更新日: 2024.10.10 家計の見直し
【節約マインド】あなたの支出を仕分ける! 「浪費」? それとも「投資」?
今回は、役に立つ「節約マインド」について紹介します。
執筆者:柳沢俊宏(やなぎざわ としひろ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ワイゼットFPオフィス代表
浪費と投資
節約マインドの説明の前に、「浪費と投資の違い」について理解しておく必要があります。
浪費とは
浪費とは、無駄遣いのことですが、ここではもう少し広く捉えます。無駄遣いはもちろんのこと、無駄ではなくても「何も考えずに惰性で支出すること」自体が浪費です。例えば、毎朝通勤時に何となくコンビニでコーヒーを買う習慣。確かに、コーヒーが飲みたかったのかもしれません。
しかし、コーヒーを飲みたければ、自宅から水筒に入れて持って行くこともできます。それほど、そのコンビニのコーヒーが気に入っているのでしょうか? 習慣で何となく買っている、ということはありませんか? 私たちの生活を振り返ってみると、意外とこの「浪費」が多いことに気がつきます。
投資とは
投資とは、「資産として残る物に支出すること」や「リターンを得るために支出すること」です。例えば、資産価値の高い不動産や時計を買うこと、高配当株や高利回りの債券を買うことです。
また、資格取得のために資格学校の講座に申し込むこと、サウナに行って明日への原動力にすることも投資に当たります。つまり、「自分を豊かにしている」、「自分は何かのためにお金を使っている」と胸を張って言えるような支出が投資です。
支出は投資であるべき
生活している以上、支出は必要です。支出すること自体は構いません。ただし、支出はできるだけ投資であるべきです。日々の支出を「浪費か投資か」という視点で仕分けていき、分析してみましょう。
「浪費をいかに減らし、投資にしていけるか」このことを常に意識できるかが、節約を成功に導くための秘訣(ひけつ)です。支出時には、その都度、「この支出は自分を豊かにする支出か」を自問自答してみてください。自分のためになる支出であれば、思い切り支出を楽しんでください。
一方で、少しでも「何となく買おうとしているかも」、「リターンがないかも」と不安が頭をよぎるようであれば、その支出はしないようにしましょう。こうすることで、自然と節約マインドが形成されていき、「支出は投資であるべき」が習慣化していきます。
支出を「見える化」する
皆さんは家計簿をつけていらっしゃいますか? 便利なアプリも増えています。支出を「見える化」することはとても大事です。ただし、それほど気負う必要はありません。日々使ったお金を書き出すだけで大丈夫です。それを浪費か投資かに色分けし、いかに浪費が多いかを感じられたなら、それだけで効果があります。後は少しずつ、浪費に該当する項目を減らしていくだけです。
今すぐ始めてみよう
何かに支出をするという機会はすぐにやってきますし、頻繁にあります。少しでも節約をしたいと思うのであれば、今日にでも「支出は投資であるべき」を実践してみましょう。何事も行動することが大事です。その際、失敗を恐れてはいけません。
「あれは投資ではなく浪費だったかも」と後悔することもあります。しかし、気にせずに「節約マインド」を持ち続けることが大切です。支出するときに一度立ち止まり、考えることが何より重要です。日々の習慣がいずれ大きな成果を生む源泉となるでしょう。
執筆者:柳沢俊宏
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ワイゼットFPオフィス代表