更新日: 2022.08.25 ライフプラン

女性は将来のお金についてどう考えているの?65歳までにいくら必要と思ってる?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

女性は将来のお金についてどう考えているの?65歳までにいくら必要と思ってる?
厚生労働省によると、2021年の日本人の平均寿命は、男性81.47歳、女性87.57歳となっています。女性は自分自身や夫の退職後、20年以上は生きていくことになります。平均寿命が6年ほど長いからこそ、自身でしっかりと老後資金を用意しておく必要もあるでしょう。
 
では、女性はお金に対しどう考えていて、将来のお金をどのように準備しているのでしょう。30歳から79歳の女性687人を対象に行われたウェブアンケート「お金に関する意識実態調査」の結果を読み解いていきましょう。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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お金の使い方に満足している人は半数。将来のお金が心配な人も半数

調査は女性誌『ハルメク』をグループで発行する株式会社ハルメクホールディングスの、ハルメク 生きかた上手研究所と、在宅ワークをはじめ、自分らしい働き方を希望する女性向けのコミュニティーサイトを運営している株式会社キャリア・マムが共同で行いました。それぞれのモニターや会員を対象に実施し、687件の有効回答が集まりました。
 
「お金の使い方」に対する満足度を聞いたところ「とても満足している」(3.8%)、「満足している」(17.5%)、「やや満足している」(28.7%)を合わせて、50.0%が「満足している」と回答しました(図表1)。30代では満足度は19.3%ですが、年代が上がるほど満足度は向上し、70代では61.6%にのぼりました。
 
図表1
 

 
出典 ハルメク 生きかた上手研究所・キャリア・マム調べ(引用)
 
「将来のお金」の心配度については、「とても心配している」(12.7%)、「心配している」(17.0%)、「やや心配している」(24.5%)合わせて54.2%となりました(図表2)。年代が若いほど心配度が高くなり、70代では35.3%であるのに対し、30代では90.4%とほとんどの人が将来のお金を心配していることがわかりました。
 
図表2
 

 
出典「ハルメク 生きかた上手研究所・キャリア・マム調べ」(引用)
 
「お金の使い方」に満足している理由を聞いたところ、「お金を使いたいところに使えているし、衣食住に取りあえず困っていないから(40代)」「働いていて家計の一部を負担しているが、その他は自分の好きなように使える(50代)」「30代から適度な投資運用をしてきて、あまりお金の心配がない(60代)」といった声が寄せられました。
 
満足していない理由は、「教育費が多いので支出を抑えているが、これ以上削りようがない(40代)」「自由になるお金が少なく、運用まで回らない(50代)」「いつもローンのある状態が続き、節約体質が身についた(60代)」「人生終盤の楽しみ、介護、介護施設の入居などの資金が十分でない(70代)」といったコメントが並びました。子どもの教育費の負担や、資産運用したいがリスクが怖いという理由が多いようです。
 

将来のお金のために行っているのは「節約」「貯蓄」が2トップ

将来のお金のために現在行っていることを聞くと、「節約」63.3%、「貯蓄」57.9%、「就業」33.0%、「投資」32.6%という回答が並びました。70代では「節約」以外の項目は低く、働いている人もほとんどいないため、これまでに形成した資産や年金で生活している様子がうかがえます。また、30代では「投資以外のプチ稼ぎ・プチ副業」「キャリアの見直し」が他の世代に比べ特に高くなっています。
 
図表3
 

 
出典「ハルメク 生きかた上手研究所・キャリア・マム調べ」(引用)
 
将来必要と考えるお金のために、現在何かを行っている人は89.1%で、行っていることの種類は平均2.5個でした。年代が若いほど種類が多く、30代では3.4個であるのに対し、70代では1.8個となっています。みなさん、資産づくりのためにいくつかのことに取り組んでいるようですね。
 

投資してる人の平均投資額は月7万円! 65歳までに2711万円用意したい

投資している人の中で一番人気なのは「投資信託」(59.4%)でした。専門家にお任せできるので、あまり知識がなくても始められるのがいいですよね。次いで「株式投資」(52.2%)、「つみたてNISA」(35.7%)、「一般NISA」(29.9%)が続きます。
 
「株式投資」は年代が高いほど行っている人が多く、40代では39.4%であるのに対し、70代では67.6%となっています。逆に若い人ほど多いのが、少額から積み立てられる「つみたてNISA」で、40代では63.6%がしていると回答しました。「iDeCo・確定拠出年金」も40代が45.5%と、これらの利用が特に多くなっています。
 
図表4
 

 
出典「ハルメク 生きかた上手研究所・キャリア・マム調べ」(引用)
 
投資をしている人のうち、1ヶ月当たりの投資額の平均は6万9438円でした。この投資金額は、年代が上にいくほど高くなっていく傾向が顕著で、30代の1ヶ月当たりの平均投資額が3万5381円であるのに対し、70代では8万5833円と2倍以上となっています。投資している人は、毎月結構な金額を投資に回せているため、資産づくりが順調であることがうかがえます。
 
それでは、みんなは65歳までにどれぐらいの資金を用意しておくべきと思っているのでしょうか? 準備しておきたい金額を聞いたところ、「2000万以上3000万未満」が29.6%で最も多く、次いで「1000万以上2000万未満」が26.6%となりました。平均は2711万円となりましたが、3000万円以上必要だという人も36.5%いました。
 
もし、働かないなら3000万円でも足りないという人も多いことがわかりました。もし子どもがいない場合はできるだけ多くの老後資金を準備しておきたいところです。
 
図表5
 

 
出典「ハルメク 生きかた上手研究所・キャリア・マム調べ」(引用)
 
以上のことから、調査対象の女性は、将来のために節約や貯金を行っていることがわかりました。女性の平均寿命は長いため、高齢となり働くことが難しくなったら、投資などで資産運用していくのがいいですね。そのためには早いうちから資産形成しておくべきですが、住宅ローンや教育費などの負担が重く、なかなかうまくいかないようです。
 

出典

厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況

株式会社ハルメクホールディングス・株式会社キャリア・マム 「お金に関する意識実態調査(2022年8月)」(PRTimes)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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