更新日: 2022.02.07 家計

65歳以上の夫婦とおひとり様。貯金額の中央値はそれぞれいくら?

執筆者 : 柘植輝

65歳以上の夫婦とおひとり様。貯金額の中央値はそれぞれいくら?
老後は〇〇円必要などと老後に必要とされる金額について、さまざまな機関や専門家から、さまざまな金額が提示されています。それらの金額を聞いたとき「そんなの無理だ」と思う方もいることでしょう。
 
では多くの方は実際、どれくらいの貯蓄を持って老後を迎えているのでしょうか。65歳以上の貯金額の中央値について、夫婦とおひとりさま世帯とに分けて推測してみます。
 
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

65歳以上の夫婦の貯金額の中央値は?

「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」によれば、60歳代の2人以上世帯における貯蓄を含む金融商品の中央値は875万円になるようです。そのうち、収入ごとの中央値は表1のようになります。
 
【表1】

収入 中央値
収入なし 1120万円
300万円未満 500万円
300万円から500万円未満 600万円
500万円から750万円未満 1420万円
750万円から1000万円未満 2100万円
1000万円から1200万円未満 3500万円
1200万円以上 5383万円

※金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」より筆者作成
 
表1のデータは、夫婦に限らず60歳代の2人以上世帯における金融資産の中央額ですが、65歳以上の夫婦の貯金額の中央値もおおむね上記に近いような数値であると推定できます。
 
表1を見ると、基本的に収入の高い世帯ほど、貯蓄含めた金融資産の中央値も多くなる傾向にあることが分かります。
 
一方、収入のない世帯が、一般的に平均年収ともいわれる年収400万円前後の人よりも中央値が高い点に目がいきます。これはさまざまな理由が考えられますが、そのうちの1つとして退職金の存在が想定できます。
 
60歳代で収入がないのは、つまり定年退職後ということであり、退職金でまとまったお金が入ってきているため、年収なしであっても平均的な年収の方たちより貯蓄を含めた金融資産の中央額が高いということです。
 

65歳以上のおひとりさま世帯の貯金額の中央値は?

「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)」によれば、60歳代のおひとりさま世帯における金融資産の中央値は、300万円となっているようです。収入別の中央値は表2のようになっています。
  
【表2】

収入 中央値
収入なし 0円
300万円未満 280万円
300万円から500万円未満 800万円
500万円から750万円未満 1675万円
750万円から1000万円未満 1400万円
1000万円から1200万円未満 400万円
1200万円以上 2040万円

※金融広報中央委員会 「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)」より筆者作成
 
表2は60歳以上のおひとりさま世帯のデータですが、おそらく65歳以上のおひとりさま世帯の預貯金含む金融資産の中央値も、これに近しい数値であることが推定されます。
 
収入に比例して、おおむね預貯金含む金融資産の中央値も比例して大きくなっていますが、途中途中、収入が増えても金融資産の中央値も減少しています。
 
また、夫婦含めた2人以上世帯と比べて、貯蓄を含めた金融資産の保有額が全体的に少なくなっています。
 
これは働き手が1人しかいないことや、自由にお金が使える分、貯蓄意識が低くなりやすいことなどから、夫婦含めた2人以上世帯よりもおひとりさま世帯の方が、貯蓄を含めた金融資産の中央値が低くなっていると想定されます。
 

夫婦なら875万円、おひとりさまなら300万円を目安に!

家計の金融行動に関する世論調査において、60歳以上の2人以上世帯では金融資産の中央値が875万円、単身世帯においては300万円という結果があることから、65歳以上の夫婦やおひとりさま世帯の貯蓄額もこれに近しい数値の貯蓄額を有しているのではないかと推測できます。
 
現役世代の方やこれから老後に差し掛かる方の老後資金について考える際の参考になれば幸いです。
 
出典
金融広報中央委員会「知るぽると」 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成19年以降)より「設問間クロス集計(令和2年)」
金融広報中央委員会「知るぽると」 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)より「設問間クロス集計(令和2年)」
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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