更新日: 2024.10.10 働き方

働き方に悩んでいます。フリーランスと会社員の違いを教えて!

働き方に悩んでいます。フリーランスと会社員の違いを教えて!
働き方の多様化が進み正社員以外の選択肢も広く選ばれるようになった昨今、それ故に自分の働き方について悩む若者も少なくはないようです。そこで、働き方に悩む若者に向けて、フリーランスと会社員の違いについて確認していきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

雇用の安定性はどう違う?

会社員とフリーランスの最大の違いとしては雇用契約の有無があります。会社員は雇用されて働くという関係上、基本的に雇用が守られています。会社が倒産するとか会社の資産を横領するなどの例外的な事由がなければ、来月からいきなり仕事がなくなるということはありません。
 
しかし、フリーランスには雇用契約がなく、業務委託などで企業と契約しその期間のみ仕事がある状態です。そのため契約更新や新たな企業との契約がなければ、来月から仕事がなくなってしまいます。1つのミスで契約が途中で打ち切られることもあるでしょう。
 
安定性といった言葉の捉え方にもよりますが、突然収入が途絶えてしまうこともあるという観点からは、会社員の方が安定しています。
 

自由度はどう違う?


 
会社員とフリーランスとでは、基本的にはフリーランスの方が自由度は高くなります。仕事の時間や進め方、一緒に仕事をする相手など、契約次第ですが自分で決められます。一方で会社員であれば、会社のルールに従って就業し業務を進めていきます。
 
もちろんフリーランスでも契約には縛られますし、会社員でもフレックスタイム制であって裁量のある職場であれば自由があります。必ずしもフリーランスであれば自由、会社員は不自由というわけでもありませんが、一般的にはフリーランスの方が自由度は高いでしょう。
 

将来性はどう違う?

将来性は、正直なところ業界や職務内容などによっても大きく異なるため難しい部分ではあります。
 
法人化も視野に入れて自ら仕事を取り、営業をかけブランディングも実施し、その中でスケジュール調整と事業資金の管理をし、日々業務をこなしながらスキル向上に余念のないフリーランスと、零細企業でただ言われるがままに与えられた仕事だけをこなしている会社員とでは、明らかに前者の方が将来性を有しているといえます。
 
一方で、大企業でキャリアを積み重ね順調に出世した人と比較してしまうと、大企業で磨いたキャリアには勝てないことも多いでしょう。将来性に関してはどちらにおいても本人次第というところが大きいでしょう。
 

社会保障はどう違う?

フリーランスは国民年金と国民健康保険に加入しているのみで、社会保障に関しては薄くなっている一方、会社員は基本的に厚生年金、健康保険、労災保険や雇用保険その他に加入しており手厚い社会保障を受けられます。また、フリーランスには退職金がありませんが、会社員には退職金がある場合もあります。
 
とはいえ、フリーランスであっても小規模企業共済で自身の退職金を用意し、民間の医療保険などに加入し、iDeCoに加入するなどすれば、会社員に近い保障を用意することができます。保障面に関しては基本的に会社員の方が手厚いといってもよいでしょうが、フリーランスでもほとんど変わらない場合があるかもしれません。
 

税や社会保障に関する手続きはどう違う?

フリーランスは全てを自分でやらなければなりません。税金の計算から納税、社会保障に関する手続きなどが代表例です。一方会社員であれば、それらの手続きは基本的に会社が行ってくれます。税や社会保障に関する手続きの楽さでいえば、会社員の方が圧倒的に楽でしょう。
 
ただし、適用される経費の範囲などの節税面では会社員よりもフリーランスの方が有利になっていることが多いようです。
 

働き方は固定観念だけで決めないこと

フリーランスと会社員、両者にはさまざまな面で違いがあります。しかしながら、個別の事情によってはフリーランスより自由度の高い会社員や、会社員より安定し、かつ将来性も有しているフリーランスも存在しています。
 
人々の意識や社会構造も変化し、正社員ならこんな働き方、フリーランスならこんな働き方と一概に決められる時代でもありません。
 
会社員とフリーランスとで働き方に悩んだときは、一概に正社員なら安定、フリーランスなら自由と決めるのではなく、両者の違いをよく理解した上で自身にあった働き方を選ぶようにしてください。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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