません。しかし、投資を行うことで貯金よりも高いリターンが期待できます。投資する金融商品にもよりますが、年率4~5%程度のリターンを得ることも可能です。また、積立投資を行うと複利効果を得ることができ、資産額が雪だるま式に増えるメリットがあります。
 
私たちが払った年金保険料を運用している年金積立金管理運用独立行政法人は、長期運用・分散投資を行っています。2001年以降の平均収益は年3.59%となっていることから、0.001~0.01%程度の利息しかもらえない銀行預金とは雲泥の差です。
 
実際に、金融庁のホームページにあるツールを活用して運用のシミュレーションを行うと、下記のような結果が得られます。
 

●月3万円を年利3%で10年運用した場合→元本360万円、運用収益59万2000円、総額419万2000円
●月3万円を年利5%で20年運用した場合→元本720万円、運用収益513万1000円、総額1233万1000円
●月10万円を年利3%で10年運用した場合→元本1200万円、運用収益197万4000円、総額1397万4000円
●月10万円を年利5%で20年運用した場合→元本2400万円、運用収益1710万3000円、総額4110万3000円

 
多くの元本を投資に回して、高利回りで長期運用すればするほどお金が増えることが分かります。
 
また、近年はネット証券などを利用すれば誰でも簡単に投資を行える点も、「貯金より投資をしたほうがいい」と意見する人が増えている要因といえるでしょう。
 

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貯金をしないデメリットやリスク

投資をすると高いリターンが期待できる一方で、貯金をしないことによるデメリットやリスクも存在します。
 
まず、突発的にお金が必要になったとき、手元にすぐに引き出せる貯金がないと困ってしまう可能性があります。例えば、予期せずに入院をすることになったら、数万円程度の医療費を払う必要性に迫られることもあるでしょう。日本は国民皆保険で公的医療保険も充実しているとはいえ、保険外の出費は自分で負担しなければなりません。
 
また、自動車を購入するときや引っ越しをするときも一定の現金が必要になることから、「まったく貯金を持たない」というのは、生活に制約を加えることになりかねません。
 
突発的に現金が必要になるシーンはいくつか考えられることから、「生活費1年分」程度の貯金を別で保管することが重要といえるでしょう。
 
投資は高いリターンが期待できる一方で、元本割れのリスクもあります。当面の生活費や近い将来に使う予定のあるお金を投資に回し、暴落に巻き込まれてしまうと生活に悪影響が出る恐れがあります。貯金と投資のバランスを意識しながら、自分にとって最適な投資額・投資割合を判断しましょう。
 

まとめ

投資を行うことで銀行預金を大きく上回るリターンが期待できますが、投資には元本割れのリスクがあります。
 
一方で、貯金は「増やす」という観点からは不適ですが、元本割れしないため「守る」という観点からは優れています。しかし、「効率よくお金を増やしたい」と考え、貯金せずに投資を行うと、現金が必要になったときに困ってしまうリスクがある点には留意しましょう。
 
自分にとって最適な投資額を決めて、バランスよく貯金と投資を行うことが大切です。
 

出典

年金積立金管理運用独立行政法人 年金積立金の運用目標

金融庁 資産運用シミュレーション

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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