更新日: 2020.10.01 株・株式・FX投資
投資を始めたいと思ったときが開始のベストなタイミング?
特に株式への投資をやったことがない人は、投資をしたとたんに元本割れしたらどうしよう、どのタイミングで? と迷われると思います。が、「投資を始めようと思ったとき」がベストタイミングであるとお伝えしたいと思います。
執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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最初5万円を投資して、月額1万円ずつ10年間積立をすると
シミュレーションとして、最初5万円で投資を開始して、毎月1万円ずつ10年間積立投資を継続したとすると、10年間でどのくらいになるかというと、投資総額は5万円+12万円×10年間で125万円ですが、それに対する評価額は3%の運用目標ならば144万円になります。
定期預金では0.002%ですが、3%の目標で複数の銘柄を組み入れた投資信託であればそれほど非現実的ではありません。
例えば評価額の変動幅が10%であったとすると、最悪のケースで93万円(投資総額に対して32万円の評価額)、最もいいケースで229万円(投資総額に対して104万円の評価益)です。
では、そこで最悪のケースになった場合を心配して「やっぱりやめよう」と及び腰になってはいませんか。シミュレーションでは、最悪のケースから最もいいケースまでこれだけの開きがあります。それを一番下限が現実になるのを防ぐために、積立という手法をとるのです。
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積立ならば、相場が下がったときは、たくさん買える
一定金額を積み立てていくのですから、相場が高いときは少ししか買うことはできませんが、相場が下がったときはたくさん買うことができます。
例えば同じ1万円でも金融商品の価額が1000円ならば10単位ですが、これが相場全体が下がった場合でも、1万円を投資すると決めているので、800円に下がったときは12.5単位買えます。1000円のときに買った金融商品と800円のときに買った金融商品は、いったん買ってしまえば同じものですから、ミックスされた平均価額が私たちの評価額になっていきます。
ですから、高い評価額も低い評価額も中和されます。そして年月の経過とともにいろいろな価額で購入した金融商品がミックスされて育っていくのです。
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でもやはり相場が下がったときは不安になる
でも、と必ず反論が来るのが、「やはり相場が下がったら、自分の持っている投資資金の評価額は下がるので気持ちのいいものではない。こういう嫌な思いをしたくないので躊躇(ちゅうちょ)する」という声です。そういう方には、このように回答しています。
「相場が下がったときに、なぜ解約しなければならないのでしょう?」「また評価額がプラスになるまで待っていてはどうでしょう?」です。そのために、「いつまでに」というゴールタイミングを設定しなくてもいい、「余裕資金=使い道が決まっていないお金=そのお金に今頼らなくても生活できるお金」を投資に回すのです。
「ここで出た収益で○○をする」と具体的な使い道を設定してしまうから、焦りが生じます。焦ると、冷静に判断できなくなります。つまり、政局がどうなっても、経済環境が変わっても気にせず、「自分の資産」をコツコツと積み上げていく姿勢が最も大事です。
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者