【意外】「手洗い」より「食洗機」のほうが「年7000円」お得!? 節約ポイントを紹介
配信日: 2023.03.06 更新日: 2024.10.10
本記事では具体的にどのくらい節約できるのか、さらに節約するにはどのような工夫をすればよいのかを解説します。
執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)
2級ファイナンシャルプランニング技能士
食洗機でどのくらい節約できる?
食洗機と手洗いとでは、ランニングコストはどの程度異なるのでしょうか? 資源エネルギー庁が2017年に発行した資料によると、手洗いと食洗機のランニングコストは図表1、2のとおりで、食洗機の方が年間8869円節約できる結果となっています。なお、食洗機は1日2回使用した場合です。
図表1
図表2
資源エネルギー庁「家庭の省エネ徹底ガイド春夏秋冬」(2017年8月発行)より筆者作成、年間のランニングコストの小数点以下は四捨五入
しかし、最近は電気料金などの高騰が著しいため執筆時点の料金で計算し直してみました。その結果が図表3、4です。差額は7807円とそれほど変化しておらず、現在でも食洗機による光熱費の節約は有効であることが分かります。
図表3
筆者作成、年間のランニングコストの小数点以下は四捨五入
図表4
筆者作成、年間のランニングコストの小数点以下は四捨五入
食洗機でさらに節約するには?
食洗機は使い方を工夫すればさらに節約できます。
自然乾燥させる
食洗機は食器を洗浄して乾燥させますが、電力を多く使うのは乾燥のときです。食洗機はお湯を使って洗浄するため、洗浄後の本体は熱を持っています。この余熱を使って自然乾燥させれば、電気料金をさらに節約できるでしょう。
汚れをある程度取り除く
食器の汚れがひどい場合は洗浄に時間がかかります。食洗機に食器を入れる前に、食べかすをできるだけ取り除いたり、汚れがひどい場合は簡単な水洗いなどを行ったりしておけば、洗浄時間が短縮されて節約につながるでしょう。
夜間に使う
電力会社の料金には、夜間に電気料金が安くなるプランがあります。例えば、東京電力の「夜トク8」は、昼間の1kWh(キロワットアワー)当たりの料金が32.71円なのに対して、夜間(午後11時から翌午前7時まで)は21.75円で(いずれも2023年4月1日以降の料金)、約2/3に抑えられます。
こうした制度は東京電力だけでなく関西電力などほかの電力会社でも設定されています。食洗機の予約機能を使って夜間に使用すれば、電気料金をより節約できるでしょう。
食洗機を導入する際の注意点
ただし、食洗機はメリットばかりではありません。例えば、食洗機の導入には初期費用がかかります。また、設置に工事が必要な食洗機の場合、賃貸物件には設置できないことも。
さらに、家族が少ないと食洗機を導入するより手洗いの方が早く、コストも抑えられる場合があります。世帯人数が1、2人の場合は、食洗機を導入するメリットはそれほど感じられないかもしれません。
食洗機を使って光熱費を節約しよう
食洗機は初期費用がかかるものの、年間のランニングコストでは手洗いよりも7000円以上安くなる場合もあります。今後も電気料金やガス料金などの高止まりが予想されることから、食洗機を工夫して使い、少しでも光熱費を節約していきましょう。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 家庭の省エネ徹底ガイド春夏秋冬
東京電力ホールディングス株式会社 夜トクプラン
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士