更新日: 2024.10.10 働き方
社会人1~3年目のZ世代、4~18年目のミレニアル世代の理想の働き方は?
松井証券株式会社(東京都千代田区)は、全国の社会人1年目から3年目(以下、Z世代)と、社会人4-18年目(以下、ミレニアル世代)の男女、合計600名を対象に、「初任給」と「理想の働き方」に関する世代別の実態調査を実施しました(※1)。早速結果を見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
コロナ禍の2021年入社の新社会人は、貯蓄への意識が高い
2020年入社の社会人2年目の人に、生活費を除いて初任給で自由に使えるお金を何に使ったかと尋ねたところ、1位は「貯蓄(66.0%)」で、最も金額を費やした項目も「貯蓄(39.0%)」でした。また、初任給から貯蓄した平均金額は、「8.8万円」となりました。
2021年入社の新社会人でも、初任給の使い道の1位は「貯蓄(71.0%)」で、最も金額を費やしたいと思う項目では半数近く(47.0%)が「貯蓄」と回答。また、貯蓄したい金額の平均は「9.3万円」でした。2021年入社世代は、2020年入社世代よりも貯蓄への意識が高いようです。
コロナ禍で7割以上の人が貯蓄への意識が高まる
社会人2年目以上の80.4%が給料を「貯蓄に回している」と回答。年間の給料を貯蓄に回す頻度を聞くと、Z世代・ミレニアル世代ともに、7割以上が「年に12回」、すなわち毎月貯蓄していることがわかりました。また、給料から貯蓄に回せるようになったのは、ミレニアル世代では「社会人2.8年目」、Z世代では「社会人1.4年目」となりました。
なお、1年目から貯蓄をしていたと回答した割合は、ミレニアル世代で56.3%、Z世代で76.6%となり、Z世代は社会人1年目から貯蓄を始めている人が多いことがわかりました。
また、コロナ禍を経て、全体の74.1%が貯蓄に対する意識が高まったと回答しました。「貯蓄を始めた(始めようと思った)(12.5%)」「貯蓄に回す金額を増やした(増やそうと思った)(29.7%)」と、4割以上がコロナ禍で貯蓄に対する意識が高まったようです。貯蓄を始めたり貯蓄に回す金額を増やした理由を尋ねたところ、約8割が「自分の将来に不安を感じている」ことが明らかになりました。
理想的な働き方の1位は「副業からも収入を得る」。コロナ禍で働き方の意識が変化
コロナ禍を経て、働き方の意識に変化があったか尋ねたところ、50.2%が「ある」と回答。
理想的な働き方を尋ねたところ、最も多いのは「副業からも収入を得る(49.2%)」、2位「終身雇用(28.8%)」、3位「アーリーリタイア(不労所得のある早期退職)(21.8%)」という結果となりました。
Z世代、ミレニアル世代ともに1位は「副業からも収入を得る」であり、約半数の人が本業以外に副業で収入を得たいと考えていることがわかりました。副業解禁以降、副業をするのが普通になってきているようです。Z世代の2位は「お金を貯めて独立」であり、これまで一般的だった「終身雇用」を上回っています。
また、「アーリーリタイア」がZ世代では4位、ミレニアル世代では3位となっており、早期退職をしてその後は資産運用などの不労所得で生活したいという人が多いです。他に、コロナ禍でのリモートワークの浸透から、「会社の所在地とは離れた地域に住む」という回答も見られました。このように、現在では定年までひとつの会社で働く以外に、さまざまな新しい働き方の選択肢が増えたようです。
副業をするにしても、アーリーリタイアをするにしても、まずは資産形成から
さらに、「副業からも収入を得る」と回答した人に、副業によって得る理想的な金額を尋ねると、世代に関わらず「本業に加えて+10万円」となりました。
副業から収入を得るために具体的に取り組んでいることを尋ねたところ、1位「資産形成/資産運用(41.4%)」、2位「副業の情報収集(38.6%)」、3位「空き時間の捻出(28.1%)」、次いで、4位「資格取得/勉強(24.7%)」、5位「人脈作り(14.6%)」となりました。本業以外に収入を得るために、まずは貯蓄額を増やすことを考えており、そのために資産形成に取り組んでいる人がいると思われます。
また、理想の働き方として、「アーリーリタイア」をあげる人も多く見られました。アーリーリタイアをするために、貯蓄額は最低何万円以上必要だと思うか尋ねたところ、「最低5000万円以上」という結果になりました。
しかし、「アーリーリタイア」を理想的な働き方として回答した人の、現在の貯蓄額の中央値は、「300万円」であったことから、理想と現実の間には、4700万円という大きなギャップがあることがわかりました。
副業をするにしても、アーリーリタイアをするにしても、貯蓄を殖やすことが必要です。まずは、入社1年目から給与天引きでコツコツ貯めていきましょう。コロナ禍で支出の少ない今、貯蓄ができるチャンスかもしれません。
[出典]
※松井証券株式会社「『初任給』と『理想の働き方』に関する世代別の実態調査」(株式会社 PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部