更新日: 2022.02.18 その他家計

ポイントは食費とファッション? こんなに違う独身男女のお金の使い方

執筆者 : 下中英恵

ポイントは食費とファッション? こんなに違う独身男女のお金の使い方
みなさんは毎月、何にどのくらいお金を使っているか、自分で把握できているでしょうか。
 
独身の男性と女性の場合、毎月のお金の使い方には大きな違いがあります。それぞれのお金の使い方をチェックして、無駄な支出はないか、家計の点検をしてみましょう。
下中英恵

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

ポイントは食費とファッション

総務省が発表している「家計消費単身モニター調査」(2021年11月)の結果から、単身の勤労者世帯の男女の支出をチェックしていきます。
 
まず注目したいポイントは、食費についてです。男性と女性の毎月の食費の支出を比較すると、女性の方が男性よりも少ない傾向がみられます。例えば、25~29歳の場合、男性の食費は1ヶ月当たり4万1455円、女性は3万1509円となっており、約1万円の差があります。
 
調査対象の全年齢帯(69歳まで)をみても、女性の食費は毎月3万円台でほぼ収まっていますが、男性は24歳以下を除くと、どの年齢帯でも4万円以上かかっています。
 
特に55~59歳の場合では、男性は5万3252円、女性は3万5496円となっており、約1万8000円の差があります。女性は男性よりも自炊を心がけていることなどが、こうした結果の理由の1つとなっているのではないでしょうか。
 
一方、調査項目にある「被服及び履物」、つまりファッション関連の1ヶ月当たりの支出は、男性よりも女性の方が多い傾向がみられました。
 
一例として30~34歳の場合、男性の被服履物代は1ヶ月で5659円、女性は1万5283円となっており、女性はファッションに対して男性より2.7倍もお金を使っています。
 

男性は女性よりもお金を使う

調査結果全体で注目したいのは、女性よりも男性の方が消費支出の合計額が高いという点です。女性の場合、年齢を重ねても毎月の消費支出は大きく増えません。
 
一方、男性は60歳まで年齢とともに消費支出はおおむね右肩上がりとなり、55~59歳では、1ヶ月22万5497円となっています。女性は15万6856円なので、この年齢帯では7万円近い差が生まれました。
 
これは、男女の収入の格差が原因の1つだと考えられます。男性は、勤続年数が増えると収入も増える傾向が一般的にみられます。
 
一方、女性は役職がつくなど一部のケースを除き、勤続年数が増えても収入は大きく増えないこともあります。そのため毎月の支出についても、女性は全年齢を通して大きく増加はしていないと考えられます。
 

女性は保健医療費の見直しを

最後に、独身の女性の方が見直したい支出項目をチェックしていきます。男性よりも女性の方が毎月の支出が多い傾向がみられた項目として、「保健医療費」が挙げられます。
 
単身世帯の場合、万が一、働けなくなったときのために医療保険などに加入している方も多いかもしれません。しかし保障の内容が過剰になっていると、毎月の保険料が増えてしまいます。
 
将来が不安だからとやみくもに保険に入るのではなく、自分にとって本当に必要な保障を見極め、保険の見直しをしてみてはいかがでしょうか。
 
このように、男女ではお金の使い方にそれぞれ特徴がみられました。男性であっても女性であっても、毎月の支出を把握し、節約できる項目がないか、しっかりと確認するのは大切です。
 
今回ご紹介した内容を参考にしながら、これを機に毎月のお金の使い方をチェックしてみましょう。
 
出典
総務省統計局 家計消費単身モニター調査
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

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