「LED照明」はどのくらい使えば元が取れる?「白熱電球」とランニングコストを比較!

配信日: 2023.04.26 更新日: 2024.10.10

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「LED照明」はどのくらい使えば元が取れる?「白熱電球」とランニングコストを比較!
白熱電球をLED電球に買い換えると電気代が安くなる一方、一般的にLED電球は白熱電球よりも高額です。本記事では、白熱電球とLED電球のランニングコストを計算で比較し、LED電球をどのくらい使い続ければ得するのかを検証します。
山根厚介

執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)

2級ファイナンシャルプランニング技能士

LED照明と白熱電球の違い

白熱電球は発光する部分にフィラメントという電気抵抗が使われており、電流を流すとフィラメントが高温になって光ります。LED照明はランプの部分にLED(発光ダイオード)が使われており、電子と正孔の結合により発光するため、白熱電球のような発熱はほとんど起きません。
 
LED照明と白熱電球を比較すると、LED照明は消費電力が少なく、寿命が長いなどのメリットがあります。その代わり、白熱電球よりも製品価格が高額になりがちで、10倍以上の価格がつく場合もある点がデメリットです。
 

LED照明をどのくらい使えば白熱電球よりも安くなる?

LED照明は、白熱電球よりも消費電力が少ないものの製品価格が高いため、どのくらいの期間使い続ければお得になるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。そこで、LED照明と白熱電球のランニングコストをシミュレーションしてみました(図表1)。前提条件は以下のとおりです。
 

●60形白熱電球(消費電力54W)の価格は100円とする
●電球型LED照明(消費電力9W)の価格は2000円とする
●電気代は31円/kWhとする

 
※白熱電球、電球型LED照明の価格は記事執筆時点の一般的な価格帯を参考に設定しました。
 
図表1
 

 
筆者作成(使用開始時点で初期費用を加味した上でランニングコストの累積値の推移を図示)
 
図表1のとおり、1000時間を過ぎたあたりで白熱電球のトータルコストが上回ることが分かります。交差するポイントを計算したところ、約1360時間でした(※実際の商品価格、電気代によって交差ポイントまでの期間は異なる場合があります)。
 
1日8時間点灯する場合であれば、170日でLED照明のほうがお得になります。一方で、ほとんど点灯しない場所では、LED照明がなかなか有利にはならないかもしれません。しかし、LED照明の寿命は約4万時間で、交換の必要がほとんどないことなども考えると、長期的にはやはりお得であるといえるでしょう。
 

LED照明を選ぶ際の注意点

ここで、一度購入した後でより長く安全に使用するため、LED照明を選ぶ際の注意点を3つ解説します。
 

明るさの表記に注意!

白熱電球の明るさは「60形」などと表記されていますが、LEDの場合は「ルーメン」で表されるため、白熱電球からLED照明に買い替える場合は気を付けましょう。例えば、60形と同等の明るさは810ルーメンといった具合です。
 

調光調節機能に注意!

照明の中には明るさを調節できるものがありますが、LED照明に替える場合は調光対応タイプを選びましょう。一般のLED照明を取り付けると、内部の回路が損傷したり発煙したりする可能性があります。
 

Sマークに注意!

天井に断熱材が敷かれている場合、照明器具に「Sマーク」がついている場合があります。これは、断熱材施工器具対応タイプを使わなければならないという目印です。一般のLED照明を使用すると熱がこもって寿命が短くなることがあります。
 

まとめ

LED照明は白熱電球と比べると初期費用はかかりますが、使えば使うほどお得になり、今回設定した前提条件を基にすると、60形では1360時間でランニングコストが逆転します。ただし、LED照明を選ぶ際に選び方を誤ると、かえって寿命が短くなったり発煙などのトラブルにつながったりする可能性があるので、注意しましょう。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 家庭の省エネ徹底ガイド春夏秋冬

公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A

一般社団法人 日本照明工業会 電球形LEDランプ性能表示等のガイドライン

消費者庁 LED照明は正しく使いましょう

 
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士

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