更新日: 2022.07.05 家計の見直し

老後の食費は現役世帯よりも負担大!? 早めに検討すべき食費の節約方法3選

老後の食費は現役世帯よりも負担大!? 早めに検討すべき食費の節約方法3選
意外に思うかもしれませんが、現役世帯よりもリタイアメント世帯のほうが家計支出における食費の割合は高いという結果があります。
 
老後資金の面から考えますと、少しでも出費は減らしたいと考える中、食費が家計を圧迫するようでは心配は尽きません。そこで、今回は老後の食費負担を少しでも軽減するような節約方法を3つ紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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家計支出における食費の割合は老後の方が増加傾向にある

老後生活では、主な収入は年金です。現役世帯と違って、年金には残業代や役職手当が付くこともなく一定金額を一生涯にわたって受け取ります。この限られた年金額の中で生活をするには、極力無駄な出費を抑え、必要な出費を絞るという対策が必要です。
 
総務省統計局が実施した「2020年家計調査報告」によると、家計支出における食費の割合は勤労世帯で26%であるのに対し、65歳以上世帯では29.3%という結果でした。一般的には、働き盛りの勤労世帯のほうが食費がかさみそうなイメージですが、実際はそうではないということが今回の結果でわかります。
 
このようなデータを参考にしますと、なるべく早い段階で食費の節約について備えておいたほうがよさそうです。実際に退職してからいきなり節約をするというより、現役のうちにいろいろと試しながら、老後でも継続できそうな節約術を身に着けていくほうがスマートかもしれません。
 

リタイアメント世帯でも有効な食費の節約方法3選

それではここから、高齢で無職のリタイアメント世帯でも有効な節約方法について3つ紹介します。
 

【リタイアメント世帯で実践していただきたい食費節約法】

● 家庭菜園を始める
● 極力外食を避ける
● 食材の廃棄ロスを減らす

 

家庭菜園を始める

家庭菜園やキッチンでの水耕栽培など自宅での野菜作りは、趣味と実益を兼ねることができます。育てることを楽しみ、購入費も浮くことで一石二鳥になります。
 
レシピは限られますが、まずは育てやすいミニトマトやゴーヤーなどから始めてみると良いでしょう。もっと手軽なところでは、スーパーで購入した豆苗(とうみょう)は、葉の部分を切り落とした後も、根の部分を水につけておくことで何度か伸びてきて食べられます。ポイントは使用する土や肥料などが少ない野菜ほど節約効果が高いことです。
 
現役のうちから家庭菜園を始めておくと、育てられる野菜も増え、家計の助けになります。同様の考えから、魚釣りを趣味にしても良いでしょう。楽しみながら節約にもなるという有益な方法ではないでしょうか。
 

極力外食を避ける

外食を減らすと食費の節約になることは、現役世帯でもリタイアメント世帯でも同様です。より効果を高くするには、現役世帯のうちから少しずつ外食の機会を減らしていくようにしましょう。
 
年金暮らしになったからといって、極端に外食の機会を減らすのはいくら節約のためとはいえ寂しいものです。そのため、少しずつ外食の機会を減らし、家での食事を工夫する習慣をつけておくことをお勧めします。
 

食品ロスを減らす

1週間の献立を決めてしまい、必要な食材をリストアップして購入するだけで食品ロスを減らせます。食品ロスを減らすことは、環境面からも配慮したいポイントであると同時に食費の節約にもなります。
 
また、特売で安くなっているお肉は、下味をつけて冷凍しておくことでいつでも使えるストック食材になるなど、食材の調理に工夫をすることでも節約につながります。
 
独り暮らしの人では、一つ一つの食材を購入して手作りをする方が手間や食費がかかるかもしれません。そうなると、かえって食費の無駄になることもあります。地域によっては食材配達のほうが割安な場合もありますので、自分にとって最適な方法を探ってみましょう。
 

早めの老後対策の必要性が高まる

長生きの時代に備え、早い段階から老後生活に意識をしておくことをお勧めします。特に食費に関しては、現役うちからやれることをいろいろと試したうえで、老後生活に備えると安心です。
 
今回紹介した3つの食費節約法ですが、どれか一つだけを実践するというより、できれば総合的に並行してやってみることをお勧めします。もちろん向き不向きがあるため、どれも完璧にする必要はありません。「これならできそう」と感じるものを試してみてはいかがでしょうか。
 

出典

総務省統計局 2020年(令和2年)家計調査報告(家計収支編)平均結果の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部