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更新日: 2021.10.19 家計

貯金が少ない50代の老後の生活設計。今からできる準備とは?

執筆者 : 酒井 乙

貯金が少ない50代の老後の生活設計。今からできる準備とは?
まだまだ働き盛りの50代。それでも貯蓄が少なくて老後が不安。「ああ、もっと若いうちからしっかり貯蓄しておけばよかった」そうお嘆きの方でも遅くはありません。今からできる準備をご紹介します。
 
酒井 乙

執筆者:

執筆者:酒井 乙(さかい きのと)

CFP認定者、米国公認会計士、MBA、米国Institute of Divorce FinancialAnalyst会員。  
 
長期に渡り離婚問題に苦しんだ経験から、財産に関する問題は、感情に惑わされず冷静な判断が必要なことを実感。  
 
人生の転機にある方へのサービス開発、提供を行うため、Z FinancialandAssociatesを設立。 
 

酒井 乙

執筆者:

執筆者:酒井 乙(さかい きのと)

CFP認定者、米国公認会計士、MBA、米国Institute of Divorce FinancialAnalyst会員。  
 
長期に渡り離婚問題に苦しんだ経験から、財産に関する問題は、感情に惑わされず冷静な判断が必要なことを実感。  
 
人生の転機にある方へのサービス開発、提供を行うため、Z FinancialandAssociatesを設立。 
 

思い込みを捨てる

酸いも甘いも知っている50代は、多くの経験や知識を有しています。しかし、それがかえって「思い込み」となって正確な判断の妨げになってしまうことがあります。
 
例えば、いわゆる「老後2000万円」問題です。令和元年に金融庁から公表された報告書において、平均余命を考えると老後(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の不足額は「1300万円~2000万円」とされ、世間をにぎわせました。
 
このレポートは政府により撤回されましたが、今でもこの数値が独り歩きして、頭の片隅に残っている方もいらっしゃると思います。「2000万円ないから老後は大変」もし少しでもそのように思っているのであれば、そうした思い込みを捨てましょう。
 
この2000万円の根拠は、老後の収支が「毎月5万円赤字」になり、それが20年続けば約1300万円、30年続けば約2000万円になる、という単純計算です。
 
しかし、誰もが常に「毎月5万円赤字」になるわけでもなく、必ず老後が20年~30年続くわけではありません。一人ひとりの事情はまったく異なります。
 

本当の老後の必要貯蓄額を知る

「思い込み」を捨てたところで、自分にとって本当に必要な貯蓄額を調べてみましょう。「え、難しそう」そう思った方は安心してください。先ほどの「2000万円」問題の計算を応用するだけです。
 
つまり、「(月間の予想収入―月間の予想支出)×老後の年数」の簡単な計算で、おおざっぱでも必要な貯蓄額は計算できます。
 
それでは、「月間の予想収入」と「月間の予想支出」を調べるにはどうしたらよいのでしょうか? ここでは調べ方のヒントをご紹介します。
 

■月間の予想収入

大抵の方にとって老後の主な収入源となるのが公的年金です。50歳以上の方に送付される「ねんきん定期便」には65歳時点の年金見込額が記載されているので、そちらを参考にしましょう。 
 
公的年金以外にも年金があるなら、そちらも調べましょう。お勤め先が独自に用意している企業年金や、年金として支給される退職金、ご自身で加入した個人年金保険、確定拠出年金(iDeCo)などがあります。
 
会社から支給されるものは就業規則など、それ以外のものは、金融機関などから送付されるレポートなどを参照してみましょう。
 

■月間の予想支出

家計簿をつけている方なら現在の支出を食費、水道光熱費、交際費、など項目別に分類して、家族の状況や変化を見据えて予想してみます。
 
例えば、「食費は子どもが巣立ったらかからないから半分に減るだろうな」あるいは「引退したら飲みに行く回数はほとんどないから、交際費も3分の1になるだろうな」、といった具合です。家計簿がなければ、試しに1ヶ月できれば1年、出費の記録をつけてみましょう。
 

■老後の年数

老後に何年生きることができるか、を予想するのは健康な方であればより難しいことかもしれません。そこで、公表されている平均寿命を利用するとよいでしょう。ちなみに、令和2年の平均寿命は男性が81.64年、女性が87.74年です(※)。
 

貯蓄を増やす方法を実践する

老後の必要貯蓄額が計算できたら、今の貯蓄額と比較してみましょう。あと数年で、必要額が貯まりそうですか? もし、退職金が出ても足りないようなら、貯蓄を増やすための方法を実践しましょう。ここでは、いくつかヒントをご紹介します。
 

■生命保険を見直す

もし、お子さまがもうすぐ独り立ちするのであれば、高額な生命保険は必要ありません。遺(のこ)された配偶者の方が、遺族年金を受けてもなお足りない分の保障額で十分です。
 
保障額を引き下げたり、保険を解約したりせずに保険料の支払いを止める「払済保険」の利用も検討してみましょう。
 

■所得控除を増やして税金を減らす

所得控除を増やすと、所得税や住民税を減らすことができます。個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用すれば、毎月の掛け金が所得控除となり、節税できます。
 
例えば、税率20%の方が毎月3万円を10年間積み立てれば、単純計算で72万円の節税になります。自営業の方なら、付加年金や国民年金基金の掛け金も、所得控除できます。
 

■住宅ローンを見直す

もし、住宅ローンの金利が高いようなら、借り換えや繰り上げ返済も検討しましょう。しかし、借り換えには費用が数十万円かかるので、それを含めてメリットがあるのか、慎重な検討が必要です。
 
なお、住宅ローン控除を受けている方は、繰り上げ弁済すると税金が増えてしまう可能性があります。金利が減るメリットも合わせて比較検討が必要ですので注意してください。
 

■的を絞って節約

無駄遣いが多いと感じているのであれば、家計支出の節約を実践したいところです。
 
ただし、「あれもこれも」とやると疲れるし、家族にとってもストレスです。長く続けるために、金額の大きな項目(固定費)や定期的に出費をするものなどに的を絞って実践しましょう。
 

貯蓄を増やす方法を実践する

ここまで、貯蓄の少ない50代の方に向けた老後の準備についてご紹介しました。 しかし、やはり自分で試算するのは自信がない、または正確に知りたい、という方は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するとよいでしょう。
 
出典
(※)厚生労働省「令和2年簡易生命表の概況/1主な年齢の平均余命 」
 
執筆者:酒井 乙
CFP認定者、米国公認会計士、MBA、米国Institute of Divorce FinancialAnalyst会員。

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