40歳で「年収400万円」、入社以来ほぼ昇給なしです…子どもがまだ小学生ですし、将来のために転職すべきでしょうか?
配信日: 2023.12.18
本記事では年代ごとの年収水準と、進学にどれくらいお金が必要なのか、そして転職をしたほうがよいのかどうかについて解説しています。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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基本的には40代よりも50代のほうが年収水準は高い
40歳で年収が400万円というのはどれくらいの水準なのでしょうか。
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、令和4年における給与所得者の平均年収は458万円です。年代別に見ると、35~39歳は462万円、40~44歳は491万円、45~49歳は521万円ですので、40歳で年収が400万円というと、平均よりは少ない水準といえます。
とはいえ、年収は定年までは基本的に上昇傾向にあります。同調査でも、50~54歳は537万円、55~59歳は546万円ですので、40歳で年収が400万円でも、これから上がる可能性もあるでしょう。
しかし、これらはあくまでもそれは全体的な話で、個別の会社ベースで見ると、入社からずっと年収が上がらないというケースもあります。そのような場合、これからかかる費用を考慮した上で、転職を検討したほうがよいかもしれません。
大学に必要な教育費
子どもの進学にかかる費用として、特に大きいのは大学費用です。大学は国公立大学か私立大学かで、必要な金額は大きく異なります。日本金融公庫が2021年12月に発表した「教育費負担の実態調査結果」を参考に大学に必要な教育費をまとめると図表1のとおりです。
図表1
国公立大学 | 私立大学 | |
---|---|---|
A.入学費用(単年) | 67万2000円 | 文系 81万8000円 理系 88万8000円 |
B.在学費用(毎年) | 103万5000円 | 文系 152万円 理系 183万2000円 |
初年度合計(A+B) | 170万7000円 | 文系 233万8000円 理系 272万円 |
4年間の合計(A+B×4) | 481万2000円 | 文系 689万8000円 理系 821万6000円 |
日本政策金融公庫 2021年度「教育費負担の実態調査結果」を基に作成
大学に4年間通ったとすると、国公立大学で約481万円、私立大学の文系で約690万円、私立大学の理系で約822万円必要です。
これらの費用の中には、受験費用や授業料、家庭で学習に必要な費用などは含まれていますが、一人暮らしの場合の生活費は対象外です。そのため、一人暮らしで自宅から離れて暮らす場合には、さらに必要なお金は増えます。
これらのお金は通常の収入と貯蓄で賄えることができれば理想ですが、現実は甘くありません。児童手当などを貯めておいても、特に一人暮らしの場合には足りないことも多くあるといえます。そのような場合には、教育ローンや学資保険、奨学金など、教育資金の調達をどのようにするのかを検討するのもよいでしょう。
年収は会社や業種によってかなり異なるため、場合によっては転職も視野に
教育ローンなどを検討するのもよいですが、現在の収入に不満がある場合、転職することで年収を上げられる場合もあります。年収は会社や業種によってもかなり異なります。「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、例えば「宿泊業・飲食サービス業」の平均年収は268万円ですが、「電気・ガス・熱供給・水道業」では747万円と、その差は3倍近いです。
まとめ
多くの会社では年齢とともに年収も上がりますが、上がらない場合もあります。また、上がったとしても必要な教育費を捻出できるとは限りません。子どもと将来のことをお金の面含め話しつつ、教育費の調達方法を検討し、必要に応じて転職も視野に入れましょう。
出典
国税庁 令和4年分民間給与実態統計調査
日本金融公庫 2021年度教育費負担の実態調査結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー