積み立て投資、慣れてきたのでスポット購入してみたい① 資金作りと時間分散ができないリスクを知る
配信日: 2017.06.20 更新日: 2019.01.08
そうなると、第二段階に進みたくなるのが人情ですよね。今度はまとまったお金を思い切って投資してみようかという気持ちが出てきます。特に、今まで小口で積み立ててきて、3万円なり5万円なりの収益が実現できれば、次はまとめれば30万円とか50万円の収益を獲得できると夢はふくらんでいきます。
筆者は、積み立て投信を全くやめてしまわないのであれば、スポット(一時)投資も平行してやっていただいて、その違いなどを感じ取っていただくのも面白いと思うのでお勧めしています。その手順についてご紹介していきます。
Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com
資金作りについて
まずはスポット投資をする元手ですね。資金作りですが、ボーナスが支給されたとか、何かまとまったお金が入ったとかいうのでなければ、これまで積み立てた投資の分を元本も併せて一部(例えば3分の1)を回せばいいですね。例えばこれまで毎月分配型の投資信託に投資している方は、「分配金」が毎月証券口座のMRF(銀行でいういわゆる普通預金口座のようなもの)にプールされていて、いつでも動かすことができるので、それを充当するのもいいかと思います。
ただ、スポット投資をするからには、それなりのまとまった収益を期待すると思います。10万円を預け入れて1万円の収益を獲得するというのはかなりハードルが高いので、ここは逆算して考えましょう。つまり1万円の収益を得たいと考えた場合、ざっくり3%程度の収益率を獲得する商品を選ぶことになりますが、その場合は1÷3%≒30万円以上の元手ないと、収益を得たという実感がわかないと思っていただければと思います。それ以下であれば、30万円以上たまるまではコツコツ積み立てた方がいいと思います。そこで焦ってFXで稼ごうなどと考えても、うまくいくケースは極めて稀です。「急がば回れ」ということわざを少し思い起こしていただければと思います。
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分散投資三原則の「時間分散」ができない分、リスクは大きくなる
スポット投信に挑戦してみる前に、筆者が再三にわたりお伝えしている投資における分散三原則(資産・通貨・時間)のうちの時間分散ができない投資パターンであることは認識しておきましょう。すなわちその分、どうしてもリスクが大きくなるということです。リスクというのも何度かご紹介していますが、「危ない」という意味ではなく値動きが大きくなるという意味です。ですから、もしそれこそ底値にあったときに投資信託を購入することができれば、そこから先、相場は上昇基調トレンドに反転することになりますから金額の多寡はあれ、収益は獲得できるということになります。しかし、皆さんが仮に「いやいや、まだまだ上がる」と思って購入したタイミングは実は天井だったとすれば、どうしても損失は確定してしまうということになります。
少なくとも、相場が上向きか下向きかが判断できるようになってから
ここまでをまとめると、スポット購入については、ある程度経験を積んでいただいて、今の相場の流れが上向きなのかそれとも、これから下向きなのかが自分の判断でつかめるようになってから、挑戦してみることをお勧めします。うまくいけば、大きな収益を獲得できます。そしてやってみないと前には進めないと認識してください。経験はどんな勉強よりも自信につながると思います。1日10回腹筋するのと同じ感覚で、日ごろから1週間に10分でも相場の動きについて考える習慣をつけられると理想ですね。