更新日: 2024.07.01 その他資産運用

ポイント投資におすすめの証券会社を徹底比較! メリット・デメリットや注意点も解説【2024年7月版】

ポイント投資におすすめの証券会社を徹底比較! メリット・デメリットや注意点も解説【2024年7月版】
「ポイント投資は意味ないという意見を見聞きし、投資をはじめる前にちゅうちょしている」「ポイント投資は利益を得られるのか気になる」など、このようなお悩みを抱えたことはありませんか? 「ポイント投資は意味ない」といった口コミを見聞きし、ポイント投資をはじめる前におすすめの証券会社について知りたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

ポイント投資は、利用先の証券会社によって「Pontaポイント」「Tポイント」「Vポイント」などを活用できます。投資の損失やリスク面が気になる方でも、保有ポイントから手軽に投資をはじめられます。

本記事では、「ポイント投資」におすすめの証券会社、ポイント投資の概要、ポイント投資のメリットやデメリット、ポイント投資の注意点などについてご紹介します。本記事を参考にして、ポイント投資を検討しましょう。

FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

ポイント投資におすすめの証券会社【5選】

ポイント投資におすすめの証券会社5社は以下のとおりです。

(1)SBI証券
(2)楽天証券
(3)マネックス証券
(4)松井証券
(5)PayPay証券

これより紹介する各証券会社の詳細を参考にして、自分に合った証券会社でポイント投資をはじめましょう。

ポイント投資におすすめの証券会社(1)SBI証券

SBI証券は、「Tポイント」「Pontaポイント」「Vポイント」など、利用可能なポイントが豊富な証券会社です。ポイント投資以外のサービスを含めてSBI証券で取引することで、6種類のポイントを獲得できます。

また、NISAにも対応していて、長期的な資産形成にも活用できます。複数のポイントを保有していて、ポイント投資をはじめてみたい方におすすめです。
SBI証券のポイント投資に関する詳細は図表1のとおりです。

図表1

利用可能なポイント Tポイント
Pontaポイント
Vポイント
獲得できるポイント Tポイント
Pontaポイント
Vポイント
dポイント
JALのマイル
PayPayポイント
ポイント利用単位 1ポイント=1円
ポイントの利用可能な上限数 上限や下限なし
ポイント投資が可能な金融商品 国内株式
投信積立
投資信託
ポイント投資におけるNISA対応の有無
クレジットカード利用の有無(クレカ積立)
特徴 ・投資に利用可能なポイントの種類が豊富
・NISAやクレカ積立にも対応している
おすすめな人 ポイント投資でNISAをはじめたい人

株式会社SBI証券 公式サイトを基に筆者作成

ポイント投資におすすめの証券会社(2)楽天証券

楽天証券は、「楽天ポイント」を日常的に活用している方におすすめの証券会社です。楽天証券では、楽天ポイントのみに対応しているため、楽天市場や楽天トラベルなどの関連サービスを利用している方は、貯めた楽天ポイントを使用して投資できます。

また、FX取引のバイナリーオプションを楽天ポイントで利用できます。「株式」「NISA」「FX(バイナリーオプション)」など、幅広い投資をポイントではじめたい人におすすめです。
楽天証券のポイント投資に関する詳細は図表2のとおりです。

図表2

利用可能なポイント 楽天ポイント
獲得できるポイント 楽天ポイント
楽天証券ポイント
ポイント利用単位 1ポイント=1円
ポイント投資が可能な金融商品 国内株式(現物)
米国株式(現物・円貨)
投資信託
バイナリーオプション
ポイント投資におけるNISA対応の有無 〇○
クレジットカード利用の有無(クレカ積立)
特徴 「米国株式」「FX(バイナリーオプション)」など、幅広い投資商品にポイントを活用できる
おすすめな人 「株式」「NISA」「FX(バイナリーオプション)」など、幅広い投資をポイントではじめたい人

楽天証券株式会社 公式サイトを基に筆者作成

ポイント投資におすすめの証券会社(3)マネックス証券

マネックス証券は、「国内株式」「投資信託」の取引でポイント投資できる証券会社です。マネックス証券の利用時に獲得できるマネックスポイントを活用することで、ポイント投資をはじめられます。

また、マネックスポイントは「Amazonギフトカード」「WAONポイント」「ANA/JALマイル」など、幅広い種類のポイントに交換できます。マネックス証券の取引を利用していて、マネックスポイントを保有している人におすすめです。
マネックス証券のポイント投資に関する詳細は図表3のとおりです。

図表3

利用可能なポイント マネックスポイント
獲得できるポイント マネックスポイント
Amazonギフトカード
dポイント
Tポイント
Pontaポイント
nanacoポイント
WAONポイント
ANAマイル
JALマイル
ポイント利用単位 1ポイント=1円
ポイント投資が可能な金融商品 国内株式
投資信託
ポイント投資におけるNISA対応の有無 ×✕
クレジットカード利用の有無(クレカ積立)
特徴 マネックスポイントを幅広い種類のポイントに交換できる
おすすめな人 マネックスポイントを保有している人

マネックス証券株式会社 公式サイト基に筆者作成

ポイント投資におすすめの証券会社(4)松井証券

松井証券は、利用時に獲得できる松井証券ポイントを使用して投資できる証券会社です。「ひふみプラス」「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」など、投資信託の金融商品を保有ポイントで投資できます。

また、投資信託は、月1回自動で買い付けするシステムを導入しているため、松井証券ポイントにおける有効期限の失効が気になる方でも保有ポイントを活用できます。保有ポイントの失効が気になる方は、松井証券のポイント投資がおすすめです。
松井証券のポイント投資に関する詳細は図表4のとおりです。

図表4

利用可能なポイント 松井証券ポイント
獲得できるポイント 松井証券ポイント
PayPayポイント
dポイント
Amazonギフトカード
ポイント利用単位 1ポイント=1円(100ポイント以上の購入が必要)
ポイント投資が可能な金融商品 次の投資信託で積立設定したい投資信託を1銘柄選択し、保有ポイントで自動自働購入する
・ひふみプラス
・eMAXIS Slim先進国株式インデックス
・eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
ポイント投資におけるNISA対応の有無 ×✕
クレジットカード利用の有無(クレカ積立) ×✕
特徴 ・保有している松井証券ポイントで、投資信託を自動で買い付けできる
・松井証券ポイントをPayPayポイントに交換できる
おすすめな人 ・保有ポイントの失効が気になる人
・自動買い付けの投資信託をポイント投資ではじめたい人

松井証券株式会社 公式サイトを基に筆者作成

ポイント投資におすすめの証券会社(5)PayPay証券

PayPay証券は、470銘柄以上の金融商品にポイント投資できる証券会社です。PayPayポイントで投資し、得られた利益はPayPayマネーで受け取れます。

また、PayPayマネーの有効期限は無期限なため、ショッピングで支払いたいタイミングでも活用できます。PayPayポイントを保有している方は、PayPay証券がおすすめです。
PayPay証券のポイント投資に関する詳細は図表5のとおりです。

図表5

利用可能なポイント PayPayポイント
獲得できるポイント PayPayポイント
ポイント利用単位 1ポイント=1円(100ポイント以上の購入が必要)
ポイント投資が可能な金融商品 株式投資
投資信託
ポイント投資におけるNISA対応の有無 ×✕
クレジットカード積立の有無(クレカ積立)
特徴 ・PayPayマネーで利益を獲得できる
・4750銘柄以上の金融商品にポイント投資できる
おすすめな人 PayPayポイントを保有している人

PayPay証券株式会社 公式サイトを基に筆者作成

【PR】日本財託グループセミナー

【PR】日本財託セミナー

ポイント投資とは?

ここまでポイント投資におすすめの証券会社を紹介してきましたが、そもそもポイント投資とは何なのでしょうか?

ポイント投資とは、カード払いやスマホ決済などで獲得したポイントで投資することです。多くの証券会社は、1ポイント1円で金融商品を購入できます。通常の投資と同じように証券会社で口座を開設し、金融商品をポイントで購入することで取引できます。

また、ポイント投資と通常の投資の違いは、ポイントを使用する点です。ポイント投資は買い物などの獲得ポイントで投資できるため、投資未経験者でも手軽に投資できます。

他には、利用先の証券会社によって、ポイントと現金の併用が可能です。保有しているポイントを有効活用し、取引で発生する経済的な負担を軽減しましょう。

ポイント投資のメリット

ポイント投資のメリットとして、以下の5点が挙げられます。

(1)保有ポイントで投資をはじめられる
(2)少額から投資できる
(3)有効期限が近いポイントで投資できる
(4)ポイント投資でNISAを利用できる証券会社がある
(5)少額投資でも銘柄によって株主優待を受けられる

ポイント投資は、保有しているポイントで手軽に投資をはじめられる取引方法です。また、1ポイント1円として、少額で投資をはじめられます。他には、「有効期限が近いポイントで投資できる」「ポイント投資でNISAを利用できる証券会社がある」などのメリットがあります。
詳しく解説します。

ポイント投資のメリット(1)保有ポイントで投資をはじめられる

ポイント投資は、保有しているポイントで手軽に投資をはじめられます。これまでの獲得ポイントを投資に活用することで、自己資金なしでも取引を経験できます。具体的には、図表6のとおり利用先の証券会社によって、活用できるポイントの種類が異なります。

図表6

証券会社 ポイント投資に活用できるポイントの種類
SBI証券 Tポイント
Pontaポイント
Vポイント
楽天証券 楽天ポイント
マネックス証券 マネックスポイント
松井証券 松井証券ポイント
PayPay証券 PayPayポイント

筆者作成

例えば、SBI証券は「Tポイント」「Pontaポイント」「Vポイント」など、利用できるポイントの種類が豊富です。現金を使わない投資をはじめてみたい人は、ポイント投資を検討しましょう。

ポイント投資のメリット(2)少額から投資できる

ポイント投資は、少額から投資できる方法です。一般的には、1ポイント1円として、投資をはじめられます。具体的には、図表7における利用先の証券会社によって、ポイント投資の利用が可能な下限額が異なります。

図表7

証券会社 ポイント投資で利用可能な下限額
SBI証券 下限額数はなし
楽天証券 下限額数はなし
マネックス証券 下限額数はなし
松井証券 100ポイント以上
PayPay証券 100ポイント以上

筆者作成

例えば、「SBI証券」「楽天証券」「マネックス証券」はポイント投資で利用可能な下限額がないため、少額のポイントで投資できます。証券会社ごとのポイント投資で利用可能な下限額をチェックし、少額からポイント投資をはじめましょう。

ポイント投資のメリット(3)有効期限が近いポイントで投資できる

ポイント投資は、有効期限が近いポイントで投資できます。ポイントの失効前に投資商品を買い付けることで、保有ポイントを活用できるためです。

一例として、松井証券は月1回の頻度で、自動的に保有ポイントで買い付けできる「自動積立」を設定できます。保有ポイントが失効する前に投資信託を積み立てできるため、ポイントが失効する心配がありません。ポイント投資を活用することで、有効期限が近いポイントを利用しましょう。

ポイント投資のメリット(4)ポイント投資でNISAを利用できる証券会社がある

ポイント投資で、NISAを利用できる証券会社があります。NISAは株式や投資信託などの金融商品に投資した場合に、投資で得た利益や配当金にかかる約20%の税金が非課税になる制度です。具体的には、NISA口座を開設し、NISA口座内で毎年一定金額の範囲内で金融商品を購入することで、得られる利益が非課税となります。

また、金融庁の公式ホームページにて、次のようにNISAについて記載しています。

「通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。
NISAは、『NISA口座(非課税口座)』内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。
イギリスのISA(Individual Savings Account=個人貯蓄口座)をモデルにした日本版ISAとして、NISA(ニーサ・Nippon Individual Savings Account)という愛称がついています。」
(金融庁「NISAとは?」より引用)

ポイント投資でNISAを利用したい人は、対応している証券会社を選びましょう。

ポイント投資のメリット(5)少額投資でも銘柄によって株主優待を受けられる

ポイント投資は、少額投資でも銘柄によって株主優待を受けられます。ポイント投資は少額の積立投資を続けながら、配当金や分配金を受け取れるためです。

また、株式投資の配当金や投資信託での分配金は、保有数が1株や1口単位でも受け取れます。買い付けする銘柄によっては、1株だけの購入でも株主優待を受けられる場合があります。少額のポイント投資を利用する際には、株主優待の有無についてもチェックしましょう。

ポイント投資のデメリット

ポイント投資のデメリットとして、以下の4点が挙げられます。

(1)損失が発生するリスクがある
(2)ポイント投資で手数料がかかる
(3)証券口座の開設が必要
(4)買い付け可能な銘柄や金融商品が少ない

ポイント投資は、損失が発生する可能性がある点について留意しましょう。また、ポイント投資は手数料がかかります。他には、ポイント投資は、利用先の証券会社で口座開設が必要です。
詳しく解説します。

ポイント投資のデメリット(1)損失が発生するリスクがある

ポイント投資に限ったことではありませんが、投資においては、損失が発生する可能性がある点について留意しましょう。保有している金融商品の価値が下がり、損失が発生するリスクがあるためです。

例えば、ポイント投資を開始後に、投資した株の価値が下がることで損失が発生するケースがあります。ポイント投資は手軽にはじめられますが、必ず利益が得られるとは限らない点について留意しましょう。

ポイント投資のデメリット(2)ポイント投資で手数料がかかる

ポイント投資は手数料がかかる点もデメリットとして挙げられます。株取引と同じように取引全体に手数料が発生するためです。具体的には、図表8のとおり、証券会社によって利用時に設定されている手数料が発生します。

図表8

証券会社 ポイント投資でかかる手数料
SBI証券 S株:無料
株式:0円~1070円
投資信託:無料
投信積立:情報なし
楽天証券 国内株式(現物):0円~3300円
米国株式(現物・円貨):約定代金の0.495%
投資信託:0円(買付手数料)
バイナリーオプション:0円
マネックス証券 国内株式:0円~
投資信託:0円(申込手数料)
松井証券 0円(投資信託の購入手数料)
PayPay証券 株式投資(日本株):基準価格に0.5%を乗じた価格
株式投資(米国株):基準価格に0.5%~0.7%を乗じた価格
投資信託:0円(買付手数料)

筆者作成

図表8のように、利用先の証券会社によって決められている手数料が異なります。少額のポイント投資からはじめる場合は、手数料分の費用がかかるため獲得できる利益が少なくなります。ポイント投資は手軽にはじめられる分、手数料が発生する点について注意しましょう。

ポイント投資のデメリット(3)証券口座の開設が必要

ポイント投資は、利用先の証券会社で口座開設が必要となります。SBI証券や楽天証券などの証券会社では、利用前に口座開設を求められるためです。具体的には、次の証券会社において、ポイント投資の利用時に口座開設が必要な点を公式サイト上で記載しています。

・SBI証券
・楽天証券
・マネックス証券
・松井証券
・PayPay証券

また、開設可能な口座として、図表9があります。

図表9

証券会社で開設できる口座の種類 口座の概要
一般口座 未上場企業を含めた幅広い株式に投資できる
特定口座 上場企業のみ投資できる
未上場企業の株式には投資できない

筆者作成

特定口座は上場企業の株式を取引できる口座です。未上場企業の株式には投資できません。

一方で、一般口座は未上場企業を含めた幅広い株式に投資できます。上場企業のみに投資したい人は、特定口座を開設しましょう。

また、特定口座は、金融機関によって確定申告を代行してもらえます。一般口座で必要となる確定申告の手続きを省けるため、負担を軽減できます。2種類の開設口座におけるメリットやデメリットについてチェックした上で、自分に合った口座を開設しましょう。

ポイント投資のデメリット(4)買い付け可能な銘柄や金融商品が少ない

ポイント投資は、買い付け可能な銘柄や金融商品が少ない点もデメリットです。「NISA」や「米国株式」などの金融商品は、ポイント投資で購入できないケースがあるためです。例えば、図表10のとおり、証券会社によってポイント投資で買い付け可能な銘柄や金融商品が異なります。

図表10

証券会社 買い付け可能な銘柄や金融商品
SBI証券 国内株式
投信積立
投資信託
楽天証券 国内株式(現物)
米国株式(現物・円貨)
投資信託
バイナリーオプション
マネックス証券 国内株式
投資信託
松井証券 次の投資信託で積立設定したい投資信託を1銘柄選択し、保有ポイントで自動自働購入する:
・ひふみプラス
・eMAXIS Slim先進国株式インデックス
・eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
PayPay証券 株式投資
投資信託

筆者作成

松井証券は、「ひふみプラス」「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」など、買い付けできる投資信託の銘柄が限定されています。また、PayPay証券のポイント投資を利用する場合は、470銘柄の種類の中から購入できます。それぞれの証券会社で取り扱っている金融商品の違いについて、利用前にチェックしましょう。

ポイント投資の注意点

ポイント投資の注意点として、以下の3点が挙げられます。

・利用可能なポイント上限数を設定している場合がある
・ポイント投資で得た利益は確定申告が必要
・運営会社側のルール変更や破綻の可能性がある

ポイント投資先の証券会社によっては、利用可能なポイント上限数が設けられている点について留意しましょう。また、ポイント投資で得た利益については、確定申告が必要です。他には、運営会社が破綻し、地道に積み上げたポイント資産を失うリスクがあります。
詳しく解説します。

ポイント投資の注意点1:利用可能なポイント上限数を設定している場合がある

ポイント投資先の証券会社によっては、利用可能なポイントに上限数が設けられている場合があります。具体的には、図表11のとおり、証券会社によって利用可能なポイントの上限数が異なります。

図表11

証券会社 利用可能なポイント上限数
SBI証券 上限数や下限数なし
楽天証券 会員ランクに応じてポイント上限数が異なる
マネックス証券 500万ポイント
松井証券 要問い合わせ
PayPay証券 要問い合わせ

例えば、楽天証券は「ダイヤモンド会員の方」「ダイヤモンド会員以外の方」など、会員ランクに応じてポイント上限数が設定されています。他には、SBI証券なら、利用ポイント数の上限数や下限数に制限がありません。利用可能なポイント数についてチェックし、自分に合った証券会社を利用しましょう。

ポイント投資の注意点2:ポイント投資で得た利益は確定申告が必要

ポイント投資で得た利益については、他の投資と同様に確定申告が必要な点ついて留意しましょう。ポイント投資は、値引きなどのサービスに該当しないためです。具体的には、国税庁の公式サイトにおいて、ポイント投資で得た利益は確定申告が必要な点が記載されています。

「証券会社等においてポイントを使用して株式等を購入した場合、一般的には、その株式等の取得価額(取得費等)はポイント使用前の支払金額(ポイント使用相当額を含めた支払金額)を基に計算するとともに、ポイント使用相当額は一時所得の総収入金額に算入します。」
(国税庁「No.1907 個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い」より引用)

ポイント投資で得た利益は、確定申告が必要な点について留意しましょう。

ポイント投資の注意点3:運営会社側のルール変更や破綻の可能性がある

運営会社側で、取引ルールが変更される可能性がある点についても注意しましょう。「ポイントの反映までに時間がかかる」「ポイントの引き出しに手数料が発生する」など、改定後に利用者の負担が増えるケースがあるためです。

他には、運営会社が破綻し、地道に積み上げたポイント資産を失うリスクもあります。実際の投資では、証券会社は「顧客から預かった資産」と「証券会社自身の資産」を別々に管理しています。

ただし、万が一証券会社が破綻した場合でも、資産の返還を求めることが可能です。証券会社の取引ルールの変更や破綻リスクをこまめにチェックしながら、ポイント投資に取り組みましょう。

ポイント投資とポイント運用の違い

ポイント投資とポイント運用の違いとして、図表12の点が挙げられます。

図表12

ポイント投資 ポイント運用
サービス概要 ・保有ポイントで投資信託や株などを購入して取引する
・投資する金融商品を選べる
・連動する投資信託や株、金融市場などの値動きに応じて連動してポイントが変動が増減し、疑似の投資の疑似体験ができる
・サービス提供会社によってさまざまなコースがある異なる
同左
利益の受け取り方法 現金
ポイント加算
ポイント加算
証券会社の口座開設 必要 不要
各種手数料 「購入時手数料」「出金手数料」がかかる場合がある 不要
分配金・配当金 あり なし
税務申告 必要 不要
非課税優遇制度 NISA
つみたてNISA
なし

筆者作成

ポイント投資は、他の投資方法と同様に損失が発生する可能性のある取引です。また、獲得した利益を現金で受け取れるため、確定申告する必要があります。

さらに、利用先の証券会社によっては、ポイント投資でNISAに対応している場合があります。投資のリスク面をチェックしながら、現金で利益を受け取りたい方はポイント投資を活用しましょう。

ポイント投資に向いている人の特徴

ポイント投資に向いている人の特徴として、以下の3点が挙げられます。

・ポイントを現金化して利益を受け取りたい人
・投資のリスクが気になる人
・投資を経験したい人

投資で得た利益を現金化して受け取りたい人は、ポイント投資を活用しましょう。また、PontaポイントやTポイントなどを活用することで、現金の支払いがなく損失のリスクを抑えながら投資ができます。他には、投資未経験者でも、保有ポイントから手軽に投資をはじめられます。
詳しく解説します。

ポイント投資に向いている人の特徴1:ポイントを現金化して利益を受け取りたい人

投資で得た利益を現金化して受け取りたい人は、ポイント投資を活用しましょう。ポイント投資は、獲得した利益を現金で受け取れます。

一般的には、「ポイント投資」「ポイント運用」の2種類があります。ポイント運用の場合は、獲得ポイントを現金化できません。投資で得た利益を現金化して受け取りたい人は、ポイント投資を活用しましょう。

ポイント投資に向いている人の特徴2:投資のリスクが気になる人

投資のリスクが気になる人は、ポイント投資がおすすめです。PontaポイントやTポイントなどを活用することで、現金の支払いがなく投資できるためです。

ポイント投資以外の投資をはじめるには、まとまった資産を用意する必要があります。一方で、ポイント投資は少額のポイントで投資をはじめられるため、投資のリスクを軽減できます。投資後の損失が気になり、投資をはじめられない方でも、ポイント投資を活用することで取引しやすくなります。

ポイント投資に向いている人の特徴3:投資を経験したい人

投資を経験したい人は、ポイント投資がおすすめです。投資未経験者でも、保有ポイントから手軽に投資をはじめられるためです。

また、ポイント投資は「Pontaポイント」「Tポイント」「楽天ポイント」など、日常のショッピングで獲得できるポイントを手軽に活用できます。これまでの買い物で貯めたポイントを活用し、損失の不安を軽減しつつ投資を経験できます。

【ステップ順に解説】ポイント投資の始め方

ポイント投資の始め方として、以下のステップ順に進めていきます。

1.利用する証券会社を選ぶ
2.利用先の証券会社で口座を開設する
3.金融商品を選び買い付けする

はじめに、利用する証券会社を選びましょう。次に、利用先の証券会社で口座を開設します。口座を開設後に金融商品を選び、ポイントで買い付けしましょう。
詳しく解説します。

ポイント投資の始め方1:利用する証券会社を選ぶ

はじめに、利用する証券会社を選びましょう。ポイント投資をはじめる場合は、口座開設が必要です。

口座を開設するには証券会社に登録し、口座開設を申し込みます。具体的な証券会社として、図表13が挙げられます。

図表13

証券会社 証券会社の特徴
SBI証券 ・投資に利用可能なポイントの種類が豊富
・NISAやクレカ積立にも対応している
楽天証券 ・「米国株式」「FX(バイナリーオプション)」など、幅広い投資商品にポイントを活用できる
マネックス証券 ・マネックスポイントを「Amazonギフトカード」「dポイント」「Tポイント」「Pontaポイント」「nanacoポイント」「ANA/マイルやJALマイル」など、幅広い種類のポイントに交換できる
松井証券 ・保有している松井証券ポイントで、投資信託を自動で買い付けできる
・松井証券ポイントをPayPayポイントに交換できる
PayPay証券 ・PayPayマネーで利益を獲得できる
・4750銘柄以上の金融商品にポイント投資できる

筆者作成

例えば、楽天ポイントを多く保有している方は、SBI証券で口座開設しても、ポイント投資に対応しているポイントを保有していません。そのため、自分が多く保有しているポイントで投資できる証券会社を事前にリサーチすることで、多くのポイントを投資に活用できます。

ポイント投資の始め方2:利用先の証券会社で口座を開設する

次に、利用先の証券会社で口座を開設します。ポイント投資における口座開設のためには、次の必要書類や口座が必要です。

<ポイント投資における口座開設の必要書類や口座>
・マイナンバー(個人番号)確認書類
・「運転免許証」「各種健康保険」「各種年金手帳」「パスポート」などの本人確認書類
・印鑑
・金融機関口座

口座開設の必要書類や金融機関の口座を申し込み前に準備することで、スムーズに証券会社で口座を開設できます。申し込み前に準備を進めていき、スムーズに口座開設の手続きをおこないましょう。

ポイント投資の始め方3:金融商品を選び買い付けする

証券会社で口座を開設後、金融商品を選び、ポイントで買い付けしましょう。利用先の証券会社によっては、購入可能な金融商品の種類が異なります。

図表14

証券会社 ポイント投資で購入可能な金融商品
SBI証券 国内株式
投信積立
投資信託
楽天証券 国内株式(現物)
米国株式(現物・円貨)
投資信託
バイナリーオプション
マネックス証券 国内株式
投資信託
松井証券 次の投資信託で積立設定したい投資信託を1銘柄選択し、保有ポイントで自動自働購入する:
・ひふみプラス
・eMAXIS Slim先進国株式インデックス
・eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
PayPay証券 株式投資
投資信託

筆者作成

SBI証券なら、ポイント投資でNISAをはじめられます。他にも、松井証券では保有しているポイントを使用し、自動システムで投資信託を買い付けできます。それぞれの証券会社が提供している金融商品についても比較し、自分に合った証券会社を選びましょう。

ポイント投資初心者によくある質問

ここではポイント投資初心者によくある質問をご紹介します。抱えている悩みと同じ項目を見つけた際には、参考にしてみてください。

ポイント投資初心者によくある質問1:ポイント投資は意味ないって本当?

ポイント投資は意味がある取引です。ポイント投資することで、利益を得ている実績があるためです。

中には、ポイント投資で100万円の利益を獲得した投資家もいます。全ての投資家が必ず利益を得られるとは限りませんが、ポイント投資で利益を獲得している事例がある点についてもチェックしましょう。

ポイント投資初心者によくある質問2:ポイント投資はもうかる?

ポイント投資はもうかる可能性がある投資方法です。全ての投資家がもうけられるとは限りませんが、ポイント投資を利用することで利益を得ることは可能なためです。

例えば、ポイント投資で100万円の利益を得ている投資家もいます。必ずしも全員が利益を得られるとは言い切れませんが、ポイント投資では少額のポイントで投資ができるため、損失のリスクを最小限に抑えつつ投資することが可能です。

ポイント投資初心者によくある質問3:ポイント投資をはじめるには何が必要?

ポイント投資をはじめるには、証券会社で口座を開設する必要があります。ポイント投資は通常の投資と同じように考えられているため、証券会社での口座開設が必要となっています。

また、利用先の証券会社によって、ポイント投資で利用可能な金融商品の種類や利用可能なポイントの種類が異なります。複数の証券会社を比較検討し、自分に合った証券会社を選びましょう。

自分に合ったサービスでポイント投資をはじめよう

本記事では、ポイント投資におすすめの証券会社、ポイント投資の概要、ポイント投資のメリットやデメリット、ポイント投資の注意点などについてご紹介しました。ポイント投資は、利用先の証券会社によって「Pontaポイント」「Tポイント」「Vポイント」などを活用できます。

また、投資の損失やリスク面が気になる方でも、保有ポイントから手軽に投資をはじめられます。本記事を参考にして、ポイント投資を検討しましょう。

出典

ライターさん募集