更新日: 2024.02.14 NISA
投資のルール その1 ルールを学びながら投資を始めるなら新NISAがおすすめ
日本では金融リテラシーの教育が遅れており、2022年度から高校での金融教育が始まっていますが、資産形成の手段として投資の基本を学ぶことはあっても、具体的な「お金」の増やし方は教えてくれません。
また、投資で「お金」を増やすことには「何やら後ろ暗いこと」というイメージが、一部では今もって付いて離れないようです。
投資を行うに当たって、守らなければならないルールを知っておけば、投資は決して危険なものではありません。本記事では、投資のルールについて説明します。
執筆者:浦上登(うらかみ のぼる)
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー
東京の築地生まれ。魚市場や築地本願寺のある下町で育つ。
現在、サマーアロー・コンサルティングの代表。
ファイナンシャル・プランナーの上位資格であるCFP(日本FP協会認定)を最速で取得。証券外務員第一種(日本証券業協会認定)。
FPとしてのアドバイスの範囲は、住宅購入、子供の教育費などのライフプラン全般、定年後の働き方や年金・資産運用・相続などの老後対策等、幅広い分野をカバーし、これから人生の礎を築いていく若い人とともに、同年代の高齢者層から絶大な信頼を集めている。
2023年7月PHP研究所より「70歳の現役FPが教える60歳からの「働き方」と「お金」の正解」を出版し、好評販売中。
現在、出版を記念して、サマーアロー・コンサルティングHPで無料FP相談を受け付け中。
早稲田大学卒業後、大手重工業メーカーに勤務、海外向けプラント輸出ビジネスに携わる。今までに訪れた国は35か国を超え、海外の話題にも明るい。
サマーアロー・コンサルティングHPアドレス:https://briansummer.wixsite.com/summerarrow
投資を行う際に守るべきルールとは
投資で守るべき基本的なルールについて、かいつまんでいうと、長期積立による低コストのインデックス・ファンド(投資信託)への分散投資です。すなわち、次のルールを守って投資を行うことが大切です。
1. 時間のリスクを緩和する
ドルコスト平均法による10年以上の長期積立投資をする。ドルコスト平均法とは、株式や投資信託のように価格の変動がある商品について、例えば毎月1万円などの一定額で、定期的に購入を行うことです。
購入金額を一定にすることにより、価格が低いときには多くの投資信託が買え、価格が高いときには買える量が少なくなるため、平均購入単価を抑えられます。
2. 銘柄・地域のリスクを分散する
米国S&P500インデックス・ファンド、全世界株式インデックス・ファンドなど、できるだけ広い地域の銘柄を対象とする分散投資を行う。インデックス・ファンドとは、市場全体の動きを表す代表的な指数に連動した成果を目指す投資信託をいいます。
3. 低コストの投資
投資に伴う手数料などのコストを極力小さくする。特に信託報酬(投資信託の保有中にかかる運用管理費用)は最低レベルに抑える。
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ルールを学びながら投資を始めるにはNISAが最適
投資を始めて行う方にとっては、ルールを確認しても、実際に実行に移すときにはどうしたらいいか分からないことも多いでしょう。
そのような場合、新NISAのつみたて投資枠を利用すれば、ルールを学びながら実際の投資を始めることができます。NISAは国民の金融資産を増やすために、投資初心者でも入りやすい枠組みを提供しています。
新NISAのつみたて投資枠の投資対象商品は、従来のつみたてNISAと同様に低コストで、信託契約期間が無期限または20年以上の長期の投資信託に限られています。また、投資方法はドルコスト平均法による長期積立投資を実践することになります。
少額でもいいので新NISAのつみたて投資枠から始めることで、投資の効果を実感できます。
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金融商品は複雑だが、初心者がすべてを理解する必要はない
投資は簡単なものではありません。利益を出すためには、投資について勉強をする必要があります。勉強をせず、元本が減らないように少しでも資産を増やしたいと思うのであれば、年率0.2%の銀行の定期預金にお金を預けておけばいいでしょう。
投資のルールは前述したとおり、長期積立による低コストの投資信託への分散投資です。ところが金融商品は複雑化しており、さまざまなタイプの商品が販売されています。
例えば「デリバティブ」「レバレッジ」といった名称が付いた金融商品がありますが、投資初心者の場合、証券会社などで説明を簡単に聞いただけでは、商品の内容を理解できないでしょう。もちろん、これから投資を始めてみたいという人が、そこまで理解する必要もありません。
投資には株式や投資信託をはじめ、国債、金、REIT(不動産投資信託)などさまざまな種類があり、これらだけでも基本を理解するまでには相応の時間を要します。
そのため、まずは株式と投資信託の基本的な仕組みを勉強しながら、新NISAのつみたて投資枠で投資を始めてみましょう。その2では、投資をしてはいけない商品について具体的に説明したいと思います。
出典
金融庁 新しいNISA
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー