映画「マルサの女」に学ぶ金持ちになる方法

配信日: 2022.09.18 更新日: 2024.10.10

この記事は約 3 分で読めます。
映画「マルサの女」に学ぶ金持ちになる方法
35年前の大ヒット映画「マルサの女」(1987年、伊丹十三監督)をご存じですか? 国税局査察部(通称マルサ)が脱税者を摘発するまでを描いた作品です。この映画に登場する脱税者が語る「金持ちになる方法」が核心を突いているので、紹介します。
柳沢俊宏

執筆者:柳沢俊宏(やなぎざわ としひろ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ワイゼットFPオフィス代表

「脱税者」流の金持ちになる方法とは

映画に登場する脱税者(演:山崎努)が語る金持ちになる方法がこちらの2つです。
 

お金を使わない

「金貯めようと思ったらね……使わないことだよ」
 
この脱税者は、香典も祝儀ももったいないと言います。お金は使わなければ貯まるという理屈です。当たり前のことですし、なんだか極端ですね。当然、お金を使わなければ生活ができません。
 
しかし、多くの人が不必要にお金を使っていることもまた事実です。節約をしなければいけないと常に考えていて、本当に金持ちになりたければ、ある程度の覚悟が必要だということを示しています。
 

コップから垂れる水をなめる

「いっぱいになって垂れてくるやつ、これをなめて我慢するの」
 
お金が貯まらない人は、コップに水が貯まっている途中ですぐにコップの水を飲んでしまうからだめだと言います。ふざけたことを言っているようですが、これが資産運用の本質です。
 
節約して貯めたお金を運用し、「利回り」や「配当」で生活する。さらには配当を再投資する。ロバート・キヨサキ著『金持ち父さん貧乏父さん』においても、「金持ちは自分のためにお金を働かせる」ことが金持ちになる方法とされています。
 

お金を使わない方法

お金を使わない。「それができないから困っているんだ」という声が聞こえてきそうです。お金を使わないためには、強い意志力が必要です。そこで、ケリー・マクゴニガル著『スタンフォードの自分を変える教室』に挙げられている意志力を高める方法から、今すぐ活用できる方法を紹介します。
 

10分待つ

「どんな誘惑を感じても、必ず10分間は辛抱して待つようにしましょう」 節約中に、物欲が強くなり、誘惑を感じても「10分間は我慢する」ようにしてください。その10分間で「誘惑に打ち勝ったら金持ちになれる」と強くイメージしましょう。10分間我慢して誘惑に負けてしまったらそれでも構いません。たった10分待つだけでも効果があるそうです。
 

鉄の意志を持つ人のことを考える

「鉄の意志を持つあの人なら、こんなときどうするだろう、と考えてみましょう」 映画に登場する先ほどの脱税者を思い出してみましょう。金持ちになるためには、香典や祝儀も出しません。徹底しています。脱税は犯罪であり、絶対に行うべきではありません。
 
しかし、ここまで徹底していると、ある種のカッコよさまで感じます。そんな人が今のあなたの立場になったらどう行動するでしょうか? また、あなたがなりたいと想像する憧れの人物ならどう行動するでしょうか? そう考えることで、その人の「鉄の意志」を得ていけるでしょう。
 

正しいお金の使い方

意志力を高め、お金を使わずに我慢する。確かに、これでお金が貯まります。しかし、欲しい物を買うこともまた豊かな人生を送る上で必要です。問題は、お金の使い方です。貯めたお金で買うのではなく、貯めたお金を運用し、運用益で買う。まさに、コップから垂れる水です。
 
また、運用益を得るには時間がかかります。欲しい物を買うため運用している間に、物欲の熱が冷めてしまうことがあります。そのような場合、その欲しかった物は、実は不要な物であったことが分かります。このように、運用益で買うという行為は、冷静な判断を導く方法にもなるのです。
 

行動に移してみましょう

さあ、今日から節約を始めてみましょう。大事なことは行動に移すことです。行動を起こした人だけが、金持ちへの第一歩を踏み出せます。ただし、繰り返しになりますが、脱税は犯罪です。節約は法の範囲内で行いましょう。
 

出典

「マルサの女」(1987年、伊丹十三監督)
「金持ち父さん貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ/筑摩書房)
「スタンフォードの自分を変える教室」(ケリー・マクゴニガル/大和書房)
 
執筆者:柳沢俊宏
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ワイゼットFPオフィス代表

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集