更新日: 2019.01.11 家計の見直し

家計簿をつけるのが苦手な人の特徴と今から出来る簡単、家計管理術

執筆者 : 福島佳奈美

家計簿をつけるのが苦手な人の特徴と今から出来る簡単、家計管理術
みんな、どれくらいお金を貯めているんだろう? と気になっても、なかなか聞けないものですね。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成29年)」から、手取り収入からどれくらい貯蓄しているかの割合を示すデータを参考にしてみましょう。

世帯主が20代の平均貯蓄率(手取り収入に占める貯蓄した額の割合)は16%、30代は12%、40代は10%、50代で10%となっています。

40代以降では住宅ローン、子どもの教育費と支出も増えるせいか、貯蓄率も下がり気味ですが、手取りの10%から15%を貯蓄に回している人も40代で約26%、50代でも約24%もいるという結果になっています。

少しでもお金を貯めるために家計簿をつけたい、と思ってもなかなか実行できない人に、今すぐできる家計管理術をご紹介します。
福島佳奈美

Text:福島佳奈美(ふくしま かなみ)

【保有資格】CFP(R)・1級ファイナンシャルプランニング技能士・DC(確定拠出年金)アドバイザー

大学卒業後、情報システム会社で金融系SE(システムエンジニア)として勤務。子育て中の2006年にCFP資格を取得、FPとして独立。「ライフプランニング」をツールに教育費や保険、住宅ローンなど家計に関する悩みを解決することが得意です。

家計簿をつけるのが苦手な人の特徴

皆さんが、家計簿をつける目的は何でしょうか。一言でいえば、何に、いくらお金を使っているのかを把握して、今後の生活を安定させることでしょう。
 
そのためには家計簿をつけて、食費や日用品、被服費などの項目別に毎月の支出を記入して、月の終わりに集計する、という作業をするのが王道のやり方です。しかし、それが苦手な人も多いのは事実でしょう。
 
家計簿をつけるのが苦手な人の特徴としては、そもそも計算が苦手な人や、いちいち家計簿に記録するのが面倒くさいといった「あきらめ型」の人が挙げられます。
 
その一方で、計算が合わないと気が済まない人や、支出の項目分けが何になるか悩みすぎるといった「完璧型」の人もいます。完璧にやろうとして時間を取られすぎ、挫折してしまうのです。完璧な家計簿をつけるのが目的ではありませんので、気楽な気持ちで始めましょう。
 

「レシート貼るだけ」家計管理術のやり方

「あきらめ型」の人にも「完璧型」の人にもお勧めなのが、簡単に取り組めて続けやすい、レシートを貼るだけの家計管理術です。
 
書店にもそういった家計簿は販売されていますが、100円均一ショップで格安にそろえられる、バインダーとルーズリーフ、付箋を利用すれば、もっと手軽に始められます。サイズは、B5の26穴のものがお勧めです。自分の好きな色のバインダーだと気分も上がります。
 
やり方は、とても簡単です。お金を使ったらレシートをもらい、ルーズリーフに貼っていくだけです。たとえ100円の買い物でも、きちんとレシートをもらうようにしましょう。また、レシートは重ねないで貼ることが大きなポイントです。
 
自販機で飲み物を買ったりしてレシートをもらえないときや、子どもにお小遣いをあげたときなどは、付箋に記入して貼っておきましょう。
 
できれば毎日お財布を開けて残高をチェックし、「レシートのもらい忘れはなかったかな?」と確認しながら貼ると、使途不明金もなくなるでしょう。
 

レシート貼るだけで現れる驚きの効果

こうして、ルーズリーフにレシートを貼るだけなのですが、続けていくうちに驚きの効果が現れます。
 
まず、使途不明金が少なくなります。コンビニでのちょっとした買い物だとレシートをもらわない人も多いようですが、レシートを貼るために自然と受け取るようになります。
 
次に、市販の家計簿と異なり、レシートを貼るときに重ねないで貼ることができるので、支出の中身が一目でわかります。つまり、毎日コンビニでお菓子を買っている、外食が多いかも、など自分のお金の使い方の傾向がわかりやすくなり、無駄な支出の削減につながるのです。
 
家計簿をつけるのが苦手な人の、支出管理に最適な簡単で続けやすい「レシート貼るだけ」家計管理術、まずは始めてみませんか?
 
Text:福島佳奈美(ふくしま かなみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、DCアドバイザー、ふくしまライフプランニングオフィス代表