更新日: 2024.03.11 NISA

NISAって儲かる? 利益は? 投資初心者にも丁寧に解説!

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

NISAって儲かる? 利益は? 投資初心者にも丁寧に解説!
「NISAって実際のところ儲かるの?」、「新NISAになったけどリスクはないの?」というようにNISAは儲かるのか、リスクがあるのか気になる人も多いことでしょう。
 
NISAは、メリットやリスクをきちんと把握すれば、儲かる可能性がより高まります。
 
本記事では、NISA、特に「つみたて投資枠」でどれくらい儲かるのか、メリットやリスクについて解説します。これからNISAを運用していこうと考えている人に役立つ内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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NISAの利益はどれくらい? つみたて投資枠の利益をシミュレーション

NISAを運用したときの利益は、毎月の積立額と積立年数で大きく変わっていきます。月額積立額と積立年数でどの程度利益が変わるのか比較してみましょう。

比較する内容は、次のとおりです。

・毎月1万円を積み立てた場合
・毎月5万円を積み立てた場合
・毎月10万円を積み立てた場合

上記の月額積立金額で積み立てた場合、積立年数5年・10年・20年・30年になったとき、どの程度の利益が出ているのか見ていきます。

計算の条件は次のとおりです。

※金融庁「資産運用シミュレーション」を参考に計算
※年1回の複利計算
※運用時の想定利回り:3%
※計算結果は小数点以下を四捨五入

なお、計算は概算であり、投資商品によっては損失が出るケースもあります。また、手数料、税金などは考慮していません。

【毎月1万円を積み立てた場合】

図表1

運用期間 積立の総額 運用益 資産総額
5年 60万円 4万6000円 64万6000円
10年 120万円 19万7000円 139万7000円
20年 240万円 88万3000円 328万3000円
30年 360万円 222万7000円 582万7000円

金融庁「資産運用シミュレーション」を参考に筆者作成

【毎月5万円を積み立てた場合】

図表2

運用期間 積立の総額 運用益 資産総額
5年 300万円 23万2000円 323万2000円
10年 600万円 98万7000円 698万7000円
20年 1200万円 441万5000円 1641万5000円
30年 1800万円 1113万7000円 2913万7000円

金融庁「資産運用シミュレーション」を参考に筆者作成

【毎月10万円を積み立てた場合】

図表3

運用期間 積立の総額 運用益 資産総額
5年 600万円 46万5000円 646万円5000円
10年 1200万円 197万円4000円 1397万4000円
20年 2400万円 883万円 3283万円
30年 3600万円 2227万円4000円 5827万4000円

金融庁「資産運用シミュレーション」を参考に筆者作成

上記の表のように積立金額と運用期間が大きくなるほど、利益も大きくなります。NISAで大きな利益を出したいときには、投資金額だけでなく、運用期間を考慮することが大切です。

NISAの利益はどれくらい? 課税口座の差をシミュレーション

NISAでは運用して得た利益に税金はかかりませんが、通常の課税口座で運用して得た利益には税金が課税されます。

課税口座で得た利益に対する税金の計算方法は、次のとおりです。

税額(所得税・住民税・復興特別所得税の合計額)= 運用益×20.315%

ここからは、NISAで運用した場合と、課税口座で運用した場合、税金によりどの程度利益が変わるのか具体的に見ていきましょう。

例としてシミュレーションする条件は、次のとおりです。

・運用期間:10年
・運用時の想定利回り:3%
・税率:20.315%

図表4

毎月の積立額 運用する口座 利益 税額 所得
1万円 NISA 19万7000円 19万7000円
課税口座 4万20円 15万6980円
5万円 NISA 98万7000円 98万7000円
課税口座 20万509円 78万6491円
10万円 NISA 197万円4000円 197万円4000円
課税口座 40万1018円 157万2982円

※小数点以下は四捨五入
金融庁「資産運用シミュレーション」を参考に筆者作成

図表4のとおり、運用利益が高くなればなるほど課税される税金が多くなります。10万円を10年積み立てしたときには、税金が40万円以上も課税される計算となります。

せっかく運用して得られた利益の20%以上も課税されるのはもったいないため、NISAの非課税保有枠を利用して節税を図りましょう。

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新NISA「つみたて投資枠」のメリット

NISAは2024年1月から新制度が始まり、注目が集まっている運用方法です。多くの人が注目しているのは、新制度のNISA「つみたて投資枠」に多くのメリットがあるからといえるでしょう。

新NISA「つみたて投資枠」の主なメリットは、次のとおりです。

(1)少額投資から始められる
(2)複利により、積み立てるほど利益が増える
(3)ローリスクローリターンの投資商品が多い
(4)投資の知識が少なくても利用できる
(5)非課税保有期間が無期限になった

新制度に変わったNISA「つみたて投資枠」の内容を理解し、自分にあった運用方法なのか確認していきましょう。

新NISA「つみたて投資枠」のメリット(1)少額投資から始められる

新NISAの「つみたて投資枠」は、少額投資から始められます。

つみたて投資枠で利用可能な投資商品は多くあり、月々100円の積み立てから始められるものもあります。月々の積立額が低ければ、収入が少ないときでも、出費が多いときでも簡単に積み立てしていくことが可能です。

つみたて投資枠は積み立てて複利効果を狙っていくことが大切であるため、コツコツと投資できるのは大きなメリットです。

新NISA「つみたて投資枠」(2)複利により、積み立てるほど利益が増える

つみたて投資枠は複利により、積立期間が長くなるほど利益が増えていきます。

複利とは、運用して得た利益を再度投資にまわすことで、より大きな利益を得ることです。複利効果により再投資するときの金額が雪だるま式に大きくなっていくため、投資期間が長いほど複利も大きくなっていきます。

複利を狙う場合、できる限り長い期間運用していくことが大切です。複利は投資期間が短いと効果が小さいため、長期間運用を目的としているNISAとの相性がよいといえます。

新NISA「つみたて投資枠」のメリット(3)ローリスクローリターンの投資商品が多い

つみたて投資枠で投資できる商品は、ローリスクローリターンの投資が多いのも特徴の1つです。

新NISAの「つみたて投資枠」で投資できる商品は限定されており、金融庁が認める一定の投資信託にしか投資できません。金融庁が認める一定の投資信託は、基本的にローリスクローリターンの商品が選ばれており、株式投資や信託期間20年未満、高レバレッジ型などリスクが高い商品は除外されています。

ローリスクローリターンの投資商品であれば元本割れするリスクも低くなるため、投資商品の内容をあまり気にすることなく、長期的な運用を続けることが可能です。

新NISA「つみたて投資枠」のメリット(4)投資の知識が少なくても利用できる

つみたて投資枠の投資商品はローリスクローリターンの投資商品が多いため、投資の知識が少なくても運用が可能です。

ローリスクローリターンの投資商品は、利益が少ない反面、損失も出にくいという性質を持っています。そのため、ローリスクローリターンの投資商品を選択し、何も考えずに積み立てていくだけで運用成果が出る可能性が高いです。

ただし、NISAも元本保証がされているわけではないことには注意しましょう。ローリスクローリターンでも損失を生むことはあるため、完全に信用しきって積み立てしていくのは危険です。

投資の知識が少ないのと、まったく知識がないのとは違うため、投資信託の仕組みがわかる程度の知識は得ておきましょう。

新NISA「つみたて投資枠」のメリット(5)非課税保有期間が無期限になった

2024年1月からNISAの制度が変わり、つみたて投資枠の非課税保有期間が無期限となりました。

旧制度のつみたてNISAの非課税保有期間は20年と定められていたため、20年を超えたNISAの運用益には税金が課税されます。しかし、新NISAの場合、非課税保有期間は無期限であるため、非課税保有限度額である1800万円を超えない運用資金であれば税金が課税されません。

NISAは積み立てする年数が長くなるほど運用益が得られるため、長期間運用後に非課税保有枠が使えなくなると一気に多額の税金が課税されてしまいます。非課税保有期間が無期限になったことで、一気に税金が課税される心配もしなくてよくなりました。

新NISA「つみたて投資枠」のデメリット・リスク

新NISAの「つみたて投資枠」には多くのメリットがあるものの、デメリットやリスクもあります。

新NISA「つみたて投資枠」の主なデメリットやリスクは、次のとおりです。

(1)短期間の運用には向いていない
(2)NISAでも元本割れを起こす
(3)選択できる投資商品が少ない
(4)損益通算や繰越控除が利用できない
(5)スポット購入ができない

NISAで運用を開始するときには、必ずデメリットやリスクを確認しておきましょう。デメリットやリスクがわかれば、それらを回避するための対策ができます。

新NISA「つみたて投資枠」のデメリット・リスク(1)短期間の運用には向いていない

NISAは、長期間の運用を目的としているため短期間の運用には向いていません。

新NISAの「つみたて投資枠」で選択できる投資商品はローリスクローリターンのものであるため、短期間で大きな運用成果を得られません。また、年齢を重ねている人など積立期間が短い場合も、つみたて投資枠にはあっていないといえます。

つみたて投資枠で資産運用していく場合は、積立額だけでなく、何年積み立てできるのかも考慮することが大切です。

もし積み立てする期間が10年未満と短いのであれば、新NISAの「成長投資枠」での運用を検討するのもよいでしょう。

新NISA「つみたて投資枠」のデメリット・リスク(2)NISAでも元本割れを起こす

NISAでも、元本割れを起こす可能性があることには注意しましょう。

新NISAの「つみたて投資枠」はローリスクローリターンの投資商品しか選択できませんが、元本保証されているわけではありません。

元本保証とは、運用している間、元本がマイナスにならないと保証した投資商品です。元本保証の代表例は預貯金であり、 元本確保型の金融商品として個人向け国債などの円建て債券や貯蓄型保険などもあります。

しかし、つみたて投資枠で運用できる投資商品は元本保証されていないため、投資した商品によっては元本を割り込むような損失を出してしまうケースもあります。

元本割れを防ぐ確実な方法はないため、元本割れを起こしにくい投資商品はどの銘柄なのか専門家に相談しつつ投資を開始する必要があります。

新NISA「つみたて投資枠」のデメリット・リスク(3)選択できる投資商品が少ない

新NISAの「つみたて投資枠」は、選択できる投資商品の数が多くありません。

つみたて投資枠では、金融庁が認めた特定の信託投資にしか投資できません。投資できる対象は口座を開設する証券会社により異なりますが、一般的に200商品程度です。

一方、新NISAの「成長投資枠」では数千種類もある国内株式や海外株式、1000種類を超える信託投資に投資できます。

投資商品が少ないのは投資する商品を絞りやすいというメリットはあるものの、大きな運用成果を上げるという点ではデメリットといえます。

新NISA「つみたて投資枠」のデメリット・リスク(4)損益通算や繰越控除が利用できない

NISAで損失を出したとしても、損益通算や繰越控除などの税制は受けられません。

損益通算、繰越控除の内容は、図表5のとおりです。

図表5

税制の名称 内容
損益通算 ・年間に発生した譲渡益から、損失を差し引くことができる税制
・所得を圧縮できるため節税につながる
・投資の場合、株式の譲渡損失を配当などの利益から差し引くなどで利用する
繰越控除 ・損益通算しても、残ってしまった損失が最大3年間繰り越しできる税制
・損失が大きい場合、翌年以降も所得税などを節税できる

国税庁「上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除」を参考に筆者作成

損益通算・繰越控除ともに、所得税などを節税するために利用されます。しかし、NISAで損失を生んだとしても、損益通算も繰越控除も利用できません。

NISAは大きな損失を出しにくい投資ですが、損益通算や繰越控除が利用できないことはデメリットといえます。

新NISA「つみたて投資枠」のデメリット・リスク(5)スポット購入ができない

新NISAの「つみたて投資枠」は、「成長投資枠」と異なりスポット購入ができません。

スポット購入とは、自分の好きなタイミング、好きな金額で投資信託を一括購入することです。

もし値上がりする可能性の高い投資商品がわかれば、多額の資金を使いスポット購入することで大きな利益を得ることが可能です。しかし、つみたて投資枠にはスポット購入が認められていないため、このような運用をすることができません。

退職金やボーナスなどを利用して一気に運用効果を高めたいと考えたとしても利用できないため、年間の投資上限に応じた投資をしていく必要があります。

おすすめのNISA口座

NISAの口座は1人1つしか保有できないため、口座を開設する証券会社は慎重に決めなければなりません。しかし、どの証券会社で口座を開設したらよいのかわからない、という人も多いはずです。

どの証券会社で口座を開設したらよいのかわからない人のために、おすすめの証券会社を紹介していきます。

紹介するおすすめの証券会社は、次のとおりです。

1.松井証券
2.auカブコム証券
3.楽天証券

証券会社はそれぞれで独自のサービスを実施したり、投資できる商品に違いがあったりします。証券会社選びは重要であるため、各社の内容を比較してから口座を開設していきましょう。

おすすめのNISA口座1. 松井証券

松井証券のおすすめポイントは、次のとおりです。

・つみたて投資枠で運用できる投資信託の数は222本
・新NISA口座保有者は無料相談窓口を利用できる
・残高に応じたポイントが貯まる

※2024年1月現在

松井証券は、つみたて投資枠で運用できる投資信託の数が222本と多い証券会社です。

松井証券で新NISAの口座を開設して運用すれば、無料の相談窓口を利用できるため、初心者に向いている証券会社でもあります。NISAでは投資の知識があまり必要ないものの、損失が出たときや銘柄選びに困ったときなどに利用してみましょう。

また、松井証券のNISA口座を利用して運用していると、口座残高に応じて最大1%のポイントが付与されます。松井証券のポイントはPayPayポイントやAmazonギフトカードなどに交換することが可能です。

おすすめのNISA口座2. auカブコム証券

auカブコム証券のおすすめポイントは、次のとおりです。

・つみたて投資枠で運用できる投資信託の数は211本
・信用格付「AA」
・投資信託を保有しているだけでPontaポイントが貯まる

※2024年1月現在

auカブコム証券は、つみたて投資枠で運用できる投資信託を211本扱っています。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の一員であり、株式会社格付投資情報センター(R&I)の格付けで「AA」を取得しています。

「AA」というのは信用力がきわめて高く、2番目に高い位置です。「AA」の企業の代表例は、伊藤忠商事や豊田自動織機、みずほ銀行などです。このような大企業と同じ格付けであるため、安心して利用できる証券会社といえます。

また、auカブコム証券では投資信託を保有しているだけでPontaポイントが貯まります。もちろんNISA口座の運用も対象です。

おすすめのNISA口座3. 楽天証券

楽天証券のおすすめポイントは、次のとおりです。

・つみたて投資枠で運用できる投資信託の数は221本
・楽天キャッシュを利用すれば積立額の0.5%還元
・楽天ポイントで積み立てすればSPUの倍率がプラス1倍

※2024年1月現在

楽天証券は、つみたて投資枠で運用できる投資信託の数が221本もあります。

楽天証券では楽天キャッシュを利用したり、楽天ポイントで積み立てしたりすることでSPUが上がるなど、楽天経済圏で生活している人にお得なサービスを実施しています。SPUとは、「スーパーポイントアッププログラム」のことで、楽天グループの利用度に応じて楽天市場でのポイント獲得量が最大16.5倍になるサービスです。

初めて楽天証券で口座を開設するときにも楽天ポイントが貯まるため、ポイントを重視している人にぴったりです。

NISAの口座を開設する方法

NISAで投資をする場合、まずNISAの口座を開設しなければなりません。口座を開設するときには手続きが必要であるため、どのような流れで口座開設するのか理解しておきましょう。

NISAの口座を開設する方法は、次のとおりです。

1.どの証券会社でNISAの口座開設をするか検討する
2.証券会社のホームページから申し込みをする
3.本人確認書類やマイナンバーを提出する
4.証券会社が口座開設のための審査をする
5.口座開設されたら運用を開始する

NISAの口座を開設するときには、証券会社に提出しなければならない書類もあるため、口座開設方法とともに必要書類も覚えておきましょう。

NISAの口座開設方法1. どの証券会社でNISAの口座開設をするか検討する

NISAを運用するときには、まずどの証券会社で口座を開設するか検討します。

NISAの口座は1人1つしか開設できないため、いくつもの証券会社を選択できるわけではありません。証券会社によって取引できる銘柄数や、取引手数料の有無などに違いがあります。

自分の希望する運用ができるかどうかは、選択する証券会社によって決まってくるため、しっかりと証券会社のサービス内容を比較することが大切です。

NISAの口座開設方法2. 証券会社のホームページから申し込みをする

どの証券会社でNISAの口座を開設するか決まったら、選択した証券会社のホームページから口座開設の手続きを進めます。

基本的にどの証券会社もホームページから、「NISA口座の開設」を選択して必要な項目を入力します。

入力項目は住所と氏名、生年月日、申込日付くらいです。入力が終わったら、本人確認やマイナンバーの提出に移ります。

NISAの口座開設方法3. 本人確認書類やマイナンバーを提出する

フォームの入力が終わったら、本人確認書類やマイナンバーを提出します。

提出書類として認められる主な書類は、図表6のとおりです。

図表6

1種類の提出で確認できる書類 ・マイナンバーカード
2種類の提出で確認できる書類 A+Bの組み合わせが必要
【A】
・運転免許証
・パスポート
・各種健康保険証
・印鑑登録証明書
・在留カード
・特別永住者証明書 など
【B】
・マイナンバー通知カード
・マイナンバーが記載された住民票 など

筆者作成

マイナンバーカードを発行していれば書類1点だけで申請できますが、ない場合は2点の書類を用意しなければいけません。もし書類が手元にない場合は、あらかじめ準備しておきましょう。

NISAの口座開設方法4. 証券会社が口座開設のための審査をする

本人確認書類とマイナンバーを提出すると、証券会社が口座開設のための審査をおこないます。

審査期間は証券会社によって異なり、即日終わるケースもあれば、1週間程度かかるケースもあります。

NISA口座の仮開設が終わると、証券会社が税務署に対してNISA口座を開設したことを連絡します。そして、税務署が開設された口座の内容を調査し、問題なければNISA口座として運用することが可能です。

NISAの口座開設方法5. 口座開設されたら運用を開始する

税務署の審査に通過したら、投資商品を購入し運用を開始します。

運用が開始できるまでには時間があるため、事前に投資する商品の内容を比較しておきましょう。

新NISAの「つみたて投資枠」ではスポット購入ができないため、最初に選択した投資商品に積み立てし続けることになります。運用成果が悪い場合、売却して他の投資商品に変更できますが、複利効果が少ない商品に投資してしまうと、積み立てした期間が無駄になってしまいます。

どの銘柄に投資したほうがよいかわからない場合は、口座を開設する証券会社に相談しておくとよいでしょう。

新NISAの「つみたて投資枠」についてよくある質問

新NISAが開始され、今までのつみたてNISAの内容も変更されました。まだ変更されたばかりであるため、多くの人が新NISAの「つみたて投資枠」について疑問や悩みを持っています。

新NISAの「つみたて投資枠」についての主な疑問や悩みは、次のとおりです。

・つみたてNISAと新NISAの「つみたて投資枠」との違いは何ですか?
・成長投資枠とつみたて投資枠とどちらが儲かりますか?
・ジュニアNISAは新NISAにありますか?

新NISAの「つみたて投資枠」について理解を深め、制度をうまく活用していきましょう。

つみたてNISAと新NISAの「つみたて投資枠」との違いは何ですか?

つみたてNISAと、新NISAの「つみたて投資枠」の違いは、次のとおりです。

図表7

制度名 旧NISA(旧制度) 新NISA(新制度)
つみたてNISA つみたて投資枠
成長投資枠との併用可否 できない できる
非課税対象となる投資商品 特定の投資信託で得られる分配金と譲渡益 金融庁が認める投資信託で得られる分配金と譲渡益
年間の投資上限 40万円 120万円
非課税保有限度額 800万円 1800万円
非課税保有期間 最長20年 無期限

金融庁「新しいNISA」を参考に筆者作成

図表7のように旧制度と新制度では、年間の投資上限や非課税保有限度額が増額され、非課税保有期間は無期限に変更されました。年間の投資可能上限と非課税保有限度額が増額されたことにより、高い運用成果が上げられるようになりました。

そして、非課税保有期間が無期限になったことにより節税効果も大きくなったため、新NISAは有用な資産運用方法として注目されています。

成長投資枠とつみたて投資枠とどちらが儲かりますか?

成長投資枠とつみたて投資枠のどちらが儲かるかは、投資額や投資する商品によって変わります。

また、成長投資枠とつみたて投資枠とでは投資できる年間上限金額や、投資可能な商品も違うため、どちらが儲かるのか比較することはできません。

強いていうなら積立年数を長く取れる人はつみたて投資枠、投資用資金が多い人は成長投資枠のほうが儲かりやすいという傾向くらいです。

どちらが儲かるのかは人によって異なるため、自分にあった投資方法を探すことが大切です。

ジュニアNISAは新NISAにありますか?

ジュニアNISAは、新NISA導入にともない廃止されました。

ジュニアNISAとは、18歳未満でもNISAの運用ができるというものでした。しかし、新NISAの導入開始とともに廃止となったため、新たに口座を新設して運用することはできません。

既存のジュニアNISA口座は保有し続けられますが、新たな投資ができません。解約に一定の条件があったものの、新NISA導入以後はいつでも解約できるようになったため、解約するのも1つの方法です。

2024年から開始した新NISAとは? 旧NISAとの変更点とは?

NISAは2024年1月から制度が変わり、新NISAへと変更となりました。

内容が大きく変わった点もあるため、新NISAを利用するときには制度の違いを理解しておかなければなりません。制度の違いを理解すれば、自分にあった投資の方法がわかるため、新NISAを始めるときの参考にしてください。

図表8

制度名 旧NISA(旧制度) 新NISA(新制度)
一般NISA つみたてNISA 成長投資枠 つみたて投資枠
年齢制限 日本在住の18歳以上の成人(学生可)
枠の併用 できない できる
非課税対象 株や投資信託などへの投資から得られる次の金銭
・配当金
・分配金
・譲渡益
特定の投資信託への投資から得られる次の金銭
・分配金
・譲渡益
株や投資信託などへの投資から得られる次の金銭
・配当金
・分配金
・譲渡益
金融庁が認める投資信託への投資から得られる次の金銭
・分配金
・譲渡益
年間の投資上限 120万円 40万円 240万円 120万円
投資対象商品 上場株式や投資信託 など 金融庁が認可したファンド 上場株式や投資信託 など
※一部商品は新制度で除外
金融庁が認可したファンド
非課税保有限度額 600万円 800万円 1800万円
※1800万円のうち成長投資枠は1200万円まで
非課税保有期間 最長5年 最長20年 制限なし
制度の期限 2023年まで 2042年まで
※新規買い付けは2023年で停止
恒久化

金融庁「新しいNISA」を参考に筆者作成

旧制度と新制度には違う部分もあれば、内容が変更されていない部分もあります。どのような変更がなされたのか確認し、新NISAの利用を検討していきましょう。

まとめ:NISAは儲かるのか

NISAは制度の内容を理解し、適切な運用を心がければ儲かる投資です。

新NISAの「つみたて投資枠」はローリターンの投資商品で構成されており、損失を出しにくく、非課税保有できるため大きな運用成果が期待できます。

長年積み立てするほど運用効果が高まるため、できるだけ若いときからNISAを始めるのがおすすめです。

そして、旧NISAから新NISAに変更され、年間の投資上限や非課税保有限度額が増額するなど、より使い勝手のよい制度に変更されました。旧制度と新制度の違いを理解し、効率的に投資をおこなっていきましょう。

出典

金融庁 資産運用シミュレーション
金融庁 新しいNISA
国税庁 No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除
松井証券株式会社 新NISA手数料無料で始めるなら|松井証券
松井証券株式会社 投資信託取扱一覧(検索結果)
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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