更新日: 2024.10.10 家計の見直し
食費節約の「意外な落とし穴」に注意! 節約したと思っても「年間7万円」の損!?
ほとんどの節約術は「適切」に行えば効果があるものです。しかし、適切でなければ「食費を節約しよう」と必死に行動しても、かえって支出が増えてしまう恐れがあります。本記事では、メジャーな食費節約術の意外な「落とし穴」を紹介し、実際にいくら無駄な支出が増えてしまうのか試算します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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「意外な落とし穴」食費の節約術3選
ちまたにはたくさんの食費節約術があふれているので、必死に食費の節約に取り組めば家計が改善しそうなイメージがありますよね。そんな節約術も、しっかりやろうとし過ぎると、かえって支出が増え「落とし穴」にはまってしまう可能性も……ここからは3つの「意外な落とし穴」をご紹介します。
落とし穴1:スーパーを何軒もハシゴする
少しでも安い品を求めて、何軒もの店を巡ることは得策ではありません。余計な品を買ってしまったり、車での移動が増えれば余計にガソリンを消費してしまったりと、無駄な出費が増える原因になります。
また、メインで使うスーパーでポイントを貯めている人も多いことと思いますが、複数の店で買い物をすると、店のポイントも貯めにくくなります。
落とし穴2:無計画に大容量の調味料を買う
「容量に対する値段がお得だから」という理由で、無計画に大容量の調味料を購入するのは控えましょう。家計の食品ロスの実態を調査した大阪府によると、調味料の購入量の36.5%が捨てられているというデータがあります。1人暮らしの場合、一度に使う調味料の量が少ないため、特に注意が必要です。
落とし穴3:自炊にこだわり過ぎる
自炊にこだわり過ぎないことも大切です。確かに外食よりは自炊の方が安く済みますが、料理の初心者ほど「毎日自炊しよう」「レシピどおりに作ろう」と意気込む傾向にあります。
その結果、普段は使用しない食材や調味料を大量に買ったり、食事準備に時間がかかり過ぎたり、ストレスがたまったり、反動で外食が増えたり……と余計な出費が増える可能性も。
あえて定期的に外食する、適度に出来合いの総菜を取り入れるなど、自分に合った工夫が必要です。
年間で7万円無駄にする可能性がある
食費の節約術で「意外な落とし穴」にはまった場合、いくら損失が出るのでしょうか? 1人暮らしで試算すると、年間で7万1952円も無駄にする可能性があります。
例えば片道5分の店に車で行くと、往復で10キロメートル程度になり、ガソリン代は約73円かかります(2023年2月のガソリン単価で計算)。仮に週1回、3店舗をハシゴしただけでも、年間にすると1万512円円もの支出になります。
■追加となるガソリン費用=73円×3店舗×4週間×12ヶ月=1万512円
また、そのハシゴした店でつい、菓子や飲み物を買ってしまうこともあるかもしれません。1回につき500円の菓子類を購入すると年間2万4000円の支出になります。
■追加となる菓子類購入費用=500円×4週間×12ヶ月=2万4000円
無計画な購入による調味料の廃棄も無駄な支出です。家計調査によると、単身世帯の場合、調味料の1年当たりの平均購入額は1万4664円です。前述したとおり、調味料の購入量の36.5%が捨てられているというデータがあり、5352円分の調味料が無駄になっている可能性があります。大容量の調味料を買った場合、その金額はより増えるでしょう。
■廃棄となり得る調味料の金額=(1222円×12ヶ月)×36.5%=5352円
また、自炊にこだわるあまり、反動で外食の回数が増えたと仮定しましょう。同じく家計調査によると、20代の平均の外食単価は2674円です。月1回外食の頻度が増えたとすると、年間3万2088円の支出になります。
■追加となる外食費用=2674円×12ヶ月=3万2088円
これらを全て合わせると7万1952円になります。しっかり節約しようとした結果、このように支出が増えてしまう可能性も。食費を節約しようと頑張り過ぎるのもあまり良いこととはいえませんね。
まとめ
家計を見直そうと思った時、食費は真っ先に見直しの対象になりやすいものです。しかし、メジャーな食費節約術を頑張り過ぎた結果、予定外の食材を買ったり、食材のロスにつながったりと、かえって支出が増える落とし穴にはまってしまう可能性もあります。
食事は毎日のことなので、やり過ぎて落とし穴にはまらないように注意して、節約に取り組みましょう。
出典
大阪府 家庭の食品ロス実態調査(平成30年11月6日~26日)
ソフトブレーン・フィールド株式会社 菓子類(スイーツ・アイスを含む)の購入金額(@Press)
総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部