【家計相談】世帯年収が400万円、貯金はありません。生命保険や医療保険に入ったほうが良いでしょうか?
配信日: 2022.11.29 更新日: 2024.10.10
家賃や光熱費、食費、保育料などの日常の支払いで、月収のほとんどがなくなってしまうので貯金がありません。生命保険や医療保険にも入っていないので、もしもの時にどうなってしまうのか不安だそうです。
家計の見直しもさることながら、保険の加入についてもアドバイスします。
執筆者:宮野真弓(みやのまゆみ)
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
子育てファミリーや妊活カップルのライフプランニングを中心に活動しています。
結婚や妊活、出産、住宅購入など人生のターニングポイントにおけるお悩みに対して、お金の専門家としての知識だけでなく、不妊治療、育児、転職、起業など、自身のさまざまな経験を活かし、アドバイスさせていただきます。
https://fpoffice-minoria.jimdo.com/
家計見直しのポイント
世帯年収400万円で夫婦+子ども2人が生活していくには、上手にやりくりする必要があります。
まず、簡単で効果が出やすいのがスマホやWi-Fiのプランの見直しです。手続きの手間はありますが、一度見直せば節約効果が続くのでおすすめです。通信会社の変更も含めて検討してみましょう。
次に見直したいのが娯楽費、交際費、外食などです。それぞれに予算を決めるのではなく、まとめて予算を決め、その中で調整するようにすると管理が楽です。これらに取り組んだ上で、買い物の頻度や食材の保存方法を見直すなど、食費の節約にも目を向けていきましょう。
家計の見直しで少し余裕ができたら貯蓄をしましょう。1ヶ月の貯蓄目標は、子ども1人につき1万円、そしていざというときに備えるお金として1万円の合計3万円です。児童手当は子ども1人あたり総額で約200万円もらえます。そこに月1万円を18年間貯蓄すると、児童手当と合わせて約400万円になり、大学の進学資金に充てることができます。
いきなり月3万円は難しいかもしれませんが、少しずつでも貯蓄しておくことが大切です。子どもが3歳になれば保育料が無料になるので、そこからも貯蓄にまわすとよいでしょう。生活費の残りから貯蓄をしようとするとなかなか貯まらないので、自動積立を利用するなどして先取りで貯蓄できるようにしておくと、しっかりと貯蓄ができます。
保障を絞って保険に加入を
十分な貯蓄があるのであれば、保険の必要性は低いといえます。しかし子どもが小さく、また貯蓄が少ない状態では万一の場合に不安が残ります。そんな不安を解消するためにも、保険への加入を検討してみましょう。
まずは、子どもが独立するまでの期間を目安に死亡保障があると安心です。この目的に合う保険として、定期保険や収入保障保険などがあります。
定期保険は定められた期間中の死亡リスクに備える商品で、死亡保険金満期まで一定金額です。それに対して、収入保障保険は保険期間の経過に応じて保険金の受取総額が減っていく保険で、その分保険料を抑えることができます。
次に、医療保険も検討しておきましょう。例えば「病気やけがをして、入院や手術でお金がかかるのに、仕事を休んだことで収入が減る」というような場合でも、入院給付金や手術給付金を受け取ることができれば、安心して治療に臨むことができます。
保険を検討する際は、必要な保障を絞り、ネット型の保険や共済などを利用すれば、保険料を抑えながら必要な保障を準備することが可能です。
保険は入りっぱなしにするのではなく、ライフステージの変化などに合わせて見直していくことも大切です。例えば、マイホームを購入することになった場合、一般的には団体信用生命保険に加入するため、その分、死亡保障を減らすことも検討できます。
生活の節目ごとに家計も保険も見直し、家族の楽しみのためにお金を使うことも考えられるとよいですね。
執筆者:宮野真弓
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者