残業時間を減らしてワークライフバランスの実現って本当にできるの?
配信日: 2022.09.12 更新日: 2024.10.10
本記事では、残業時間を減らしてワークライフバランスを実現することは本当に可能なのかについて紹介していくので参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
ワークライフバランスの実現自体は可能
単純に表面的にはワークライフバランスの実現は可能なように見えますが、ワークライフバランスの本質は、仕事とプライベートのバランスを取って調和させることです。生活を支える仕事にやりがいを感じ、プライベートで趣味などを満たすようにするのが調和といえるでしょう。
そのため、よくある「勘違い」として、仕事とプライベートを完全に分けて考えることや、仕事を8時間・睡眠を8時間・プライベートを8時間に区切るという決まりごとをつくるなどが挙げられます。ワークライフバランスに最適な仕事とプライベートのバランスは、人や企業によって異なることには注意が必要です。
また、仕事とプライベートを完全に分けて考えないことに関しては、仕事の時間以外に資格取得に向けた勉強をするなどスキルアップを図ったり、スキルアップによって仕事の効率を高めたりするなどの意識を持ってはいかがでしょうか。
ワークライフバランスは残業時間を減らすだけでは解決しない
ワークライフバランスを実現するためには、仕事とプライベートの調和が必要になるため、ただ残業時間を減らしたとしても、プライベートの時間が充実するとは限りません。あくまでも仕事を充実させるためにプライベートを満足させ、プライベートを高めるために仕事にやりがいを感じることが大切です。
仕事量が変わらなければ、残業時間を使うことでやっと終わっていた業務が、その日のうちに完了せず、仕事が積み残るだけでしょう。記録上の「残業時間」が減っただけで、仕事を持ち帰って家で続けるようでは本末転倒ですが、こうしたケースも珍しくありません。
結果的に、家庭に仕事を持ち帰ることで「残業時間」が減ったものの、残業代も減ったことで収入が少なくなり、プライベートもつぶれてしまうという可能性もあるのです。
ワークライフバランスを実現するためには、企業の意識から変えなければならない
理想的なワークライフバランスを実現するためには、労働者個人の考え方や行動だけでは難しいため、使用者、企業の根本的な意識から変えることが求められます。
例えば、残業時間を減らすことが決定したなら、業務量もそれに伴って、通常の勤務時間内に終わるように調整しなければなりません。業務量を減らすためにはさまざまな方法がありますが、従業員を増やして一人当たりの業務量を減らす方法や、一定の仕事をアウトソーシングして社内での業務量を減少させる方法などが挙げられます。
ワークライフバランスを実現するメリットとは
ワークライフバランスを実現することで生まれるメリットは、個人に合わせた働き方ができるようになることから、家庭で育児や介護を担う社員の定着や、自己実現ができることから副業・兼業で幅広い経験を得ることなどが挙げられます。
仕事とプライベートを完全に分割するわけではありませんが、ワークライフバランスによって休日出勤や家に仕事を持ち帰ることがなくなれば、気持ちのオン・オフが切り替えられます。
気持ちのオン・オフを切り替えられるようになれば、仕事に対しての気持ち的な余裕や時間的な余裕が生まれることから、仕事へのモチベーションを高いレベルでキープできるようになるでしょう。
人によっては仕事に対してのスキルアップを考えて資格勉強をすることもあれば、自分の趣味を究めるためのプライベートな時間を活用するなど人生を充実させる考え方は十人十色といえるでしょう。
ワークライフバランスの形はさまざま
ワークライフバランスの形は企業によって異なります。代表的な制度として育児休暇や短時間勤務などは従来ありましたが、法改正に伴い、現在では女性だけでなく男性でも制度を活用しやすいようにしている企業も増えてきました。
他にも働き方の自由さを高めるために、在宅勤務やリモートワークなどで自宅からでも仕事ができるようになったり、フレックスタイム制で自分が働く時間は自分で決められたりと働き方は多種多様です。
また、従来は多くの企業で副業・兼業は禁止されていましたが、現在では解禁する企業も増え始め、先に会社に副業の申請をしてから本業以外で自分が興味のある分野での活動をしている人も増えています。
ワークライフバランスは残業時間を減らすだけで実現するものではありません。しかし、生活の中での仕事の負担が減ることで、自分自身の人生にとって良い選択をできる余裕が生じるのではないでしょうか。
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部