更新日: 2022.08.31 その他家計

わが家の食費って多い? 目安を知ってうまくやりくりしよう!

わが家の食費って多い? 目安を知ってうまくやりくりしよう!
「物価上昇」「野菜の価格が高騰」「一部の食料品が再度値上げ」といったニュースを耳にする昨今ですが、そもそも家計のうち、食費がどのくらいを占めているか把握していますか?
 
自炊や外食、中食など、ライフスタイルや家庭によっても食費にかける金額は異なりますが、一般的には収入に対して食費にどのくらい使っているのか、今回は統計データを基に食費の目安について確認していきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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統計から見る、1ヶ月の食費の平均

総務省による家計調査の結果から、1ヶ月の食費の平均額を見ていきましょう。
 
「家計調査報告(家計収支編)」の2022年5月分によると、2人以上の世帯で1ヶ月の食費の平均は8万2066円でした。調査対象の世帯人数の平均は2.91人(内訳は勤労者世帯で平均3.24人、無職世帯で平均2.36人)となっているので、モデルケースとしては3人家族での家計と考えることができます。
 
勤労者世帯と無職世帯での1ヶ月当たりの食費と収入の平均、世帯主の平均年齢は、図表1のとおりとなっています。
 
図表1

勤労者世帯 無職世帯
1ヶ月当たりの食費 8万4419円 7万5560円
1ヶ月当たりの実収入 48万9745円 4万8775円
世帯主の平均年齢 50.2歳 75.2歳

※総務省「総務省 家計調査 家計収支編 調査結果 二人以上の世帯 月次 2022年5月結果の概要」より筆者作成
※勤労者世帯とは世帯主が会社、官公庁、学校、工場、商店などに勤めている世帯
※無職世帯とは世帯主が無職の年金受給世帯など
 
勤労者世帯と無職世帯では、収入の差の大きさ比べて、食費には差があまりないことが特徴です。例えば年金受給世帯であれば、貯蓄を切り崩しているのかもしれませんが、食費を削るということの難しさがうかがい知れると思います。
 
また、世帯主の平均年齢が25歳ほど違いますが、この結果からは食費の負担に年齢はそれほど関係ないといえるのかもしれません。
 

世帯人数による食費の違いは?

次に、2021年の家計調査の結果から、家族の人数(世帯人員)別に1ヶ月当たりの食費の平均額を見てみましょう。
 
図表2

世帯人員 1ヶ月当たりの食費
1人 3万8410円
2人 6万6327円
3人 7万7578円
4人 8万7017円
5人 9万2333円
6人以上 10万5120円

※総務省「家計調査(家計収支編)調査結果 総世帯 年次 2021年 表番号4」より筆者作成
 
世帯の人数が多くなると、その分、食費にかかる金額は増えますが、1人当たりの食費で考えた場合は少なくなっています。また、1人暮らしでは外食や中食が多くなるほか、自炊する場合でも少人数ではかえって材料費が高くなることなどが、こうした結果となっている理由として考えられます。
 

勤労者世帯での収入区分別の食費

最後に食費の目安について考える参考として、2021年の家計調査の結果から2人以上の世帯のうち、勤労者世帯に限って年収別に1ヶ月の食費の平均について確認してみましょう。
 
図表3

年収 1ヶ月当たりの食費
200万円未満 5万821円
200万円以上~250万円未満 5万7520円
250万円以上~300万円未満 6万772円
300万円以上~350万円未満 6万4127円
350万円以上~400万円未満 6万7729円
400万円以上~450万円未満 7万1877円
450万円以上~500万円未満 7万1378円
500万円以上~550万円未満 7万2368円
550万円以上~600万円未満 7万4253円
600万円以上~650万円未満 7万7622円
650万円以上~700万円未満 7万9618円
700万円以上~750万円未満 8万460円
750万円以上~800万円未満 8万2171円
800万円以上~900万円未満 8万3552円
900万円以上~1000万円未満 8万9883円
1000万円以上~1250万円未満 9万4912円
1250万円以上~1500万円未満 10万2917円
1500万円以上 11万6481円

※総務省「家計調査 家計収支編 調査結果 二人以上の世帯 年次 2021年 表番号2-3」より筆者作成
 
基本的には、年収に比例して食費にかける金額も多くなる傾向がありますが、年収が2倍、3倍になっても食費がそこまで増えるわけでもありません。年収に対する食費の目安として、平均と比べて多いのか少ないのか、ひとつの参考にしてみてください。
 

まとめ

2人以上の世帯で1ヶ月当たりの食費は、2022年5月分は平均で8万2066円という調査結果がありますが、2021年の調査では、世帯の人数や収入により4万~11万円程度と幅広くなっていることが分かりました。
 
しかし、単純に平均と比べるだけでなく、家族構成や世帯収入、家計の状況などを踏まえて「わが家の食費の目安」を見つけていただければと思います。
 

出典

総務省 家計調査 家計収支編 調査結果 二人以上の世帯 月次 2022年5月 結果の概要
総務省 家計調査 家計収支編 調査結果 総世帯 年次 2021年 表番号4
総務省 家計調査 家計収支編 調査結果 二人以上の世帯 年次 2021年 表番号2-3
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部