更新日: 2024.10.10 貯金
31歳で貯蓄は「100万円」です。これってヤバいですか…? 平均はどのくらいでしょうか?
今回は、31歳で貯蓄が「100万円」の場合、一般的に多いのか少ないのかについて考察します。30代の平均金融資産額を参考にしながら、貯蓄を増やすためのコツなどもあわせて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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30代の金融資産保有額と貯蓄額
まずは、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」をもとに、総世帯の金融資産保有額について把握しておきましょう。
調査結果によると、世帯主が30代の世帯は、平均で515万円の金融資産を保有しているというデータが出ています。これは、金融資産を保有していない世帯も含まれています。金融資産保有世帯に限定すると、30代の世帯の平均金融資産保有額は710万円です。
ちなみに、金融資産を保有していない世帯を含めた30代の金融資産保有額の中央値は150万円、金融資産保有世帯に限定すると、中央値は350万円となっています。中央値は平均よりも実態に近いとされているため、世帯主が30代の世帯の金融資産額は150万円程度とみてよいでしょう。
・30代の貯蓄額は?
同調査の結果では、金融資産を細分化したデータも公表されています。世帯主が30代の世帯の平均預貯金額は237万円です。金融資産保有世帯に限定すると、30代の平均預貯金額は327万円という結果でした。中央値は、金融資産保有額同様に、おそらく平均よりも下がるでしょう。ただ、31歳で貯蓄額が100万円の場合、平均よりは少ない可能性が高いでしょう。
貯蓄以外の金融資産とは
貯蓄は金融資産の一部にすぎません。金融資産には他にも株式や債券、投資信託、保険などがあります。貯蓄額が平均より少なかったとしても、貯蓄以外の金融資産を保有していれば、さほど大きな心配はないでしょう。30代であれば、なおさら焦る必要はありません。
ただ、他にも一切金融資産を保有しておらず、31歳で100万円の貯蓄しかないのであれば、今後の資産形成について真剣に考える必要があります。
貯蓄を増やすためのコツ
株式や債券、投資信託などは、貯蓄が増えなければ新たな保有が難しい金融商品です。ここでは、貯蓄を増やすためにまず取り組みたいことについて紹介します。
・収入と支出を把握する
貯蓄ができない人は、自分の収入と支出を正確に把握していないケースが少なくありません。毎月どの程度の収入があり、そのうち、どの程度の金額がどこに費やされいるのかなどの把握は必須です。家計簿アプリなども活用しながら、細かくチェックしてみるとよいでしょう。貯蓄を増やすためには欠かせない作業となります。
・無駄な出費を抑える
収入と支出を把握すると、無駄な出費が可視化されます。電力や通信に関する業者も価格競争を繰り広げているため、電気供給元や携帯電話の契約先の見直しも、無駄な出費を抑えるためには検討が必要でしょう。
保険の見直しも同様です。契約している民間保険が公的な社会保険の補償内容と重複していないかの確認も欠かせません。無駄な出費が減れば、自然と貯蓄へと回せる金額も増えていきます。
・毎月決まった額を貯蓄へと回す
毎月自分に必要な金額をあらかじめ設定し、それ以外は強制的に貯蓄へと回す工夫も必要です。給料日など収入があった時点で、決まった額を貯蓄へと回す「先取り貯金」をしておくと、無駄遣いも抑えられるでしょう。残されたお金で生活をやりくりすることにより節約志向も高められ、かつ習慣化も実現できます。
31歳で貯蓄100万円は少ないが大切なのは収入や生活状況に合わせた取り組み
30代の世帯の平均金融資産保有額は500万円程度であり、そのうち貯蓄額は230万円ほどです。31歳で貯蓄額が100万円の場合、他に金融資産が一切なければ、平均よりも少ないといわざるを得ません。日々の工夫次第で貯蓄額を増やすことは可能です。
ただ、収入や生活状況を無視した取り組みは避けた方がよいでしょう。自分の収入や生活に見合った形で、無理のない貯蓄を含めた資産形成への工夫が求められます。
出典
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部