スーパーの「半額おすし」がご馳走…「年収320万」の食費はいくらが妥当?
配信日: 2023.02.16 更新日: 2024.10.10
また、自分と同じくらいの年収の人がどれくらい食費に使っているのか、収入に占める割合をどの程度に抑えるのが適切かを知っておくことは、家計管理をする上で重要です。今回は、単身勤労世帯と2人以上世帯に分けて、手取り年収320万円の場合の食費と使っている中身について検証します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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単身勤労世帯の食費から読み取れる生活様式
総務省の「家計調査」によると、単身世帯のうち勤労世帯で年間収入が300~400万円未満の場合、1ヶ月当たりの食費の平均は3万5868円です。手取り年収が320万円の人は、1ヶ月当たりの手取りは約26万6600円になるので、手取りに占める食費の割合は約13%です。
単身勤労世帯の食費は何に使っているのが多いのかを見てみると、最も多いのが外食費で9278円、2番目が調理食品で7119円です。調理食品の内訳は主食的調理食品が3817円、他の調理食品が3302円となっています。
3番目が飲料で3201円、4番目が菓子類で2708円、5番目が穀類で2308円という結果になりました。外食費、調理食品、飲料、菓子類などが食費の62.2%を占めることから、単身勤労世帯は外食かスーパー・コンビニ・お弁当屋さんなどのお弁当や出来合いのお総菜を購入することが多く、自炊をする人は少なそうです。
普段はコンビニやスーパーなどでお弁当やお総菜を購入するついでにお菓子や飲み物も一緒に購入し、月に何度かは外食をする、という生活様式が想定できます。
2人以上世帯の食費から読み取れる生活様式
総務省の「家計調査(全国・2人以上世帯)2021年」によると、年間収入300~350万円未満の世帯の1ヶ月当たりの食費は6万4127円となっています。1ヶ月当たりの手取りに占める食費の割合は約24%です。食費の中で割合が最も高いのは調理食品で9736円、内訳は主食的調理食品が4182円、他の調理食品が5555円となっています。
2番目に多いのが野菜・海藻で8736円、3番目が魚介類で6546円、4番目が肉類で6174円、5番目が穀類で5850円です。外食費は4272円ですので、単身勤労世帯と比べてかなり少ない傾向が見られます。
このことから、2人以上世帯の場合は自炊する人の割合が高く、調理食品はおかずの一部を補うために購入する人が多いことが読み取れるでしょう。世帯の人数にもよりますが、外食は1ヶ月に1~2回程度のご褒美的な意味合いを持つものとなっているようです。
世帯人数や生活様式により食費の適正額は異なる
単身勤労世帯の食費は手取りの約13%、2人以上世帯の食費は約24%と、世帯人数や生活様式により食費にどこまでかけられるかは変わってきます。
同じ手取り年収でも世帯人数が多くなれば、1人当たりの生活費として使える金額は少なくなるので、外食を減らして自炊を増やすなど、食費を節約する工夫が必要です。外食や調理商品は自炊に必要な食料品を買うよりも割高なので、単身勤労世帯で自炊をすれば食費をもっと抑えることができ、浮いたお金を貯蓄などに回すことができるでしょう。
単身勤労世帯と2人以上世帯では食費の使い道が異なる
同じ手取り年収320万円だとしても、単身勤労世帯なのか2人以上世帯なのかで食費は大きく違いました。世帯の人数が増えれば食費の金額は高くなる傾向です。単身勤労世帯は外食やスーパー・コンビニなどのお弁当を毎日購入する生活でも成り立ちます。
しかし、2人以上世帯の場合は、外食は1ヶ月に1度程度のご褒美と考え、普段はおかずの一品くらいは購入するとしても自炊を多めにするよう心がけないと厳しそうです。
出典
総務省統計局 家計調査 単身世帯 2021年 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号5 年間収入階級別
総務省統計局 家計調査 二人以上の世帯 2021年 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号2-3 年間収入階級別
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部