最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.11.28
家計

主婦の悩み・叫び!「○○万円の壁」103万、106万…たくさんあるけど、どう違うの?

「103万円の壁」「106万円の壁」など、さまざまな金額の壁を目にします。
 
主婦にとって、収入は増やしたいけれど負担が増えるのは避けたい、という思いがあるのは確かです。
 
今回は「○○万円の壁」について、どのような違いがあるのかを紹介します。
 
伊達寿和

執筆者:

Text:伊達寿和(だて ひさかず)

CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員

会社員時代に、充実した人生を生きるには個人がお金に関する知識を持つことが重要と思いFP資格を取得。FPとして独立後はライフプランの作成と実行サポートを中心にサービスを提供。

親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けて、地域に根ざしたFPとして活動中。日本FP協会2017年「くらしとお金のFP相談室」相談員、2018年「FP広報センター」スタッフ。
https://mitaka-fp.jp

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伊達寿和

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Text:伊達寿和(だて ひさかず)

CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員

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親身なアドバイスと分かりやすい説明を心掛けて、地域に根ざしたFPとして活動中。日本FP協会2017年「くらしとお金のFP相談室」相談員、2018年「FP広報センター」スタッフ。
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壁は大きく4種類

○○万円という金額に目がいってしまいがちですが、その金額を超えると「だれに」「どのような負担が」生じるのかを、まずは知っておきましょう。
 
壁は大きく4種類に分けることができます。
 
(1)妻の所得税・住民税に関するもの
(2)妻の社会保険に関するもの
(3)夫の所得税・住民税に関するもの
(4)その他、夫の手当に関するもの
 
(4)は、おもに夫の勤務先から「扶養手当」「家族手当」として支給されるケースです。
 
勤務先によって手当の有無や手当の支給基準が違いますので、夫の勤務先に確認してください。
 
(1)から(3)について次から紹介します。
 

妻の所得税・住民税に関する「100万円の壁」と「103万円の壁」

妻の収入がある金額を超えると、妻自身で所得税や住民税を負担する必要があります。
 
所得税は「所得」に対してかかる税金です。
 
パートなどの給与収入の人は、給与所得が発生し、給与所得は給与収入から「給与所得控除」を引いて算出します。
 
「給与所得控除」は給与収入により異なりますが、最低でも65万円の控除が受けられます。
 
税額の計算には、上記の所得からさまざまな控除を引くことができます。
 
今回は一律に控除が受けられる「基礎控除」38万円のみとすると、基礎控除38万円と給与所得控除65万円の合計で103万円となります。
 
つまり、給与収入が103万円を超えると所得税を納める必要があります。これが「103万円の壁」です。
 
住民税はおもに「均等割」と「所得割」で構成されます。
 
「均等割」は所得に関わらず定額で課税され、「所得割」は前年の所得金額に応じて課税されます。
 
「均等割」「所得割」ともに非課税となる基準があります。
 
東京23区内の場合、主婦のように控除対象配偶者及び扶養親族がいない場合は、合計所得金額が35万円以下と定められています。
 
したがって35万円と、給与所得控除65万円の合計で100万円となります。
 
つまり、給与収入が100万円を超えると住民税を納める必要があります。これが「100万円の壁」です。
 
住民税の非課税の基準については市町村で異なります。
 
事前にお住まいの市町村のホームページなどで確認してください。
 

妻の社会保険に関する「106万円の壁」と「130万円の壁」

さらに収入が増えると、妻自身で社会保険料を負担することになります。
 
妻の収入が130万円以上になると、妻自身が社会保険に加入しなければなりません。
 
勤務先に社会保険がある場合はその社会保険に加入し、健康保険料と厚生年金保険料を妻自身が負担します。
 
勤務先に社会保険がない場合は、国民健康保険と国民年金に加入し、その社会保険料を妻自身が負担します。
 
夫の被扶養者のとき、妻は社会保険料を負担する必要がありませんでした。
 
しかし130万円以上になると相応の負担が求められるのです。これが「130万円の壁」です。
 
そして2016年10月から新たな基準ができました。
 
次の(1)~(5)の全てに当てはまる人は社会保険に加入しなければならなくなりました。
 
(1)1週間あたりの決まった労働時間が20時間以上であること
(2)1ヶ月あたりの決まった賃金が8万8000円以上であること
(3)雇用期間の見込みが1年以上であること
(4)学生でないこと
(5)従業員数が501人以上の会社で働いていること
 
130万円以下でも上記の要件を満たすと、妻は社会保険料を負担することになります。
 
(2)の賃金を年額にすると105万6000円になります。これが「106万円の壁」です。
 

夫の所得税・住民税に関する「150万円の壁」と「201万円の壁」

夫の所得税・住民税を算出するときに、妻の収入に応じて「配偶者控除」または「配偶者特別控除」の適用を受けることができます。
 
妻の収入により、夫が受けられる控除額が変わります。
 
「配偶者控除」を受けるためには、妻が次の要件を満たす必要があります。
 
(1)民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません)
(2)納税者と生計を一にしていること
(3)年間の合計所得金額が38万円以下であること
(4)青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと
 
注目は(3)の「妻の合計所得金額38万円以下であること」です。給与収入のみの場合は103万円以下です。
 
この場合は「103万円の壁」と同じ考え方です。
 
さらに、「配偶者特別控除」があります。
 
配偶者の合計所得金額が、38万円超85万円以下の場合の控除額は38万円です。
 
85万円を超えると、控除額が少しずつ減っていき、123万円を超えると控除は適用されません。
 
妻の給与収入が150万円までは、「配偶者特別控除」で満額の38万円の控除を適用することができます。これが「150万円の壁」です。
 
そして、「配偶者特別控除」の適用を受けられるかどうかの壁という意味で、「201万円の壁」という言葉が生まれました。
 
給与収入が201万円のとき、給与所得は122万7000円となり、123万円以下の境目にあたります。
 
ただし、夫の合計所得金額が1000万円を超える場合は、「配偶者控除」「配偶者特別控除」ともに受けられません。
 
また、900万円を超える場合は受けられる控除額が異なりますので、注意が必要です。
 
妻の収入が増えるについて、妻自身が所得税・住民税を負担する。
 
次に、妻自身が社会保険に加入し社会保険料を負担する。
 
そして夫の所得税・住民税に関する控除金額が変わってくる。
 
そのような違いをそれぞれ「壁」と表現しているのです。
 
出典:
厚生労働省 社会保険の適用拡大
東京都主税局 個人住民税
国税庁 タックスアンサー 配偶者控除
国税庁 タックスアンサー 配偶者特別控除
 
Text:伊達 寿和(だて ひさかず)
CFP(R)認定者、1級ファイナンシャルプランニング技能士、相続アドバイザー協議会認定会員
 

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