更新日: 2023.05.08 働き方

【リフレッシュ時間皆無】残業が月に100時間の睡眠時間と余暇時間をイメージしてみた

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

【リフレッシュ時間皆無】残業が月に100時間の睡眠時間と余暇時間をイメージしてみた
残業時間が長時間になると、うつ病や過労死のリスクが高くなるといわれています。
 
「残業時間が月に100時間」といわれてもピンとこないかもしれませんが、こうした勤務を続けた場合の、1日あたりの残業時間や生活サイクル、また、睡眠時間や余暇時間は取れるのかについて解説します。
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残業100時間の1日は?

単純に月の残業が100時間の場合、週休2日、月に20日働くとして、100時間÷20日=5時間となり、1日の残業時間は5時間となります。毎日、5時間程度残業をしていると100時間を超えてしまうことになります。
 
1日5時間の残業をした場合の、1日のスケジュールをみてみましょう。
 
<勤務時間:9~18時、休憩1時間、週休2日の場合>
定時である8時間働いて、さらに5時間残業をすると、退社時刻は23時を超え、1日の労働時間は13時間になります。
 
通勤に1時間以上かかるところに住んでいると、往復だけで2時間以上かかってしまいます。仕事を終えて帰宅すると0時をまわっていでしょう。1日は24時間なので、残りの8時間で睡眠、食事、入浴などをする必要があります。
 
睡眠時間は4~5時間ほど取れればよい方でしょう。厚生労働省の資料によると、4、5時間睡眠が1週間以上続き、かつ睡眠不足の自覚が明らかな場合、精神疾患発症、特にうつ病発症の準備状態の可能性が高まるとされています。
 
上記のスケジュールでは、テレビを見る時間はおろか、生きていくのに最低限のことしかできない状態になります。平日5日間働く場合、休日は休養の時間にあてなければ体がもたず、趣味などを楽しむ余暇の時間、リフレッシュする時間は取れなくなります。
 

残業100時間で過労死の可能性が高まる

長時間の労働は疲労が蓄積し、脳・心臓疾患との関わりが強いとされています。時間外や休日労働が月45時間を超えて長くなるほど、発症との関連性が徐々に強まります。
 
厚生労働省が公表している脳・心臓疾患の労災認定基準(過労死ライン)では、1ヶ月間でおおむね100時間以上か、2~6ヶ月間連続して80時間以上の時間外労働が、脳・心臓疾患との発症の関連を評価する目安としています。
 

精神疾患発症のリスクが高まる

まだ自分は若いから多少疲れていても大丈夫と思っていても、月100時間の残業は少しずつ、確実に精神、および身体にダメージを与えます。
 
特に長時間労働による睡眠不足は心身に多大な悪影響があります。月100時間の残業が続く生活の場合、十分な睡眠時間は確保できず、たとえ休日に寝だめしても慢性的な疲労を感じる、頭が重いという状態になる可能性があります。
 
長時間の残業によってストレスがたまり、うつ病や精神疾患を発症するリスクも高まります。初めは自分でも気づかない程度かもしれませんが、病院に行ったら重度のうつだったということもあります。だるい、眠れない、朝に起きられない、仕事に行くのがつらい、何をしても楽しめないといった症状があれば、早めに病院に行くようにしましょう。
 

まとめ

月の残業時間が100時間を超えると睡眠時間は短くなり、リフレッシュする時間はほとんどとれなくなります。自分は大丈夫と思っていても心身に与えるダメージは多大であり、過労死や精神疾患発症のリスクを高めてしまいます。
 
残業時間が長い場合は、生活と健康に今まで以上に注意するとともに、長時間労働そのものの改善を考えましょう。
 

出典

独立行政法人 労働安全衛生総合研究所 長時間労働者の健康ガイド
厚生労働省 過労死等防止啓発月間
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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