NISAで「損切り」ってどう見極めるべきですか? 株価が下がったなら早く売ったほうがいいと思うのですが、どう判断すべきなのでしょうか…?
配信日: 2024.10.12
しかし、NISAは長期投資向けの制度であるため、短期的な価格変動に一喜一憂すべきではありません。株価が大幅に下がっても損切りをしないほうが良い場合と、逆に損切りをすべき場合とは、それぞれどのような状況なのか、考慮すべきポイントを以下にまとめました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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損切りをしないほうがいい場合
損切りを急がずに株式を保有し続けるほうが有利な状況もあります。NISA口座の特性を理解し、冷静に判断することが重要です。
長期的な成長を期待できる銘柄
株価の一時的な暴落は、多くの場合、外部の要因に影響されます。市場の一時的な混乱や景気後退、地政学的なリスクなどによって株価が下がることがありますが、企業自体の業績が安定していて成長が見込まれるケースでは、あえて損切りを急ぐ必要はありません。
例えば、大手企業や成長が期待される分野に属する企業の株価が下落した場合でも、その企業の財務状況を見極め、長期的な視点で投資を続けることが有効です。NISAの非課税期間に制限はないため、焦らずに株価回復を期待しましょう。
暴落の原因が一時的
株価の急激な下落の原因が一時的であり、特定の企業や業界全体の問題ではない場合、焦って損切りする必要はないかもしれません。
例えば、政治的な不安や自然災害、金融市場全体の不安など、短期間で解消される可能性のある要因による下落であれば、しばらく待てば株価が回復する可能性もあります。
これらのケースでは、市場全体が一時的に下落しているだけで、個々の企業の業績や将来性に大きな影響を与えるものではないことも多いです。
NISAの非課税メリットを活かしたい
NISAの最大のメリットは、非課税で運用益を得られることです。通常、株式の売買益や配当には20%以上の税金がかかりますが、NISAを使うことでその税金が免除されます。そのため、損切りをしてしまうと、この非課税枠を無駄にしてしまう可能性があります。
株価が下がった場合でも、将来、回復が見込めるならば、非課税枠を最大限に活用するためにも、保有を続けるほうがいいでしょう。
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損切りすべきとき
一方で、損切りが必要な状況もあります。特に、対象企業や特定業種・業界の状況が著しく悪化し、株価が回復する見込みがない場合には、損切りを早めに行うことで損失を最小限に抑えることができる可能性があります。
企業のファンダメンタルズが悪化したとき
株価が下落した背景が企業固有の問題であるときは損切りを検討する必要があります。企業の業績が悪化し、財務状況が危険な状態になった場合、その株価が短期間で回復する可能性は低くなります。
特に、倒産リスクが高まっている企業や、衰退が懸念される業界は、損失がさらに大きくなる前に売却するのが賢明と言えます。ファンダメンタルズ(企業の業績や財務状況)が著しく悪化した場合、株を持ち続けるリスクが高くなるため、早期に損切りを決断することが重要です。
投資目的が達成できないと感じたとき
投資を始める際には、目標や期間を明確に設定することが重要です。例えば、一定の金額を達成したら売却する、特定の目的のために資金を準備する、などの目標がある場合、その目標が達成できないと判断した段階で損切りを検討することが有効です。
また、市場動向や経済状況が変化し、当初の投資計画が崩れたときも損切りを考えるタイミングです。投資目的が変わったり、新たな投資対象が見つかったりした場合は、早めにポジションを見直すようにしましょう。
リスク許容度を超えた場合
投資においては、自分が許容できるリスクの範囲内で運用することが大切です。株価の下落が自分のリスク許容度を超えてしまい、精神的な負担が大きくなった際は、無理に保有を続けるのではなく、損切りをしてリスクを減らすことも選択肢の1つです。
特に、ほかの資産や家計に影響を及ぼすような損失リスクが発生している場合は、早めに行動することで損失を限定的に抑えることができます。
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まとめ
NISAは長期投資向けなので、株価が一時的に下がったからといってすぐに損切りする必要はありません。しかし、企業の根本的な問題が見える場合や、リスク許容度を超えた場合は、損切りを検討することが適切です。
損切りをするべきかどうかは、株式の将来性、投資の目的、リスク許容度をもとに冷静に判断することが重要と言えるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー