更新日: 2023.04.12 働き方

5時間残業したらいくらになる? 正しい残業代の計算方法

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

5時間残業したらいくらになる? 正しい残業代の計算方法
働いている時期によっては残業が増える月が発生し、そんな月のあった給料日は残業代が多くなって、給料明細を見るのが楽しみな人が多いのではないでしょうか?
 
ただ、残業代は全て、少し割り増しされると思っている人は多いと思いますが、場合によっては残業代が割り増しされないこともあります。本記事では、正しい残業代の正しい計算方法を紹介します。
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残業代とは?

「労働基準法」において1日8時間、1週間で40時間が、法定労働時間として定められています。法定労働時間を超えた分が、原則として時間外労働となり残業代が発生します。
 
時間外労働では、通常の賃金に加えて割増賃金が発生し、通常の賃金に25%上乗せされた額が時間外労働の支払額です。 1時間あたり1000円で働いている場合は、時間外労働の時間は1時間あたり1250円になります。
 
ほかにも、休日労働と深夜労働があります。休日労働は、労働基準法で定められた法定休日に働くことをいい、通常の賃金に35%上乗せされた額になり、深夜労働は午後10時から翌日午前5時までの間で働くことをいい、通常の賃金に25%上乗せされた額になります。
 

残業代の計算方法

残業代の計算方法は、1時間あたりの賃金×時間外労働、休日労働、深夜労働が行われた時間数×割増率になります。1時間あたりの賃金は、月給÷1ヶ月の平均所定労働時間で求めることができます。
 

具体的な計算

具体的な例と値で計算してみましょう。
 
例えば、月給が20万円で1日の労働時間が9~18時、1ヶ月の所定労働時間が160時間とします。1時間あたりの賃金は、20万円÷160時間=1250円/時間となるため、1時間あたりの賃金は1250円です。
 
ここである1日の労働時間が9~23時だったとします。
 
休憩の1時間を加味して、18~23時の5時間が残業代の計算対象になります。まず、18~22時までの残業代の計算です。割増額は25%のため、1250円×4時間×(1+0.25)=6250円となります。次に22~23時の残業代は、割増額が深夜労働の25%も追加されるため、1250円×1時間×(1+0.25+0.25)= 1875円となります。2つの金額を合算すると、残業代は全部で6250円+1875円=8125円になります。
 

残業代計算に含まれない手当

1時間あたりの計算に使われる月給は、基本給だけでなく諸手当も含まれますが、支払われる全ての手当が含まれるわけではありません。
 
除外される手当として、家族手当、通勤手当、別居手当、子女教育手当、住宅手当、臨時に支払われる賃金、1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金になります。これ以外の手当は全て月給に含まれます。
 

法定内残業

法定内残業とは、法定労働時間内に残業を行うことです。残業代は発生しますが、所定労働時間が8時間未満の場合は、残業をしても割増賃金が発生しないことがあります。
 
例えば、所定労働時間が7時間の場合は、8時間働いたら1時間の残業をしたことになりますが、法定労働時間が8時間のため、25%の割り増しは発生しません。
 
したがって、所定労働時間が8時間未満の会社に勤めている人は、残業代計算の際には注意が必要です。法律上では、法定内残業の賃金割増は義務づけられていないため、会社の就業規則を確認する必要があります。
 

まとめ

今回は正しい残業代の計算方法について説明しました。
 
1日の労働時間が短い場合は、残業代が発生しても割り増しされないことがあるため、残業代が間違っていると確認する前に、一度、自分の会社の労働時間と就業規則を確認してみましょう。
 

出典

厚生労働省 法定労働時間と割増賃金について教えてください。
川崎北労働基準監督署 割増賃金の計算方法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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