更新日: 2021.10.29 その他家計

コロナ禍で、食品通販市場規模は2桁成長に! 便利な食品通販で家計を節約するコツとは?

執筆者 : 藤丸史果

コロナ禍で、食品通販市場規模は2桁成長に! 便利な食品通販で家計を節約するコツとは?
ある調査によると、2020年度の国内食品通販市場規模が2桁成長になったことが分かりました。コロナ禍の影響で、外出を自粛したり、外食を控えたりといった巣ごもり需要が、食品通販市場には全体的に追い風となったようです。
 
気軽に自宅でおいしい食事ができる食品通販。「以前よりも、よく利用するようになった」という人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、便利な食品通販を家計節約につなげるコツについてお伝えします。
藤丸史果

執筆者:藤丸史果(ふじまる あやか)

ファイナンシャルプランナー

相続、投資信託など、身近なファイナンスを中心に活動している。

コロナ禍で食品通販市場規模が拡大

株式会社矢野経済研究所が調査した、2021年度の国内食品通販市場の結果によると、2020年度の国内食品通販市場規模は、小売金額ベースで前年度比13.1%増の4兆3057億円となり、初めて4兆円を突破して、2桁成長を果たしたことが分かりました。
 
特に、第1回目の緊急事態宣言下の2020年4~6月は、食品の巣ごもり需要やまとめ買いが急増し、長期保存のできる、米や飲料、乾麺、レトルト食品、インスタント食品、シリアルなどが大きく売り上げを伸ばしたそうです。
 
ちなみに、この食品通販の市場構成比は、カタログを含む「ショッピングサイト」が39.7%、班配と個配を含めた「生協」が37.2%、食品メーカーによる「ダイレクト販売(直販)」が16.8%などとなっています。さらに、百貨店をはじめとした全国各地のグルメ品のお取り寄せや、生鮮食品やお酒といった、食品EC(=オンライン販売)企業の新規参入が増え、競争も激化しているようです。
 

食品通販と家計

店舗に直接行かなくても食材が買えるという便利さはもちろんですが、コロナ禍による自粛期間の長期化で、在宅時間を充実させたいというニーズが高まりましたよね。「少し割高でも、普段よりもおいしくて高品質なものが食べたい」と考える人が多くなったことが食品通販市場の飛躍的成長の要因で、今後もこのトレンドは続くといわれています。
 
しかし、この「少し割高でもいい」という感覚が、節約意識を緩めてしまいがちです。食費は、家計の中で最も簡単に節約がしやすいのですが、少し気を緩めると、あっという間に増えてしまう項目でもあります。
 

食品通販で気をつけたい4つのポイント

では、便利な食品通販を、家計を圧迫することなく上手に利用するためには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。
 

1.月々に決めた食費の上限額を超えない

「自粛で他にあまりお金を使わないから」と、つい食費が増えがちですが、まずは家計簿をしっかり見直して、いくらまでなら食費に回せるのかをしっかり確認しましょう。その上で、「今月の食費はいくらまで」と決め、その額を超えずに食品通販を利用するようにすることが大切です。
 

2.「訳あり商品」を利用する

大手の通販サイトや食品通販サイトでは、通常の店舗には並ばない「訳あり商品」を安く販売しているところがあります。多少、見た目やパッケージに難があっても家庭で食卓に並べる際にはまったく問題ない商品も多く、おいしいお取り寄せグルメをお得に楽しむために積極的に利用したいですね。
 

3.購入回数を減らして送料無料にする

少しずつ頻繁に購入すると一回ごとに送料がかかりますが、「〇円以上は送料無料」、あるいは格安にしている食品通販サイトがほとんどです。せっかく安く食品を購入できても、送料が高額になってしまわないよう、まとめて購入する日を決めて、できるだけ送料を無料にして利用したいですね。ただし、買い過ぎや必要のない物まで買ってしまわないように気をつけましょう。
 

4.ポイントをしっかり利用する

他の通販サイトと同様、ほとんどの食品通販サイトでは会員制やかなりお得なポイント制を導入しています。よく使うサイトは2つか3つくらいまでに絞り、効率よくポイントをためましょう。また、ポイントが倍になる日など、小まめにチェックしておくといいと思います。
 

まとめ

今回は、便利な食品通販を家計の節約につなげるコツについてお伝えしましたがいかがだったでしょうか。他にも、無駄な買い物を避けるために、夜の時間のあるときにダラダラと買い物しない、1回ごとにログアウトをする、といった細かいことにも注意を払ってみましょう。
 
日々の小さな積み重ねにより明暗が分かれるのが食費の節約です。手軽でおいしい食品通販を賢く利用していきたいですね。
 
出典
株式会社矢野経済研究所 食品通販市場に関する調査を実施(2021年)
 
執筆者:藤丸史果
ファイナンシャルプランナー