ほぼ確定!? 新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」どっちがお得? 違いをくわしく解説!
配信日: 2024.04.14 更新日: 2024.05.14
新しいNISA制度は2024年1月から開始されましたが、旧制度からの変更内容がわかれば、つみたて投資枠と成長投資枠のどちらを利用すればよいのかわかります。
本記事では、2024年に内容が変更された「つみたて(積立)NISA」と「一般NISA」の概要とそれぞれの違い、どちらがお得なのかについて、まず解説していきます。その後新しいNISAの概要や変更点などについても解説しますので、つみたて投資枠と成長投資枠のどちらがお得なのか確認し、自分に向いている制度を利用していきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
つみたて(積立)NISAと一般NISAの違い
2024年1月、つみたてNISAと一般NISAの内容が変更され、新制度が始まりました。
変更されたつみたてNISAと一般NISAの概要は、図表1のとおりです。
図表1
つみたて投資枠 (旧つみたてNISA) |
成長投資枠 (旧一般NISA) |
|
---|---|---|
年齢制限 | 日本在住の18歳以上の成人(学生可) | |
併用の可否 | できる | |
非課税対象 | 金融庁が認める投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益 | 株や投資信託などへの投資から得られる配当金や分配金・譲渡益 |
年間の投資上限 | 120万円 | 240万円 |
投資対象商品 | 金融庁が認可したファンド | 上場株式や投資信託 など ※一部商品は除外されました |
非課税保有限度額 | 1800万円(うち成長投資枠1200万円) | |
非課税保有期間 | 制限なし | |
制度の期限 | 恒久化 |
筆者作成
2024年から開始された新制度のことを「新NISA」と呼びます。
新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の主な違いは、次のとおりです。
●非課税対象
●年間の投資上限
●投資対象商品
●非課税保有限度額
上記のように違いがあるため、新NISAを利用するときには、違いを理解しておくことが大切です。
新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠では、2023年までの旧制度におけるつみたてNISA・一般NISAの性質をそれぞれ引き継いでいる部分もいくつかあります。ここからは、まず旧制度のつみたてNISA・一般NISAの特徴について解説していきます。
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つみたてNISAのメリット
つみたてNISAのメリットは、次のとおりです。
(1)少額から積み立てできる
(2)初心者に向いている
(3)時間をかければ利益が多くなる
まずつみたてNISAのメリットから解説していきます。
つみたてNISAのメリット(1)少額から積み立てできる
つみたてNISAは、積み立てることを前提としているため、少額の投資をすることが可能です。
投資という言葉を聞くと、毎月数十万円の投資をしなければならないと考える人もいることでしょう。しかし、積み立てする金額に下限があるわけではないため、自分が払える金額分だけ投資すれば大丈夫です。証券会社によっては、月額100円から積み立てできる商品もあります。
つみたてNISAは長年投資し、複利を利用して運用成果を上げていくため、年間の非課税投資枠を上限で使い切る必要はありません。無理のない範囲でコツコツと、長期間投資し続けることを優先していきましょう。
つみたてNISAのメリット(2)初心者に向いている
つみたてNISAは、初心者に向いている投資です。
長期的に投資することが前提となっており、購入手数料ゼロ円で信託報酬が一定以下の商品が投資対象です。低コストで運用できる商品が多いため、コストを気にせずに投資を続けることが可能です。
また、つみたてNISA向けの投資商品はローリスクローリターンのものが多く、低コストということも相まって自動購入のまま放置することもできます。
投資内容の吟味による売却を検討する可能性も低いため、つみたてNISAは初心者に向いている投資方法といえます。
つみたてNISAのメリット(3)時間をかければ利益が多くなる
つみたてNISAは、長期間投資を続けていくため複利効果を得やすい投資です。
複利とは、投資した元本と得た利子を足した金額を再度投資していくことで、より大きな利益を得ることです。
複利は長期で運用していくほど大きくなるため、つみたてNISAにあっています。
ただし、複利効果を得ようとした場合、適切な投資商品に投資しなければならないことに注意しましょう。
また、投資したばかりでは複利効果が実感できないため、2~3年程度運用し、複利効果が発生しているか確認する必要があります。複利が出ていないからといって、すぐに解約して新たな投資商品を購入することはあまりおすすめできません。
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つみたてNISAのデメリット
つみたてNISAにはメリットだけではなく、次のようなデメリットもあります。
(1)年間の投資上限が少ない
(2)短期投資に向いていない
(3)投資可能な商品が少ない
NISAは投資であり元本保証されていないため、必ずデメリットも理解してから利用していきましょう。
つみたてNISAのデメリット(1)年間の投資上限が少ない
つみたてNISAは、一般NISAに比べ年間の投資上限の少なさがデメリットです。
投資は積立金額が多ければ多いほど、運用成果が大きくなるのが特徴です。年間の投資上限が少ないということは、少ない分、大きな運用成果を上げにくいことにつながります。
ただし、つみたてNISAの非課税枠保有額は一般NISAよりも多いため、長年積み立てていれば非課税で得られる利益は大きくなります。そのため、一気に運用成果を上げたいという人には向いていません。しかし、長期的に運用できる時間がある人にはぴったりの投資方法です。
つみたてNISAのデメリット(2)短期投資に向いていない
つみたてNISAは、積み立てを目的としているため短期投資には向いていません。
つみたてNISAで選択可能な主な投資商品は投資信託です。投資信託は個別株式などに比べると値動きが緩やかであり、大きな利益を得ることができません。相場が大きく下落したときにスポット購入もできないため、やはり短期投資には向いているとはいえません。
つみたてNISAのデメリット(3)投資可能な商品が少ない
つみたてNISAで投資できる投資商品は少ないため、選択肢はあまりありません。
つみたてNISAの投資先として認められているのは、金融庁が認める投資信託だけです。そのため、低コスト、ローリスクローリターンの投資商品しか選択できないというデメリットがあります。
投資初心者には安心かもしれませんが、きちんと投資商品を見極めて自分で資産運用していきたいという人には向いていない可能性があります。
一般NISAのメリット
つみたてNISAと同様に、一般NISAにもメリットとデメリットがあります。
一般NISAのメリットは、次のとおりです。
(1)つみたてNISAよりも投資上限が多い
(2)投資可能な商品が多い
(3)スポット購入できる
一般NISAはつみたてNISAに比べて投資色が強いため、必ずメリットとデメリットを確認しておきましょう。
一般NISAのメリット(1)つみたてNISAよりも投資上限が多い
一般NISAは、つみたてNISAよりも年間の投資上限が多いため、運用成果がすぐに上げられます。
新NISAでも、つみたて投資枠の年間投資上限額は120万円、成長投資枠は240万円となっています。年間に240万円もの枠があれば、株式でもよほど高額なものでなければ投資が可能です。
また、一般NISAだからといってハイリスクハイリターンな投資商品に投資する必要はなく、月に少しずつローリスクローリターンの投資信託に投資をしても構いません。
自分にあった投資が多くできるという点は、大きなメリットといえます。
一般NISAのメリット(2)投資可能な商品が多い
一般NISAは、つみたてNISAに比べて投資可能な商品が多くあります。
一般NISAで投資可能な主な商品は、図表2のとおりです。
図表2
株式投資信託 |
国内株式 |
外国株式 |
J-REIT |
海外REIT |
国内ETF |
海外ETF |
金融庁「一般NISAの基礎知識」を参考に筆者作成
上記のように多くの投資商品に投資できるため、一般NISAを利用するときに商品に困るということは少ないです。一方、つみたてNISAは金融庁が認める投資信託しか選択できないため、自由度は低いといえます。
一般NISAのメリット(3)スポット購入できる
一般NISAでは、スポット購入が可能です。
スポット購入とは、好きなタイミングで投資信託を一括して購入することです。
投資信託の値動きがある程度予測できる場合、スポット購入して短期間で大きな利益を得ることができます。
長期で積み立てする時間がなく、多くの資金が手元にある人であれば、スポット購入を利用して運用成果を出していくのも1つの方法といえます。
ただし、短期間で利益が出せるということは、短期間で損失を生む可能性が高いということでもあるため、スポット購入する際は注意しましょう。
一般NISAのデメリット
一般NISAにも、次のようなデメリットがあります。
(1)つみたてNISAよりもハイリスクハイリターン
(2)運用方法を自分で考えなければならない
(3)売却のタイミングが難しい
一般NISAは投資上限が大きい、つみたてNISAよりも投資できる商品が多いなどのメリットがあるものの、このメリットがデメリットになるケースもあります。
一般NISAのデメリット(1)つみたてNISAよりもハイリスクハイリターン
一般NISAの投資可能な商品は、つみたてNISAの投資商品よりもハイリスクハイリターンな傾向があります。
また、商品リスクに加え、つみたてNISAよりも多額の投資ができるという点もハイリスクハイリターンといえます。10万円投資するよりも、20万円投資した方が利益も損失も大きくなるわけです。
投資する際は元本割れを起こすことも考慮し、さまざまな手法を学んでから多額の投資をするとよいでしょう。
一般NISAのデメリット(2)運用方法を自分で考えなければならない
一般NISAは、運用方法を自分で考えなければなりません。
一般NISAでは投資するタイミングを自分で計れるのがメリットであるものの、同時にデメリットにもなることに注意しなければなりません。好きなときに投資できるということは、投資するタイミングを自分で判断しなければならないということです。
投資はタイミングによって損失を生んでしまいます。損失を回避するには、投資について学ぶ必要があり、投資が初めてという人には難しいことです。
一般NISAのデメリット(3)売却のタイミングが難しい
一般NISAは、投資商品の売却のタイミングが難しい傾向にあります。
一般NISAは自分で運用することを前提としており、損失を出してしまった場合、投資商品を売却するかどうかを自分の判断で決めなければなりません。
投資商品は日々価格変動しているため、今後も損失を生むのであれば売却してしまっても構いません。しかし、一度損失を出しても、将来大きな利益を生むケースがあります。投資商品を早々に売却してしまうと、将来の利益を逸してしまうため注意しましょう。
売却のタイミングを計るのは難しいため、保有するか迷ったときは証券会社など投資のプロに相談するといいでしょう。
【年齢別】つみたてNISAと一般NISAどっちが得?
つみたてNISAと一般NISAのどちらがお得なのかは、利用開始時の年齢に大きな影響を受けます。
つみたてNISAと一般NISAにはそれぞれメリットがあり、利用時の年齢によって享受できるメリットの大きさが変わります。そのため、NISAの利用を開始する年齢によってどちらが得なのか変わってしまうわけです。
ここからは、年齢別に分け、つみたてNISAと一般NISAのどちらがお得か解説していきます。
●20代~30代:つみたてNISA
●40代~50代:各個人の資産による
●60代以上:一般NISA
なお、NISAは投資金額や、投資先商品などによって運用成果は大きく異なります。そのため、つみたてNISAと一般NISAのどちらがお得かは目安としてお考えください。
20代~30代:つみたてNISA
20代~30代の人は、つみたてNISAをメインに運用していきましょう。
20代~30代の人は、投資できる期間が長いため複利を狙えます。投資期間が長くなればなるほど複利効果もあるため、若いほどつみたてNISAをメインにしたほうがよいといえます。
もし資産的に余裕があるのであれば、つみたてNISAをメインにしつつ、一般NISAを組み合わせるのもよいでしょう。ただし、一般NISAで損失を出した場合、つみたてNISAの利益が簡単になくなってしまうことには注意しましょう。
大きな利益を狙った結果、つみたてNISAのメリットを打ち消すのでは意味がありません。
40代~50代:各個人の資産による
40代~50代の人は、自分の資産状況によって運用方法を決めていきましょう。
40代~50代となると積み立てできる期間が限られてくるため、一般NISAの運用成果のほうが高くなりがちです。しかし、40代~50代は子どもの成長にともなう支出や、マイホームの修繕の支出などが重なってしまい、金銭を投資に回せない人も多くいます。
40代~50代は、収入や保有資産により投資に回せるお金が変わるため、あまり投資できない人はつみたてNISAをメインにしましょう。そして、資産を投資に回せるのであれば、一般NISAをメインにするのもよいでしょう。
自分にあった投資方法の選択をしなければならないため、ある程度の投資知識を学んでおくことも大切です。
60代以上:一般NISA
60代以上は、一般NISAをメインに運用していきましょう。
60代ともなると、積み立てによる複利の効果はかなり少なくなってしまいます。そのため、一般NISAをメインにして運用成果を上げていくとよいでしょう。
ただし、60代以上になると給与などの安定収入を得にくくなるため、一般NISAをメインにするとしても、ハイリスクハイリターンの投資商品を避けることが大切です。
60代以上は一般NISAをメインに利用するものの、短期間で大きな利益を出すのではなく、中期的な期間で利益を出すように考えて投資をしていきましょう。
2024年から始まった新NISAとは? 旧NISAとの違いとは?
2024年から始まった新NISAは旧NISAと内容が変更になった部分と、そのままの部分があります。
旧NISAを利用していた人は、新NISAになって制度がどのように変更されたのか理解しておきましょう。
旧制度から新制度になり、内容が変わった部分は次のとおりです。
●つみたてNISA(つみたて投資枠)と一般NISA(成長投資枠)が併用できるようになった
●年間投資上限額が合計最大360万円に拡充された
●非課税保有限度額が最大1800万円に増額された(うち成長投資枠は1200万円)
●非課税保有期間が無期限になった
●制度が恒久化された
表にまとめると、図表3のようになります。
図表3
制度名 | 旧NISA(旧制度) | 新NISA(新制度) | ||
---|---|---|---|---|
一般NISA | つみたてNISA | 成長投資枠 | つみたて投資枠 | |
年齢制限 | 日本在住の18歳以上の成人(学生可) | |||
枠の併用 | できない | できる | ||
非課税対象 | 株や投資信託などへの投資から得られる配当金や分配金、譲渡益 | 「金融庁が定める」投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益 | 株や投資信託などへの投資から得られる配当金や分配金、譲渡益 | 「金融庁が定める」投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益 |
年間の投資上限 | 120万円 ※新規投資額 |
40万円 ※新規投資額 |
240万円 | 120万円 |
投資対象商品 | 上場株式や投資信託 など | 金融庁が認可したファンド | 上場株式や投資信託 など ※一部商品は除外 |
金融庁が認可したファンド |
非課税保有限度額 | 600万円 | 800万円 | 1800万円 ※1800万円のうち成長投資枠は1200万円 |
|
非課税保有期間 | 最長5年 | 最長20年 | 制限なし | |
制度の期限 | 2027年まで ※新規買い付けは2023年までで停止 |
2042年まで ※新規買い付けは2023年までで停止 |
恒久化 |
筆者作成
新NISAは旧NISAに比べ、年間投資上限や非課税枠保有額が増額されたため、以前よりも大きな運用成果を上げられるようになりました。
また、旧制度と違いつみたて投資枠と成長投資枠を併用できるようになったため、つみたて投資枠でコツコツと複利効果を得つつ、成長投資枠で大きな利益を得るという方法が取れるようになりました。
ただし、新NISAは旧NISAに比べて投資の自由度が上がったため、自分で運用をしていかなければならなくなったといえます。
新NISAを始める前に注意すべき点
新NISAにはメリットが多いものの、始めるにあたって注意しなければならないこともあります。
新NISAを始める前に注意すべき点は、次のとおりです。
●損益通算や繰越控除ができない
●一部の投資商品が除外された
●口座開設には年齢制限がある
新NISAを始めるときには、メリットだけでなく注意点も確認しておきましょう。注意点がわかっていれば、NISAの利用を後悔する可能性が低くなるはずです。
新NISAの注意点(1)損益通算や繰越控除ができない
NISAでは、損益通算や繰越控除といった節税制度を利用できません。
損益通算とは、同一年で出た利益と損失を相殺し、所得を減らせる制度です。
例えば、株式投資の譲渡損失を出した場合、損失と同年に発生した配当金や利子などの利益から損失を差し引けます。利益から損失を差し引くことで所得が減り、課税される所得税や住民税が少なくなります。しかし、NISAでは損失を出しても損益通算できないため、同年に得た利益を圧縮できません。
一方、繰越控除とは、損益通算した際、利益から引き切れなかった損失を最大で3年間にわたって利益から差し引ける制度です。
繰越控除が利用できると所得の圧縮効果が大きくなるものの、NISAではそもそも損益通算できないため、繰越控除の利用もできません。
新NISAの注意点(2)一部の投資商品が除外された
新NISAでは、旧NISAで投資できた投資商品の一部が除外されてしまいました。
新NISAのつみたて投資枠の投資商品と、旧制度のつみたてNISAの投資商品との違いはありません。しかし、新制度の成長投資枠で取り扱える投資商品は、旧制度の一般NISAと異なります。
新制度で投資できない商品は、次のとおりです。
●整理・監理銘柄
●信託期間20年未満の投資信託
●高レバレッジ型や毎月分配型の投資信託
リスクの高い投資商品が制限されたため、投資初心者にとってはデメリットではありませんが、投資慣れしている人からすると物足りない内容になってしまったともいえます。
新NISAの注意点(3)口座開設には年齢制限がある
新NISAは旧NISAと同じく、年齢制限があります。
新NISAの運用ができる人は、18歳以上の成人です。
ただし、運用できるかどうかはその年の1月1日時点の年齢で判断するため、18歳を迎える年にはNISAを利用することはできません。年齢制限は旧制度と変わりありませんが、旧制度にはジュニアNISAがあったため、18歳未満の人もNISAを利用することができました。
しかし、新NISAではジュニアNISAの制度が廃止されているため、実質NISAを利用できる人の数が抑えられてしまったといえます。
NISAのおすすめ口座比較
NISAは1つの口座でしか運用できないため、どの証券会社、どの金融機関で口座を開設するのか検討しなければなりません。しかし、証券会社や金融機関の数は多いため、どこで口座開設するべきなのか、なかなか判断がつかないのではないでしょうか。
どこで口座開設すればよいのか判断がつかない人のために、おすすめの口座を紹介していきます。
紹介するおすすめの口座は、次のとおりです。
1. 楽天証券
2. 松井証券
3. マネックス証券
各口座の内容を紹介していきますので、自分にあった口座かどうか確認してみてください。
NISAのおすすめ口座1. 楽天証券
楽天証券のおすすめポイントは、次のとおりです。
●楽天ポイントでも運用ができる
●楽天カードで積み立てるとポイントが貯まる
●運用できる投資信託の数が多い
図表4
つみたて投資枠 | 投資信託 | 221本 | |
成長投資枠 | 株式売買手数料 | 国内株 | 無料 |
外国株 | 無料 | ||
投資信託 | 1125本 | ||
クレジットカード積立による還元率 | 0.5%~1.0% |
楽天証券株式会社「投信スーパーサーチ」「日米株式の取引手数料が無料」「楽天証券のNISAはもらえるポイントがスゴイ」を参考に筆者作成(2024年2月14日時点)
楽天証券のNISA口座では、NISAを運用すると多くの楽天ポイントが貯まる仕組みになっています。
●楽天カードクレジット決済で積み立てすると銘柄や利用するカードのランクにより0.5%~1.0%還元
●楽天キャッシュを利用すれば積立額の0.5%還元
●楽天ポイントで積み立てすればSPUで楽天市場のポイント倍率がプラス1倍
上記のように楽天証券のNISA口座を利用すれば、楽天ポイントを多く獲得できます。楽天ポイントは楽天市場や、楽天トラベルなど利用できる場面が多く、楽天経済圏で生活している人におすすめです。
また、つみたて投資枠と成長投資枠ともに運用できる投資信託が多く、さまざまな選択肢があります。
株式は国内と海外問わず、取引手数料がかからないのもポイントです。株式に関しては単元未満株も取り扱っており、少額から投資することも可能です。株式はハイリスクハイリターンな側面があるものの、取引手数料無料・単元未満株の取り扱いがあることで、投資初心者でも扱いやすくなっています。
NISAのおすすめ口座2. 松井証券
松井証券のおすすめポイントは、次のとおりです。
●銘柄選びや売却のタイミングまで相談できる窓口がある
●スマホアプリが充実している
●新NISA口座の残高に応じたポイントが貯まる
図表5
つみたて投資枠 | 投資信託 | 223本 | |
成長投資枠 | 株式売買手数料 | 国内株 | 無料 |
外国株 | 無料 | ||
投資信託 | 1062本 | ||
クレジットカード積立による還元率 | - |
松井証券株式会社「投資信託検索」「新NISA 手数料」「最大1%貯まる投信残高ポイントサービス」を参考に筆者作成(2024年2月14日時点)
松井証券のNISA口座では、手厚いサポートが受けられます。
松井証券でNISA口座を開設している人は、銘柄選びや投資商品の売却のタイミングを専門の窓口で相談することが可能です。相談は完全予約制であるものの無料で相談できます。
新NISAは旧NISAに比べて年間の投資額上限や、非課税保有枠が増えたため、自分で考え最良の投資方法を実行しなければなりません。しかし、投資初心者が最良の選択肢を選択するのは難しいため、専門家の力を借りられるのはありがたいサービスといえます。
また、松井証券では各種取引に対応したスマホアプリを提供しており、簡単な操作でチャートを確認できたり、投資商品を購入したりすることも可能です。国内株・海外株・投資信託ごとにアプリがあるため、どの投資商品を選択してもアプリ操作できます。
そして、松井証券にはクレジットカードによるポイント還元はないものの、投資信託の残高に対してポイントが年間最大1%貯まっていきます。残高に1%のポイントが付くということは、利回りが1%上がるのに等しいため、非常にありがたいサービスです。
NISAのおすすめ口座3. マネックス証券
マネックス証券のおすすめポイントは、次のとおりです。
●クレジットカード積立還元率が証券会社トップクラス
●口座開設費用や維持費用はかからない
●証券総合取引口座とNISA口座を同時に申し込める
図表6
つみたて投資枠 | 投資信託 | 218本 | |
成長投資枠 | 株式売買手数料 | 国内株 | 無料 |
外国株 | 無料 ※キャッシュバックにより実質無料 |
||
投資信託 | 1106本 | ||
クレジットカード積立による還元率 | 1.1% ※キャンペーン該当者は最大2.2% |
マネックス証券株式会社「ファンド検索・商品一覧」「マネックスのNISAはココがスゴイ!」を参考に筆者作成(2024年2月14日時点)
マネックス証券は、クレジットカード積立による還元率が他の証券会社に比べても高い水準です。
基本還元率が1.1%と高い還元率を誇りますが、2023年10月2日~2024年9月30日の間にNISA口座を開設し、クレジットカード決済で積み立てすると還元率が2.2%になります。還元率2.2%というのは、主要証券会社におけるクレカ積立時の還元率ではNo.1です(2023年12月7日現在、マネックス証券調べ)。
また、マネックス証券ではNISA口座開設に費用がかからず、口座の維持費用もかかりません。株式取引の手数料も無料であるため、コストをかけずに運用が可能です(ただし、米国株は手数料がキャッシュバックとなって実質無料)。
NISAを運用するときには、NISA口座だけでなく証券総合取引口座も開設しなければなりませんが、マネックス証券では同時に両口座を開設できるため手間もかかりません。
NISAについてよくある質問
新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」には違いがあるため、どちらをメインに運用するのか迷っている人もいるのではないでしょうか。
運用方法に迷っている人の多くは、次のような悩みをもっています。
●新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いは何ですか?
●つみたてNISAと一般NISAのどちらがもうかりますか?
●新NISAのメリットとデメリットは何ですか?
ここからは、NISAについてよくある質問とその回答を紹介していきます。どちらの方法で運用するのか、併用して運用していくのかの判断材料としてみてください。
新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いは何ですか?
新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いは、次のとおりです。
●非課税対象
●年間の投資上限
●投資対象商品
●非課税保有限度額
年間の投資上限や非課税保有限度額などの金額に違いがあったり、投資先に違いがあったりします。違いについては、記事内の「つみたて(積立)NISAと一般NISAの違い」で解説していますので、詳細を知りたい方はそちらを参照ください。
つみたてNISAと一般NISAのどちらがもうかりますか?
つみたてNISAと一般NISAのどちらがもうかるかは、投資する人の年齢や資産によって異なります。
ただし、つみたてNISAは20代~30代、一般NISAは40代以降に合っている傾向にあります。
つみたてNISAは長年積み立てることにより、複利を利用して大きな運用成果を上げていくため、時間が多くある若い人に向いている投資です。一方、一般NISAはつみたてNISAに比べてハイリスクハイリターンの投資商品を選択できるため、運用期間が少ないものの資産が多い人に向いています。
運用成果は投資先や金額などの運用方法によって異なるため、金融知識を学び投資をしていくことも大切です。
新NISAのメリットとデメリットは何ですか?
新NISAのメリットとデメリットは、次のとおりです。
【新NISAのメリット】
●つみたてNISA(つみたて投資枠)と一般NISA(成長投資枠)が併用できるようになった
●年間投資上限額が合計最大360万円に拡充された
●非課税保有限度額が最大1800万円に増額された(うち成長投資枠は1200万円)
●非課税保有期間が無期限になった
●制度が恒久化された
【新NISAのデメリット】
●損益通算や繰越控除ができない
●一部の投資商品が除外された
●口座開設には年齢制限がある
上記のように新NISAにはメリットもデメリットもあります。非課税運用ができるためNISAは資産運用の方法として有用ですが、マイナス面もあることを理解して運用していきましょう。
まとめ:新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」どっちがお得?
新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」のどっちがお得かは、年齢や資産などによって異なります。しかし、若い人にはつみたて投資枠が合っている傾向にあり、年齢を重ねている人には成長投資枠が合っている傾向にあります。
つみたて投資枠では大きな運用益が出にくいものの、安定した利益が出るため、長期間投資できる人に向いている投資です。一方、成長投資枠は自分で投資先を限定したり、時には売却したりしなければならないものの、短期間で運用成果を上げることができます。
自分がどちらの特徴に合っているかを理解してから、メインの運用方法を判断していきましょう。
出典
出典
金融庁 新しいNISA
金融庁 つみたてNISAの概要
金融庁 一般NISAの基礎知識
楽天証券株式会社 投信スーパーサーチ
楽天証券株式会社 新NISA制度(新しいNISA) 日米株式の取引手数料が無料
楽天証券株式会社 新NISA制度(新しいNISA) 楽天証券のNISAはもらえるポイントがスゴイ
松井証券株式会社 投資信託検索
松井証券株式会社 新NISA 手数料
松井証券株式会社 最大1%貯まる投信残高ポイントサービス
マネックス証券株式会社 ファンド検索・商品一覧
マネックス証券株式会社 マネックスのNISAはココがスゴイ!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部