更新日: 2024.03.12 株・株式・FX投資

FXスキャルピングとは? 利益を出すコツやメリット・デメリットを解説!

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

FXスキャルピングとは? 利益を出すコツやメリット・デメリットを解説!
「FXのスキャルピングとはどのような手法なの?」「スキャルピングにはメリットがあるの?」というように、FXのスキャルピングについて詳しく知りたいという人も多いのではないでしょうか。
 
スキャルピングはFXにおける取引手法の1つであり、メリットやデメリットもあります。
 
本記事では、スキャルピングとは何か、メリットやデメリット、利益を出すためのコツなどを解説していきます。
 
FX初心者がスキャルピングをするときに必要な基礎知識をわかりやすく説明していきますので、気になる方はぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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FXのスキャルピングとは?

 
FXのスキャルピングとは、数秒や数分で売買をおこない小さな利益を積み重ねていく取引手法です。
 
英語のscalp(頭皮をはぐ)が語源になっており、相場から小さな利益を何度も刈り取っていく様子からスキャルピングといわれています。スキャルピングは5pips程度利益が出たら決済するため、ポジションを建ててから数秒で売買を終わらせることも珍しくありません。
 
なお、pipsとは、全通貨に共通する変動幅を表す単位です。スキャルピングでは、pipsの差が少ない状態で決済するため、一瞬で大きな利益を得ることはほぼできません。
 

FXスキャルピングとその他の取引方法との違い

 
FXの取引手法には「スキャルピング」のほかに「デイトレード」「スイングトレード」があります。
 
各取引手法は取引期間や利幅の目安、1日におこなう取引回数の目安が異なります。各取引手法の内容の違いは、図表1のとおりです。
 
図表1

取引手法 取引期間 利幅の目安 1日におこなう取引回数の目安 ポジションの保有期間
スキャルピング 数秒~数分 ~10pips 数十回~数百回 数秒~数分
デイトレード 数分~1日 10pips~100pips 数回~数十回 数十分~数時間
スイングトレード 数日~ 100pips~ 数回
(1日中取引しない場合もある)
数日~

筆者作成
 
各取引手法の内容は異なるため、どのような取引をするのかで選択する手法が変わります。例えば、取引する時間が多く取れない人はスキャルピング、大きな利益を得たい人はスイングトレードを選択するなどです。
 

FXスキャルピングのメリット

 
FXのスキャルピングにはさまざまなメリットがあります。
 
スキャルピングの主なメリットは、次のとおりです。
 

・為替変動リスクを抑えられる
・短時間でトレードができる
・資金効率が良い
・取引経験を積める

 
スキャルピングを始めるときにはメリットを理解し、自分のおこないたい取引とメリットがあっているか確認しましょう。
 

FXスキャルピングのメリット1:為替変動リスクを抑えられる

 
スキャルピングをおこなう場合、為替変動リスクを抑えることが可能です。
 
FXは為替変動を利用して利益を出す投資方法ですが、為替がマイナスになれば損失を生んでしまいます。為替が大きくマイナスに振れるほど、損失も大きくなっていきます。
 
しかし、スキャルピングは短期間で売買を成立させる手法であるため、大きな為替変動が起きる前に決済し、マイナスの幅を抑えることが可能です。反面、小幅なマイナスが続き損失が膨らんでしまうケースもあるため、いつまで取引を続けるのか明確にしておくことが重要です。
 

FXスキャルピングのメリット2:短時間でトレードができる

 
スキャルピングは、短時間のトレードで利益を得られます。
 
FX取引の手法はいくつかありますが、スキャルピングは最も取引時間が短い取引手法です。1回の取引に使う時間は数秒から数分と短いため、時間があまりない人でも取引できます。
 
また、FXは平日であれば24時間取引できるのも魅力です。
 
人によっては取引できる時間が、深夜や早朝しかないという人もいるはずです。しかし、平日なら24時間、どこかの国で市場が開いているため取引できます。
 

FXスキャルピングのメリット3:資金効率が良い

 
スキャルピングは資金効率が良く、次の取引に移りやすい手法です。
 
スイングトレードのように数日間ポジションを保有したままにしておくと、利益を出すのに時間がかかるため、資金効率が落ちてしまいます。スキャルピングの場合は利益を得た直後に、得た利益を追加して取引をしていくため、取引額が少しずつ大きくなっていきます。
 
また、長期的に保有しているポジションがある場合、追加でポジションを建てるには証拠金も追加で必要です。スキャルピングの場合は都度ポジションを決済するため、証拠金も少なくて済みます。
 

FXスキャルピングのメリット4:取引経験を積める

 
スキャルピングをおこなうと、多くの取引経験が積めます。
 
スキャルピングは何度も取引を繰り返すため、取引の経験値が早く貯まっていきます。
 
FXで利益を得るにはチャート分析や、市況の動向などを理解し、為替の変動にどうつながっていくのか予測しなければなりません。経験値が多くなればなるほど、為替変動につながる要因の理解が早くなるため成功率も上がっていきます。
 
また、スキャルピングは短期間で集中して取引をおこなう手法であるため、他の取引よりも分析しやすい点もメリットです。
 

FXスキャルピングのデメリット

 
FXのスキャルピングにはさまざまなメリットがあるものの、デメリットもあります。
 
スキャルピングの主なデメリットは、次のとおりです。
 

・簡単に利益が出る取引手法ではない
・取引コストが大きくなる
・取引環境に大きな影響を受ける

 
スキャルピングをおこなうときには、デメリットも理解してリスクを最小限に抑えることが大切です。
 

FXスキャルピングのデメリット1:簡単に利益が出る取引手法ではない

 
スキャルピングは、簡単に利益が出る取引手法ではありません。
 
スキャルピングは小さい利益をコツコツ積み上げる手法であるため、少ない利益であれば簡単に得られると考える人がいます。しかし、スキャルピングも他の取引手法と同じく、分析して取引しなければ利益は得られません。
 
また、スキャルピングでは瞬時に判断できる力や、ツールを的確に素早く操作する力も要求されます。シンプルな手法のようで意外と要求される力量は高いため、スキャルピングで簡単に利益が得られるという考えは改めたほうがよいかもしれません。
 

FXスキャルピングのデメリット2:取引コストが大きくなる

 
スキャルピングは、取引コストが大きくなります。
 
1通貨ペアを決済するごとに、FXでは取引コストがかかります。スキャルピングは短期間で何度も取引をおこなうため、取引コストも大きくなってしまうことに注意しましょう。
 
スキャルピングをメインにFX取引をおこないたい場合、スキャルピングしても取引コストが大きくならない証券会社でFX口座を開設することが大切です。例えば、スプレッドの差は小さいか、取引手数料はかからないかなどを確認しておく必要があります。
 
スキャルピングではスプレッドを上回らないと利益が出ないため、スプレッドの差についてはよく確認しておきましょう。
 

FXスキャルピングのデメリット3:取引環境に大きな影響を受ける

 
スキャルピングは、取引環境に大きな影響を受けてしまいます。
 
為替相場は常に変動しており、インターネット回線が悪いと発注した金額で約定しない場合もあります。
 
0.001秒単位のごくわずかな通信スピードが取引内容に影響してしまうため、注意しなければなりません。スキャルピングは小さな利益を得るのが目的であるため、注文した約定が少しずれただけでも利益が出なくなってしまうおそれがあります。
 
インターネット環境に問題がないのであれば、約定力の高い証券会社で取引をしましょう。公式ホームページなどを見れば各証券会社の約定力の高さが調べられます。
 

FXスキャルピングで利益を出すためのコツ

 
スキャルピングは簡単に利益を出せる取引手法ではないため、利益を出すコツを知っておく必要があります。
 
スキャルピングで利益を出すためのコツは、次のとおりです。
 

・エントリーするのは根拠があるときだけにする
・損切りのマイルールを決める
・メジャー通貨ペアから始める
・取引記録をつけて結果を振り返る
・デモトレードを活用する

 
スキャルピングで利益を出すコツは、他のFX取引で利益を出すときにも役立つため、どのようなコツがあるのか理解しておきましょう。
 

FXスキャルピングで利益を出すコツ1:エントリーするのは根拠があるときだけにする

 
エントリーするのは、利益が出せる根拠のあるときだけにしましょう。
 
一般社団法人金融先物取引業協会がおこなった調査によると、FXで損失を出してしまった人のうち、37.7%が根拠なくトレードを開始してしまったことを理由にしています。37.7%という数字は、損切りできなかったという理由(56.5%)に続く第2位にあたります。
 
利益の出る根拠がわからない場合は、分析力が不足している状態です。根拠を見いだせないときには、分析から学び直すようにしましょう。
 

FXスキャルピングで利益を出すコツ2:損切りのマイルールを決める

 
スキャルピングをおこなう前には、損切りのマイルールを決めておきましょう。
 
スキャルピングでは、小さな損失が積み重なっていくケースもあります。小さな損失が積み重なっていく主な原因は、取引を中止するタイミングがわからないことです。
 
為替変動が予測できない場合は損切りのルールを作り、一定条件を満たしたら取引を中止することが大切です。仕切り直す機会を作り、次の取引までに今回失敗した理由などを洗い出しておきましょう。
 
また、損切りするタイミングは取引を重ね、自分にあったルールを設定することが大切です。「ある程度連続して損失が発生したら取引を中断する」、「一定の金額の損失が発生したら取引を中断する」などです。
 
きちんと損切りのマイルールを設定しておけば、対処できる範囲での損失に収めることが可能となります。
 

FXスキャルピングで利益を出すコツ3:メジャー通貨ペアから始める

 
スキャルピング初心者は、メジャー通貨ペアから取引を始めましょう。
 
メジャー通貨とは、FXで多く取引されている通貨であり、代表例は以下のとおりです。
 

・米ドル(USD)
・ユーロ(EUR)
・円(JPY)
・英ポンド(GBP) など

 
上記の通貨をペアにした取引は多いため、為替相場も分析しやすい傾向にあります。また、メジャー通貨ペアはスプレッド差が小さく設定されているため、スキャルピングとも相性が良いです。
 
一方、マイナー通貨は流動性リスクや為替変動リスクが高く、スキャルピング初心者には向いていません。思わぬ大損害を受けてしまうおそれがあるため、スキャルピング初心者はまずメジャー通貨ペアで取引を開始しましょう。
 

FXスキャルピングで利益を出すコツ4:取引記録をつけて結果を振り返る

 
スキャルピングの取引が終わったら、取引記録を残して結果を振り返るようにしましょう。
 
スキャルピングは他の取引手法と同様に、為替相場の変動を予測しなければなりません。為替相場の変動を予測できなかった場合、なぜ予測できなかったのか、なぜ予想に反する動きをしたのかを分析する必要があります。
 
スキャルピングをおこなえば取引回数が多くなるため、取引記録も多く残せます。取引記録を確認しながら成功した理由、失敗した理由を分析していくことで、次の取引に役立てることができます。
 

FXスキャルピングで利益を出すコツ5:デモトレードを活用する

 
スキャルピングをおこなう前には、デモトレードで取引の練習をしておきましょう。
 
デモトレードでは実際の取引を体験できるため、損失を負うことなく取引経験を積むことが可能です。
 
また、スキャルピングはツールを素早く的確に操作しなければなりませんが、デモトレードではツールの操作性も確認できます。デモトレードをおこない利用しやすいツールだと感じた場合は、デモトレードをおこなった証券会社で口座開設するのもよいでしょう。
 

FXスキャルピングに向いている人の特徴

 
FXのスキャルピングには、向いている人と向いていない人がいます。
 
スキャルピングに向いているのは、次の特徴がある人です。
 

・トレード時間を長く確保できない人
・集中力があって機械的な作業ができる人
・コツコツと利益を積み上げていける人

 
スキャルピングで取引する前に、自分がスキャルピングにあっているかどうか確認しておきましょう。
 

FXスキャルピングに向いている人の特徴1:トレード時間を長く確保できない人

 
トレードをおこなう時間が長く確保できない人は、スキャルピングがあっています。
 
デイトレードやスイングトレードをする場合、数時間~数日、数週間の時間が必要になります。もちろん、ずっとチャートに張り付いている必要はありませんが、ある程度は確認しなければなりません。
 
しかし、人によっては忙しくてチャートを確認するためのまとまった時間が取れないということもあるはずです。長く時間が確保できないという人はスキャルピングで短時間、集中して取引をするとよいでしょう。
 
スキャルピングであれば、数分~数十分でも取引が可能です。
 

FXスキャルピングに向いている人の特徴2:集中力があって機械的な作業ができる人

 
集中力があって機械的な作業が苦にならない人は、スキャルピングがあっています。
 
スキャルピングは、短時間で何度も取引をおこなうため、集中力を要します。1分ごとに取引をするのであれば、毎分ローソク足が形成されていくため、かなり集中して取引しなければなりません。
 
また、スキャルピングで取引をするには、短い期間でポジション建て、決済をおこなわなければならないため、機械的な作業をする必要があります。1回の取引期間は短いものの、続けて取引をするため、2時間程度は常に集中して機械的な作業をすることになると考えておきましょう。
 

FXスキャルピングに向いている人の特徴3:コツコツと利益を積み上げていける人

 
コツコツと利益を積み上げるのが好きな人は、スキャルピングがあっています。
 
スキャルピングは小さい利益を得ることを目的とするため、反対に大きな利益を瞬時に得るのが困難です。そのため、コツコツ利益を積み上げていける人に向いています。
 
また、損失を出したときに一気に取り返そうと考える人は、スキャルピングにはあっていません。損失を出しても、損失をコツコツと返していこうと考えられる人がスキャルピングにあっている人です。
 

FXスキャルピングに向いていない人の特徴

 
FXのスキャルピングに向いている人もいれば、向いていない人もいます。FX取引をする際スキャルピングを検討している場合は、自分がスキャルピングに向いていない人の特徴に当てはまっていないか確認しておくことが大切です。
 
FXのスキャルピングに向いていない人の特徴は、次のとおりです。
 

・安定した通信環境で取引ができない人
・トレード経験や分析力が足りない人
・自己資金が少ない人

 
上記のいずれかに当てはまっている場合は、状況を改善してからスキャルピングを開始していきましょう。
 

FXスキャルピングに向いていない人の特徴1:安定した通信環境で取引ができない人

 
安定した通信環境でFX取引ができない人は、スキャルピングをするのはやめておきましょう。
 
スキャルピングは小さい利益を得るタイミングで決済するため、少しでも約定する金額にズレが生じると利益が出なくなります。安定した通信環境ではないところでスキャルピングすると、予想もしていない金額で約定してしまうことがあります。
 
また、スキャルピングでは何度も取引をするため、毎回安定した通信環境が必要となります。スキャルピングは安定した通信環境でないと予想どおりの利益が得られないため、不安定な通信環境の人はスキャルピング以外の方法で取引しましょう。
 

FXスキャルピングに向いていない人の特徴2:トレード経験や分析力が足りない人

 
FXのトレード経験や分析力が足りていない人は、デモトレードを活用してからスキャルピングを開始しましょう。
 
スキャルピングだけでなくFXの取引手法全般にいえることですが、トレード経験や分析力が足りない人は「FX取引で成功する確率の低い人」です。
 
直感で取引をして成功することもありますが、それはただ単に運が良かっただけといえます。長期的に利益を得るためには直感に頼ることなく、客観的な根拠が必要です。
 
直感でFXをしていると感じた場合には、取引を中止し、「デモトレードを活用」したり「分析」をし直してみたりすることが大切です。
 

FXスキャルピングに向いていない人の特徴3:自己資金が少ない人

 
自己資金が少ない人は、スキャルピングにあまり向いていません。
 
スキャルピングを少ない通貨単位でおこなった場合、ほとんど利益が出ません。スプレッドもあるため、利益が出てもかなり少ない金額になってしまいます。
 
そのため、スキャルピングでそれなりに利益を出したい場合は、多額の自己資金を用意し、相当な量の通貨単位で取引しなければなりません。
 
しかし、FX初心者が多額の自己資金で取引するのは危険であるため、スキャルピングを始めるときには、ある程度の経験を積んでおいたほうがよいでしょう。
 

FXスキャルピングを始める手順

 
FXでスキャルピングを始めるときには、まずFX口座を開設しなければなりません。
 
FX口座を開設し、スキャルピングを始めるまでの流れは次のとおりです。
 

・どの証券会社で口座を開設するか決める
・口座開設手続きをおこなって審査を受ける
・口座に証拠金を入金する

 
ここからは、FX口座を開設するための準備からスキャルピング開始までの手順を解説します。
 

FXスキャルピングを始める手順1:どの証券会社で口座を開設するか決める

 
スキャルピングを始めるときには、まずどの証券会社で口座を開設するか決めます。
 
証券会社によって取引にかかるコストや取引条件が異なるため、次のポイントを重点的に比較しましょう。
 

・スプレッドが狭い
・約定力が高い
・ツールが使いやすい

 
上記の項目はどれもスキャルピングするのに重要な条件であるため、比較して口座を開設する証券会社を選びます。
 
なお、スプレッドとは通貨の買値と売値の差で、取引を決済するごとに払う取引コストです。
 
また、約定力とは、証券会社がきちんと取引を成立させられる力です。為替変動は常に起きているため、注文した瞬間に価格が変わってしまうリスクもあります。
 
しかし、約定力の高い証券会社は、注文した価格と成立価格に差が起きにくくなります。
 

FXスキャルピングを始める手順2:口座開設手続きをおこなって審査を受ける

 
どの証券会社で口座を開設するか決めたら、口座開設の手続きに入ります。
 
FXの口座は、証券会社の公式ホームページから開設の申し込みが可能です。口座開設のページで氏名や住所、生年月日などの必要項目を入力し、マイナンバーと本人確認書類を提出します。
 
マイナンバーと本人確認書類の提出が終わったら、証券会社はFX口座開設のための審査を開始します。
 
審査期間は証券会社によって異なりますが、審査が早い証券会社であれば即日の口座開設が可能です。
 

FXスキャルピングを始める手順3:口座に証拠金を入金する

 
口座が開設できたら、口座に証拠金を入金します。
 
FXをおこなうには、取引額に応じた証拠金を口座に入金しなければなりません。
 
FXでは最大レバレッジが25倍までと決められているため、取引額の25分の1の証拠金を入金しなければFXができないというわけです。例えば、100万円分の取引をする場合は、最低4万円以上入金する必要があります。
 
ただし、証拠金が少なすぎるとリスクが高まるため、十分な金額を入金しておきましょう。入金する証拠金が最低限の金額だとすぐにロスカットになってしまいます。
 
なお、レバレッジとは、借入金などを利用することで、自己資金よりも大きな取引をすることです。証拠金を入れることで、証券会社は自己資金よりも大きな金額での取引をおこなわせてくれます。
 
また、ロスカットとは、取引の含み損が証券会社の規定以上になった場合、証券会社が強制的にポジションを決済することです。ロスカットは取引額に対する証拠金が少ないほど起きやすくなります。
 

FXスキャルピングについてよくある質問

 
スキャルピングで取引しようと考えているけれど、スキャルピングについて悩みや疑問があり、なかなか取引を開始できない人もいるのではないでしょうか。
 
スキャルピングについてよくある悩みや疑問は、次のとおりです。
 

・なぜスキャルピングを禁止している会社があるのですか?
・スキャルピングは1日何回取引するのですか?
・スキャルピングは難しいですか?

 
スキャルピングについてどのような悩みや疑問が発生しやすいのか理解し、自分も同じ悩みを持たないように事前にそれぞれの内容を確認しておきましょう。
 

FXスキャルピングについてよくある質問1:なぜスキャルピングを禁止している会社があるのですか?

 
スキャルピングを禁止している理由は、証券会社の損失リスクを軽減するためです。
 
スキャルピングをおこなうと、証券会社の決済が間に合わなくなる確率が高まります。証券会社はFXでの損失を回避するために、トレーダーが保有したポジションよりも有利な条件で証券会社もFX取引をおこないます。
 
しかし、スキャルピングは何度も素早く取引するため、証券会社の取引が間に合いません。取引に間に合わないと、証券会社もFXで損失を負ってしまう可能性があるため、スキャルピングを禁止している会社があるのです。
 

FXスキャルピングについてよくある質問2:スキャルピングは1日何回取引するのですか?

 
スキャルピングで1日何回取引するかは、トレーダーによります。
 
スキャルピングで大きな利益を得るためには、多額の自己資金を利用して何度も取引しなければなりません。利益が出た取引と損失が出た取引を繰り返して、利益が出るまで何度も取引する必要があります。
 
そのため、1日に何回取引するかはトレーダーによって異なります。
 

FXスキャルピングについてよくある質問3:スキャルピングは難しいですか?

 
スキャルピングは難しいと考えておいたほうがよいでしょう。
 
スキャルピングは為替相場の変動を予測する必要がある上に、短時間の取引で何度も売買の判断を下す必要があります。
 
デイトレードやスイングトレードであれば予測や分析は必要であるものの、短時間で集中して取引を続ける必要はありません。そのため、スキャルピングのほうが高度で難しい取引といえます。
 

FXスキャルピングまとめ

 
スキャルピングは、FX取引の手法の1つです。
 
スキャルピングは短時間に何度も取引をおこない、少ない利益をコツコツ積み上げていく手法です。
 
短時間で何度も取引するため、トレードに時間を割けない人にあっています。
 
しかし、スキャルピングは、誰でも利益を出せる取引ではありません。スキャルピングを開始するときには、利益を出せるコツを押さえておく必要があります。
 
また、スキャルピングに向いている人と、向いていない人もいるため、それぞれの人の特徴を知っておくことも重要です。
 
スキャルピングについての知識を得ておき、リスクを最小限に抑えて利益を上げていきましょう。
 

出典

一般社団法人金融先物取引業協会 「外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査」の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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