おまとめローンとは?メリット・デメリットや審査、借り換えとの違いについて疑問を解決!
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 江川 司
おまとめローンを利用すると、複数の借り入れを一本化することができます。既存のローンより金利の低いおまとめローンで契約すれば、月々の返済額を減らし、総返済額を抑えることも可能です。また、毎月の返済が1回で済むため、ローンの管理も容易になります。
メリットの多いおまとめローン。この記事では、利用するうえでの注意点や審査で見られるポイント、「借り換え」との違いなどについて、徹底解説します。気になる方はぜひご覧ください。
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監修:江川 司
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー/ライター/編集者
大学卒業後、編集者に入社し現在はインターネットメディアの編集者
ファイナンシャルプランナーの資格を取得
おまとめローンとは?
まずは「おまとめローン」の特徴やメリット・デメリット、「借り換え」との違い、銀行と消費者金融のおまとめローンの違いなどについて解説します。
このページでは限度額が大きいおまとめローンの紹介もありますので、見てみてください。
おまとめローンの特徴
「おまとめローン」とはカードローンやキャッシングなど、2社以上の借り入れをひとつの金融機関にまとめることをいいます。銀行や消費者金融など、さまざまな金融機関で提供されています。「おまとめローン」の主な目的は金利や毎月の返済額の引き下げです。また、返済の管理が楽になるなどのメリットもあります。
類似のローン商品として「借り換えローン」がありますが、こちらは現在契約しているローンを新しい借入先に変えるためのローン全般を指します。そのため、「おまとめローン」は「借り換えローン」の一種といえます。
おまとめローンのメリット
おまとめローンの主なメリットは以下になります。
・毎月の返済額を減らせる可能性がある
・返済時の手間を軽減できる
・返済総額を抑えられる可能性がある
・総量規制の対象外
おまとめローンの最大のメリットは、毎月の返済額を減らせる可能性がある点です。現在の複数の借入先よりも金利の低い借入先へひとつにまとめることで、毎月の返済額を削減できる可能性があります。そして、その結果、返済総額を抑える可能性が出てくるのです。
また、複数の借入先を一本化することで、毎月の返済を一度で済ますことができます。返済日や返済方法がバラバラだと管理が大変ですし、返済忘れの心配もあります。おまとめローンではそのような問題を解決することができます。
そして、特筆すべきはおまとめローンが総量規制の対象外という点です。「総量規制」とは、年収の3分の1を超える貸し付けを禁止する貸金業法の決まりです。
通常、消費者金融の貸し付けに適用されるものですが、「利用者にとって有利なローン」は例外としています。おまとめローンは利用者に有利なローンであるため、法令が規定する一定の条件を満たせば「例外貸付」にあたります。
例外貸付とみなされれば総量規制の対象にならないため、まとめた金額が年収の3分の1を超えても問題ありません。ただし、必ずしも総量規制の対象外になるわけではないので、おまとめローンの借入先にしっかりと確認しましょう。
おまとめローンのデメリット
おまとめローンの主なデメリットは以下になります。
・毎月の返済額が増える可能性がある
・追加の借り入れができない場合がある
・審査が厳しい傾向にある
返済方法によっては、月々の返済額と総返済額が高くなってしまう可能性があります。また、金利自体は今までより低くても、借入期間が長く設定されている場合も、総返済額が増えてしまう場合があるため注意が必要です。
おまとめローンは追加の借り入れができない商品も多くあります。これは、おまとめローンが一般的に利用者の完済を促すための商品だからです。ただし、おまとめ専用でない銀行のおまとめローンの場合は、追加借入が可能です。今後も借り入れの予定がある場合は、返済専用のおまとめローンの利用は再考した方がいいでしょう。
また、おまとめローンは審査時点での借入額が大きいため、審査通過は厳しい傾向にあります。その点も留意しておきましょう。
おまとめローンが向いている人
おまとめローンに向いている人の特徴は主に下の3つになります。
(1)複数社から借り入れがある人
複数の会社から借り入れをしている人の中には、返済日や返済方法がバラバラで管理が大変という人も多いのではないでしょうか。おまとめローンで借入先をひとつにまとめ、毎月の返済を一度にすることで、返済や管理を楽にすることができます。
(2)毎月の返済が苦しい人
金利が高い、合計して多額の借金があるなどの理由で、毎月の返済が苦しい人もいるでしょう。おまとめローンで金利の低い借入先に借り入れをまとめることで、金利を減らし、毎月の返済を抑えることが可能です。また、総返済額も抑えることができます。
(3)追加の借入予定がなく、完済を目指している人
おまとめローンは商品によっては追加の借り入れができないものがあります。おまとめローンは元々、利用者の完済を目的とした商品であるためです。コツコツ返済を目指している方にはおすすめの金融商品です。
おまとめの対象となるローン
おまとめローンでまとめられる借り入れは、金融機関や商品によって異なります。対象となるローンに既存の借り入れが該当しない場合、おまとめローンを利用できないこともあるので、商品概要などよく確認しておきましょう。
一般的な借り入れは主に下記の通りです。以下のすべてをおまとめできる商品もあれば、一部おまとめできないものもあります。
・銀行や消費者金融のカードローン
・クレジットカードのキャッシング
・ショッピングのリボ払い
消費者金融が提供するおまとめローンでは、多くの場合、消費者金融のカードローンやクレジットカードのキャッシングといった貸金業者からの借り入れが主な対象です。銀行のローンはおまとめの対象とならないことが多い点には注意が必要です。
また、住宅ローンをまとめられる商品もあるので、気になる方はチェックしてみてください。
おまとめローンと借り換えローン
「借り換えローン」という金融商品があります。こちらは「おまとめローン」と似ており、混同されやすい商品ですが、厳密には違うものです。
「借り換えローン」は既存の借り入れを金利の低い新しい借入先に借り換えるためのローン全般を指します。「おまとめローン」は複数の借り入れを、ひとつの借入先に一本化するための商品です。言い換えると、借り換え対象となる貸金契約が1社なら「借り換え」、複数社でかつまとめるなら「おまとめ」に分類されるということです。
「おまとめローン」は「借り換えローン」の一種であり、どちらも主な目的は金利の引き下げ、総返済額を抑えることです。おまとめローンは借入額が大きいため、借り換えと比べて審査が厳しい傾向にあります。
■「借り換えローン」と「おまとめローン」の違い
借り換えローン | おまとめローン | |
---|---|---|
商品内容 | 既存の借入先(1社)からよりよい条件の他社に借り換える | 2社以上の借入先を1社にまとめる |
目的 | ・金利を下げる ・毎月の返済額を減らす |
・金利を下げる ・毎月の返済額を減らす ・返済を一度にまとめて手間を減らす |
審査の厳しさ | おまとめローンと比べて通りやすい | 審査時の借入額が大きいため比較的厳しい |
銀行と消費者金融のおまとめローンの違い
おまとめローンは銀行や消費者金融など、さまざまな金融機関で提供されています。ここでは銀行と消費者金融のおまとめローンの違いについて見ていきましょう。
■銀行と消費者金融のおまとめローンの違い
銀行 | 消費者金融 | |
---|---|---|
金利 | 2.0%~15.0%程度 | 3.0%~18.0%程度 |
限度額 | 500~1000万円 | 300万円~800万円 |
おまとめ対象 | ・銀行、消費者金融のカードローン ・クレジットカードのキャッシング ・ショッピングのリボ払い など |
・消費者金融のカードローン ・クレジットカードのキャッシング ・ショッピングのリボ払い など(多くの場合、銀行カードローンは含まない) |
審査の厳しさ | 厳しい | 通りやすい |
融資のスピード | 最短3営業日程度 | 最短即日 |
口座開設 | 多くの場合、必要 | 不要 |
返済方法 | 口座引き落とし、自社ATM、コンビニATMなど | インターネット、自社ATM、コンビニATM |
銀行のおまとめローンは金利が低く、限度額が高いなど、多くのメリットがあります。おまとめローンの最も大きな目的は金利を抑えることなので、金利が低い点は最大のメリットといえるでしょう。ただし、消費者金融のおまとめローンと違い、申し込みから融資までに時間がかかる、審査が厳しいなどの注意点があります。
消費者金融のおまとめローンは銀行のおまとめローンと比べて金利が高く、限度額が低いというデメリットがあります。特に、多くの場合で銀行カードローンがおまとめの対象とならない点には注意が必要です。しかし、比較的審査に通りやすく、口座開設の必要もないため、手軽に利用しやすいというメリットがあります。
おまとめローンは銀行、消費者金融問わず総量規制の対象外です。総量規制とは、年収の3分の1以上の貸し付けを禁止する貸金業法の決まりです。まとめた借り入れが年収の3分の1以上でも、審査に通る可能性は十分にあります。
・銀行3社のおまとめローン紹介
ここでは限度額が大きい銀行3社を紹介します。
オリックス銀行 | 三菱UFJ銀行 | 楽天銀行 | |
---|---|---|---|
商品名 | オリックス銀行カードローン | バンクイック | 楽天銀行スーパーローン |
特徴 | ・限度額が大きい ・金利が低い ・月々の返済は3000円から |
・金利が低い ・提携コンビニATMの手数料無料 ・月々の返済は1000円から |
・限度額が大きい ・金利が低い ・楽天会員ランクに応じて審査が優遇される ・月々の返済は2000円から |
金利(年率) | 1.7~14.8% | 1.8%~14.6% | 1.9%~14.5% |
限度額 | 800万円(10万円単位) | 10万円~500万円(10万円単位) | 800万円(10万円単位) |
返済方式 | 残高スライドリボルビング方式 | - | 残高スライドリボルビング返済方式D |
返済期間/回数 | 1年(原則として審査のうえ自動更新) | 1年(原則として、審査のうえ自動更新) | 1年ごとの自動更新 |
担保・保証人 | 不要 | 不要 | 不要 |
おまとめ対象 | - | - | - |
口座開設 | 不要 | 不要 | 不要 |
返済方法 | ・口座振替(自動引き落とし) ・振り込み ・提携ATM |
・振り込み ・口座振替(自動引き落とし) ・三菱UFJ銀行ATM、提携ATM |
・口座振替(自動引き落とし) ・提携ATM ・インターネット |
・消費者金融3社のおまとめローン紹介
以下は限度額が大きい消費者金融3社です。
アコム | アイフル | プロミス | |
---|---|---|---|
商品名 | 借り換え専用ローン | おまとめMAX | おまとめローン |
特徴 | ・毎月の返済額が一定なので返済計画が立てやすい | ・銀行ローンやクレジットカードのショッピングリボもおまとめできる ・金利が低い |
・返済方法が豊富 |
金利(年率) | 7.7%~18.0% | 3.0%~17.5% | 6.3%~17.8% |
限度額 | 1万円~300万円 | 1万円~800万円 | ~300万円 |
返済方式 | 元利均等返済方式 | 元利定額返済方式 | 元利定額返済方式 |
返済期間/回数 | 借入日~12年3ヶ月 / 1回~146回 | 最長10年/120回 | 最長10年/1回~120回 |
担保・保証人 | 不要 | 不要 | 不要 |
おまとめ対象 | ・消費者金融からの借り入れ ・クレジットカードのキャッシング利用分 |
・銀行、消費者金融からの借り入れ ・クレジットカードのショッピング債務など |
・消費者金融からの借り入れ ・クレジットカードのキャッシング利用分 |
口座開設 | 不要 | 不要 | 不要 |
返済方法 | ・インターネット返済 ・アコム、提携ATM ・振り込み ・口座振替(自動引き落とし) |
・スマホアプリ ・提携ATM ・振り込み ・口座振替(自動引き落とし) |
・インターネット返済 ・スマホATM ・プロミスATM、提携ATM ・振り込み ・口座振替(自動引き落とし) |
無担保型と有担保型の特徴
カードローンやおまとめローンには、保証人や担保を必要としない「無担保型」と、土地や建物を担保とする「有担保型」があります。
「無担保型」は誰でも気軽に利用できますが、担保がない分、金利は高めです。限度額は「有担保型」に比べて低く、返済期間も短いのが特徴ですが、審査時間が早く、登記費用がかからないため諸費用を抑えられるというメリットもあります。
一方で「有担保型」は融資金の回収が困難になった場合に備えて、事前に融資金額に見合う担保価値がある不動産に抵当権を設定します。そのため「無担保型」に比べて金利が低く、限度額は高め、返済期間が長くゆとりのある返済が可能です。
ただし、土地・建物の担保評価を確認するため審査時間が長く、抵当権設定登記の費用(登録免許税と司法書士報酬)がかかります。また、大口の借り入れの場合は、ローンの事務手数料や印紙税などの諸費用が多額になる点には注意が必要です。
■無担保型と有担保型の違い
無担保型 | 有担保型 | |
---|---|---|
担保 | 不要 | 必要。土地・建物を担保にし、抵当権が設定される |
保証人 | 不要 | 必要な場合と不要な場合がある |
限度額 | 10万円~1000万円程度 | 100万円~1億円程度 |
審査時間 | 早い | 比較的遅い |
金利 | 比較的高い | 低い |
返済期間 | 最長10年が多い | 比較的長く、最長35年も |
保証料 | 金利に含まれる | 金利に含まれる |
事務手数料 | 無料~数千円程度 | 借入金額に応じた定額(5.5万円、11万円など)もしくは定率(1.1%~2.2%程度)でかかる場合が多い |
印紙代 | 借入金額に応じてかかるが、WEB契約の場合は不要 | 借入金額に応じてかかるが、WEB契約の場合は不要 |
登記費用 | なし | 借入金額に応じた登録免許税、司法書士への報酬が必要 |
おまとめローンの借り入れ、返済までの流れ
ここでは実際におまとめローンの利用を決めた際にやるべきこと、おまとめローンを比較する際のポイント、申し込みから返済までの流れについて解説していきます。
また、審査で見られるポイントや、審査に落ちる人の特徴、審査通過率を上げる方法なども説明しますので、審査について気になる方もチェックしてみてください。
まずは借り入れ中のローン内容の確認、希望条件の洗い出し
おまとめローンの利用を決めた後は、借入中のローン内容の確認や、希望条件の洗い出し、事前シミュレーションなどが大事です。
おまとめローンにも一般的なカードローンと同様に借入限度額があります。今借り入れている複数社のローン残高を合算した額が、限度額に収まるおまとめローンを探しましょう。
ネット上では、希望の借入金額、借入期間、希望商品の金利などを入力することで、自分に合ったおまとめローンの紹介やシミュレーションをしてくれる無料の検索サービスがあります。このようなツールも利用し、どのおまとめローンを利用するか絞り込んでいきましょう。
【事例】カードローン2社を銀行のおまとめローンで一本化した場合
ここでは実際に消費者金融のカードローン2社を銀行のおまとめローンで一本化した場合の事例をご紹介いたします。
<例:カードローン2社を銀行のおまとめローンで一本化した場合>
・A社、B社、C社は実在しますが、ここでは社名を伏せます。
・各社の公式ページにあるシミュレーションで算出しました。
消費者金融A社…借入金額:50万円、金利:18%、返済月額:1万5000円、返済総額:75万686円
消費者金融B社…借入金額:60万円、金利:18%、返済月額:1万7000円、返済総額: 86万344円
返済月額の合計:月額3万2000円、返済総額の合計:161万1030円
銀行C社…借入金額:110万円、金利:13.6%、返済月額:2万9838 円、返済総額:143万2248円
⇒月額2162円減少、総額17万8782円減少
上を見ても分かるように、おまとめ後は借入期間が短くなったうえに、毎月の返済、返済総額が減っていることが分かります。
カードローン会社では各社の公式ページで無料のシミュレーションを用意していることが多いため、一度試してみてはいかがでしょうか。
おまとめローンの比較・選び方
「おまとめローン」はさまざまな種類がありますが、どのようなポイントを比較すればよいのでしょうか。ここでは、おまとめローンを比較する際に押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
1.既存のローンより金利が低いか
おまとめすることで毎月の返済額を抑えることができても、金利によっては総返済額が増える場合もあります。まずは、既存のローンよりも金利の低いローンであるか、総返済額を抑えられるかを確認しましょう。
2.返済を効率化できるか
現在抱えている複数の借り入れを一本化し、返済を効率化できるかも重要です。借り入れの中におまとめできないものがあり、金利も大して下がらない、、、となると、わざわざおまとめするメリットがあまりない場合もあります。おまとめローンを利用する際は、現在の借り入れをひとつにまとめて、返済を効率化できるかどうかも大きなポイントです。
3.追加融資が可能か
おまとめローンは完済を目的とした商品であるため、原則、追加融資ができません。しかし、中には追加の融資が可能な商品もあります。おまとめ後に融資を必要とする可能性がある場合は、追加融資に対応している商品を選ぶのもポイントです。ただし、追加融資の部分は総量規制の対象となりますので、注意しましょう。
他にも、「審査がゆるいか」「申し込みがしやすいか」など、自分が重視する項目をよく比較して選んでください。
おまとめローンの申し込みから返済までの流れ(仮審査、本審査、必要書類など)
「おまとめローン」は金融機関や商品によって、申込方法や必要書類などに違いがありますが、一般的には共通して以下のような流れとなっています。
- 1.申し込み
- 2.審査
- 3.契約
- 4.借り入れ・返済
ひとつずつ見ていきましょう。
1.申し込み
商品によって方法は異なりますが、WEBや電話、ファックスなど自分がしやすい手段で申し込みます。現在はWEBからの申し込みが主流です。この場合は、WEB上の申込フォームに申込金額や氏名、住所、所得情報、勤め先情報などを記入して送信します。
2.審査
申込内容から審査が行われます。カードローンやおまとめローンの審査では、多くの場合、まず仮審査が行われます。仮審査では一般的に、機械によって審査項目ごとに点数をつけるスコアリングが行われます。点数により自動的に合否が判断されるため、審査時間は早くて数秒から数十分です。
仮審査に通ると、次は本審査が行われます。本審査では本人確認書類や収入証明書、借入証明書などの必要書類を提出します。
■「おまとめローン」の審査における必要書類
金融機関によって細かい部分は異なりますが、大体以下の書類の提出が必要になります。参考までに目を通しておいてください。
・運転免許証(運転経歴証明書)
・住民基本台帳カード
・特別永住者証明書
・個人番号カード(表のみ)
・在留カード
さらに、以下の条件に当てはまる場合は「収入証明書類」の提出も必要になります。
・借入希望額が50万円を超える場合
・借入希望額と他社での借入額の合計が100万円を超える場合
・源泉徴収票
・住民税決定通知書
・所得証明書
・確定申告書
・給与明細書
3.契約
審査に通ると晴れて契約となります。基本的にはWEB上で契約を完了することができますが、銀行などの場合は来店が必要になることもあります。
4.借り入れ・返済
契約が完了すると利用を開始できます。おまとめローンは返済専用であることがほとんどですので、ひとつにまとめた借り入れを返済していくことになります。追加借り入れが可能なおまとめローンであれば、借り入れも可能です。
審査で見られる4つのポイント
おまとめローンの審査で見られるポイントは、主に以下の4点です。
・安定した収入、返済能力があるか
・過去に返済の延滞などがないか
・金融事故を起こしたことがないか
・おまとめの対象になるか
ひとつずつ、詳しく見ていきます。
【1】安定した収入、返済能力があるか
一般的なカードローンの審査と同様、安定した収入は重要なポイントです。具体的には、年齢や勤務先、勤続年数、居住形態などの「属性」から、十分な返済能力があるかどうかを判断されます。
【2】過去に返済の延滞などがないか
おまとめローンの審査時には信用情報の記録をチェックされます。過去にローンなどの支払期日の遅延や、延滞の記録がある場合は審査に通りにくくなります。
信用情報の記録は5年間残りますので、返済トラブルがあった場合は念頭に置きましょう。
【3】金融事故を起こしたことがないか
信用情報に自己破産や任意整理といった債務整理の記録があった場合も、審査に影響が及びます。自己破産後は5~10年間程度、信用情報に記録が残るため、その間はローン契約が一切できません。
【4】おまとめの対象になるか
おまとめローンでは提供する金融機関や商品によって、おまとめ対象となる借り入れが異なります。消費者金融のカードローンは多くの場合おまとめの対象となりますが、銀行系のカードローンはおまとめの対象にならない場合が多いようです。
おまとめしたい借り入れが、申込先の商品においておまとめ対象になっていない場合は、当然審査に通りませんので注意が必要です。
おまとめローンの契約
本審査に通過すると、最後に契約に進みます。借入金額や借入日など、内容を確認し、間違いがなければ契約します。商品によっては、本人確認書類などの必要書類の提出が必要な場合もあります。
WEB完結の場合はWEB上で必要事項を入力し、提出する書類があればアップロードします。郵送の場合は金融機関から送られた書類に記入や捺印をし、必要書類がある場合は同封して返送します。店頭の場合は、印鑑や通帳、契約時に必要な書類などを店頭に持参し、その場で記入、捺印して提出します。
申込方法によって契約の仕方が変わりますので、よく確認しましょう。
審査に落ちる人の特徴
おまとめローンの審査に落ちる人にはどのような特徴があるのでしょうか。主な特徴を以下にまとめました。
・借入残高、件数が多い
・過去に滞納などの返済トラブルがある
・直近10年以内に債務整理をした
・収入が少ない、不安定
ひとつずつ解説していきます。
借入残高、件数が多い
おまとめローンは借入額が大きいだけに、カードローンよりも審査が厳しい傾向にあります。そのうえで、あまりにも借入額が大きい場合や、借入件数が多い場合は審査に通るのが難しくなります。
金融機関にもよりますが、一般的には4、5件の借り入れがあると多いと判断されてしまいます。審査になかなか通らない場合は、借入残高や件数を減らしてから申し込むのがよいかもしれません。
過去に滞納などの返済トラブルがある
信用情報に過去のローン返済の遅延といったトラブルが記載されていると、審査に通過するのが難しくなります。
ローンの延滞に関しては5年間信用情報に記録が残りますので、審査に落ちた際は返済トラブルの記録が消えてから再度申し込むのがよいでしょう。
信用情報は、信用情報機関に開示請求をすることで内容を確認することができますので、心当たりがある人は開示請求をして確認してみるのもおすすめです。
直近10年以内に債務整理をした
自己破産や任意整理などの債務整理をした場合も、返済遅延などと同様に信用情報に記録されます。債務整理に関しては、信用情報に5~10年程度記録が残ります。この間はローンの借り入れが一切できませんので、留意しておきましょう。
収入が少ない、不安定
借入金額に対して収入が少なかったり、不安定な場合も審査に通りづらくなります。多くの金融機関では「安定した収入」に関して具体的な記載をしていません。もし、収入が歩合制であったり、自営業であったりする場合は、一度金融機関に相談してみるのもおすすめです。
審査通過、審査落ちの対策
ここでは審査の通過率を上げる方法、審査に落ちた際の対処法について紹介します。
<審査の通過率を上げる3つの方法>
おまとめローンに申し込む際に、できるだけ審査の通過率を上げる主な方法が以下の3つです。
【1】おまとめローンを申し込むまでに延滞しないようにする
おまとめローンの審査では、信用情報に返済トラブルがあった場合、審査に通りづらくなります。そのため、おまとめローンの利用を検討している場合は、おまとめローンを申し込むまでに既存のローンで返済遅延をしないように気をつけましょう。
【2】現在利用している金融機関の「おまとめローン」に申し込む
現在利用している金融機関がある場合、それまでに返済遅延などを起こさず堅実に利用していれば、信頼度が高まり審査に通過しやすくなる可能性があります。
【3】申し込みは1社に絞る
おまとめローンの申し込みは、まずは1社に絞ることをおすすめします。逆にいえば、複数申込はデメリットこそあれメリットは特にありません。
複数申込をすると、「よほどお金に困っている」と判断され、金融機関から警戒される可能性があります。そうなると金融機関の審査、融資も慎重になり、かえって不利に働くこともあります。できれば、1社に絞って申し込みをしましょう。
<審査に落ちた場合の3つの対処法>
審査に落ちた場合の対処法は、主に以下の3つです。
【1】期間を空けて再度申し込む
審査に落ちた場合は、落ちた原因を分析することが大事です。信用情報において、ローン返済の遅延などのトラブルは5年、債務整理は5~10年程度記録が残ります。これらが原因の場合は、記録が消えるのを待ってから再申込するのがいいでしょう。
また、転職したばかりで勤続年数が短いことが原因だった場合は、半年ほど経過してから再度申し込むと審査に通過できる可能性が高まります。
【2】現在の借入先と交渉する
現在借り入れしている金融機関に、「増額して金利を下げてほしい」と相談するのもひとつの手段です。利用限度額が上がれば、利息が下がりますので返済の負担も軽減できます。
【3】債務整理を検討する
どうしてもおまとめローンの審査に落ちてしまう、現状を変えられないという場合は、債務整理を検討してみてください。
債務整理は任意整理や個人再生、自己破産など、法的に借り入れの減額や免除を行う方法のことをいいます。債務整理の記録は信用情報に5~10年程度残ります。この期間はクレジットカードや各種ローンの契約ができなくなるので、慎重に検討しましょう。
借入金の受け取り、返済方法
おまとめローンで借りたお金は、既存のローンの借入先か、自分の口座へ振り込まれます。
既存のローンの借入先に振り込まれる場合は現金が手元に届くことはありませんが、自分の口座へ振り込まれる場合は一時的に手持ちの現金が増えます。
まとめ:おまとめローンの注意点、スムーズに利用するコツ
最後に、おまとめローンの注意点や、スムーズに利用するコツを紹介します。また、おまとめローン利用中に、再度カードローンを使った借り入れが可能かどうかも説明していますので、気になる人は目を通してみてください。
おまとめローンの3つの注意点
おまとめローンを利用するうえでの注意点について解説します。
(1)銀行系おまとめローンは保証会社を確認する
銀行系のおまとめローンを利用する際は、保証会社を確認しましょう。銀行はおまとめローンの保証会社に消費者金融の会社を設定しています。
もし、その消費者金融で過去に返済トラブルがあった場合、信用情報の記録は消えていても保証会社の社内データに残っている可能性があります。それが原因で審査に落ちることもありますので、心当たりのある人は一度チェックしてみましょう。
有名銀行カードローンの保証会社
銀行カードローン | 保証会社 |
---|---|
オリックス銀行カードローン | オリックス・クレジット(株) 新生フィナンシャル(株) |
ソニー銀行 | アコム(株) |
東京スター銀行おまとめローン | (株) 東京スター・ビジネス・ファイナンス アイフル(株) |
みずほ銀行カードローン | (株)オリエントコーポレーション |
三井住友銀行カードローン | SMBCコンシューマーファイナンス(株) |
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | アコム(株) |
楽天銀行スーパーローン | 楽天カード(株) SMBCファイナンスサービス(株) |
auじぶん銀行カードローン(じぶんローン) | アコム(株) |
(2)おまとめローンを装った闇金がある
カードローンなどと同様に、おまとめローンをかたる闇金業者も存在します。「審査がない」「審査に絶対通る」などという言葉を使った業者はほぼ間違いなく違法な貸し付けを行っている業者です。
おまとめローンは借入金額が大きくなるため、本来、一般的なカードローンよりも審査が厳しい商品です。なかなか審査に通らないという人もいるかもしれませんが、違法な業者に手を出してしまうと高い金利で借金が膨らみ、返済できないという状況にもなりかねません。審査が比較的ゆるい消費者金融のおまとめローンを検討するなどして、対策しましょう。
(3)利用規約に「他社解約」があるかを確認する
おまとめローンを利用する際に、既存のローンを解約しなければならない場合があります。これは、おまとめローンが完済を目的とした商品であるためです。
おまとめローンの利用規約に「他社解約をしなければならない」という内容があった場合、既存のローンを契約したままでいると規約違反とみなされてしまいます。規約違反をした際は一括返済を求められるなどのペナルティーが課されることもあるので気をつけましょう。
また、クレジットカードの借り入れを一本化した場合、他社解約が必要なおまとめローンであれば、もちろんクレジットカードの解約が必要となるため、おまとめ後にクレジットカードを利用できなくなります。
他社解約が必要かどうかはおまとめローンを提供する金融機関によって異なりますので、一度利用規約を確認してみてください。
おまとめローン後(利用中)に再度カードローンで借り入れは可能?
「他社解約」の必要がないおまとめローンであれば、利用中に再度借り入れができる可能性はあります。また、おまとめローンを完済した後であれば、以前使っていたカードローンに再度申し込み、借り入れを行うことが可能です。
ここでは、おまとめローンの利用中や、完済後に他社のカードローンで借り入れをする場合に向けて解説いたします。
おまとめローン後の新規借入審査で注意する点
おまとめローンの完済後(もしくは利用中)の新規借入における審査では、以下の3点に気をつけましょう。
・信用情報にネガティブな記録がないか
・カードローンの保証会社に注意する
・現在利用しているおまとめローンの利用規約を確認
信用情報に過去に起こした返済トラブルなどネガティブな記録が残っている場合、新規借入の審査に通るのが難しくなります。これからおまとめローンや新規借入を検討している人は、ローンの返済でネガティブな情報を残さないように気をつけましょう。
銀行系のカードローンを検討している人は、保証会社を確認してみてください。銀行系のカードローンの保証会社に消費者金融が設定されていることは少なくありません。過去に保証会社となっている消費者金融で返済トラブルを起こした場合、それが影響して銀行系カードローンの審査に落ちることもあります。
また、先述しましたが、現在利用しているおまとめローンの利用規約に「他社解約をしなければならない」という旨がある場合、他社で新規に契約することはできません。おまとめローンと別の金融機関で新しく契約してしまうと、規約違反としてペナルティーが課せられますので注意しましょう。
おまとめローン中の新規借入は以前利用していた消費者金融のカードローンがおすすめ
おまとめローン完済後、もしくは利用中で新規に借り入れできる状況の人で、おまとめローンの借入残高が年収の3分の1に達しておらず、返済能力に余裕がある場合は消費者金融のカードローンを選択肢に入れることができます。
その際は、以前利用したことのあるカードローンがおすすめです。それまでに支払い遅れや延滞などがなかった場合、「優良顧客」としてデータに記録されている場合があります。この場合、再度申し込みをした際に、比較的審査に通りやすくなる可能性があります。
逆に、返済トラブルがあったカードローンに再度申し込みをすると、悪い情報が残っている可能性があるので、審査に通りにくいでしょう。
銀行系カードローン、国のローンは総量規制の対象外
銀行系カードローンは総量規制の対象外であるため、おまとめローンの借入残高が年収の3分の1を超えていても、追加で融資を受けられる可能性があります。ただし、最近では銀行が貸し付けを自主規制する傾向にあるため、審査は厳しいと思った方がよいでしょう。
他にも、国のローンは総量規制の対象外ですが、利用使途が限定されており、返済専用である点には注意が必要です。
おまとめローン利用中の金融機関に相談
現在契約しているおまとめローンの借入先に、新規で借り入れできないか相談するのも方法のひとつです。
おまとめローンでも誠実に利用していれば、優良な顧客と判断され、新規の貸し付けをしてくれる可能性があります。ただし、総量規制に該当している場合は融資が受けられませんので注意しましょう。
おまとめローンをスムーズに使うための4つのポイント
おまとめローンを賢く、スムーズに利用するポイントを主に4つ紹介します。
(1)余裕があるときは繰り上げ返済をする
おまとめローンも他のローンと同じように繰り上げ返済が可能です。金融機関によって返済の口座やタイミングに条件がある場合があるので、確認しておきましょう。
おまとめローンは複数社の借り入れを一本化することから、借入額が大きくなります。また、毎月の負担を軽減するために、完済までの期間が長くなる傾向です。
余裕があるときには繰り上げ返済をしたり、毎月の返済額を増やしましょう。完済までの期間を短くし、総返済額も減らすことができます。
(2)おまとめローン利用中は返済に専念する
おまとめローンは完済を目的とした商品のため、返済専用であることがほとんどです。しかし、中には追加融資が可能であったり、他社で借り入れできる場合があります。
とはいえ、おまとめローンは借入額が大きい場合も多く、返済しつつ借り入れをしてしまうと、なかなか完済できず総返済額も大きくなってしまいます。できるだけ、返済に専念して早めの完済を目指しましょう。
(3)返済には手持ちの口座を利用する
おまとめローンの商品によっては、指定の口座開設が条件となっていることがあります。指定の口座を持っていなかった場合、新しく口座を開設する手間や、その口座に手持ちの口座から送金する手間などが発生します。
手持ちの口座を利用できるおまとめローンを選ぶ方が、利用はスムーズです。
(4)申し込みはWEB完結にすると、時短でバレにくい
おまとめローンの申込方法は金融機関によってさまざまですが、主にWEB、電話、郵送、店舗があります。
WEB完結は多くの場合、審査が最も早い申込方法で、時間に縛られず空いた時間でいつでも申し込める点がメリットです。また、他の方法と比べて周囲にバレにくいという利点もあります。もし、おまとめローンの利用を同居する家族などに知られたくない場合は、自宅に郵送物が届くかどうかなどもチェックしておきましょう。
返済に専念して、早めの完済を目指しましょう
おまとめローンを使って毎月の返済額を減らし、返済作業も一本化できれば、ローン返済がスムーズに進みます。おまとめローンは銀行や消費者金融などさまざまな金融機関で取り扱っています。それぞれの金利や限度額、ローン対象となる借り入れをよく確認、比較し、自分の希望に合ったものを選びましょう。
複数社の借り入れをまとめるため、おまとめローンの借入額は大きくなりがちです。そのため、審査は一般的なカードローンと比べて厳しく、中にはなかなか審査に通らないという人もいるかもしれません。そのような場合、過去の返済トラブルや債務整理が原因であれば、信用情報から記録が消えるまで間を空けてみてください。
また、おまとめローンは返済を目的とした商品であるため、追加の融資はできないことが多くあります。追加の借り入れの予定があるのであれば、「借り換え」も検討してみてください。他社での借り入れが可能な場合でも、おまとめローンの利用中は返済に専念することをおすすめします。
繰り返しになりますが、おまとめローンは借入額が大きく、返済期間も長くなるため、総返済額も大きくなりがちです。余裕があるときは繰り上げ返済を利用したり、月々の返済を増やしてみましょう。
おまとめローンは多重債務に苦しむ人の救いとなるありがたい商品です。しかし、無事におまとめできて終わりではなく、完済を目指してコツコツと堅実に返済していくことが大事です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:江川 司
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