更新日: 2021.08.11 貯金

何かとお金がかかる子育て世帯。どれくらい貯蓄している?

執筆者 : 柘植輝

何かとお金がかかる子育て世帯。どれくらい貯蓄している?
子育て世帯共通の悩みといえば貯蓄です。子育てによって日々生じる支出とは別に、子どもの教育資金や住宅資金、そして老後資金なども考えて準備していかなければなりません。
 
そのような状況の中、世の子育て世帯はどのように貯蓄をしているのでしょうか。株式会社主婦の友社が子育て世帯の中心となる30・40代の主婦を対象に実施した、貯蓄や資産運用についてのアンケート調査の結果を基にひも解いていきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

気になる貯蓄のペースは?

貯蓄のペース
毎月欠かさず 57.8%
ボーナスなど収入があるとき 17%
ほとんどしていない 14.1%
何か月ごとなど定期的にしている 4.4%
その他 6.7%

※PR TIMES 「子育て世帯のリアルなお金事情とは?」より筆者作成
 
まずは貯蓄のペースですが、調査の結果では60%近くの世帯が毎月欠かさず貯蓄をしていると回答しています。
 
また、毎月はできないまでも、ボーナス月などのタイミングで定期的に貯蓄をしている世帯も含めると、子育て世帯の約80%は将来を考えて意識的に貯蓄をしているようです。
 

手取り収入に対する貯蓄の割合は?

年間の手取り収入に対する貯蓄の割合
10%未満 36.3%
10%~19% 40%
20%~29% 17.8%
30%~39% 3.7%
40%以上 2.2%

※PR TIMES 「子育て世帯のリアルなお金事情とは?」より筆者作成
 
年間の手取り収入(ボーナス含む)に対する貯蓄の割合についても気になるところです。こちらは家族構成によっても左右される部分ではありますが、75%程度が年間の手取りの2割以内での貯蓄という無理のない範囲で行っているようです。
 
貯蓄ペースの回答結果も踏まえると、多くの家庭において無理のない範囲でコツコツと貯蓄をしている様子がうかがえます。
 

貯蓄に自信がない世帯が半数越え

貯蓄が上手だと思うか
いいえ 53.3%
はい 17.0%
どちらともいえない 29.8%

※PR TIMES 「子育て世帯のリアルなお金事情とは?」より筆者作成
 
貯蓄が上手な方だと思うかという質問では、意外なことに自分が行っている貯蓄の方法について自信が持てず、上手ではないと答えた人が53%と過半数を占めました。
 
その理由として、例えば下記のような内容の回答がありました。
 

●将来何にいくら使うか見通せず、目標額が定まらない。漠然と貯蓄している
●家計簿をつけていない
●勉強・知識不足

 
この結果から、多くの世帯で将来の不安に備え、もっと効率的に貯蓄をしたいと考えているのだろうということが分かります。
 
これに対して、17%の方は自分が貯蓄上手だと自負しているようです。
理由としては下記のような回答が見られました。
 

●計画どおり貯蓄できている
●お金を使わないよう工夫している
●赤字家計から黒字家計へ転換させることができた
●無理のない範囲でできているから

 
理由はさまざまですが、自分の貯蓄方法に自信を持つには目標を定めて、そのラインに貯蓄額を乗せることで解決できそうです。
 

お金を貯めるための効果的な工夫とは?

お金を貯めるために実践していることや、効果的だと思うことを教えてくださいという問いに対して、多くの方が「先取り貯金」と回答しました。先取り貯金とは、給与が入ったら支出に回す前に貯蓄分を先に取り分けておく方法です。
 
また、「家計簿をつける」と回答した方も多く、先取り貯金と家計簿の重要性が浮き彫りとなりました。その他にも次のような工夫も貯蓄に効果的という回答がありました。
 

●固定費や、その範囲の見直し
●500円玉貯金
●スーパーの特売を利用。ポイントが多くつく日に買い物をする
●家族仲良くし、ストレスを貯めないようにして衝動買いを減らす
●家族の健康管理をして医療費を減らす

 

子育て世帯は手取りの2割を貯蓄目標に

アンケート調査の結果により、子育て世帯の40%が手取りの10%から19%を貯蓄しているということが分かりました。また、毎月貯蓄を行っている世帯も57.8%と、コツコツ貯蓄を実践している家庭が多いようです。
 
お金のかかる子育て世帯だからこそ、突発的な支出にも備えて、できるだけ貯蓄を増やしておきたいもの。しかし、調査の結果はあくまでも参考となる1つの指標にすぎません。貯蓄は家計の事情に応じて無理のない範囲で、定期的に行うことが基本だということを忘れないでください。
 
出典
PR TIMES 子育て世帯のリアルなお金事情とは?
 
執筆者:柘植輝
行政書士